広島 小園、2軍の打撃成績超えの秘密 変身の裏にあった「100打席放任」と「朝山塾」

8月16日(金)9時8分 スポーツニッポン

広島・小園

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 メスを入れる前に、あえてつまずかせた。広島・小園海斗内野手(19)は、7月下旬に一時打率3割を越えた天性の打力(15日時点で同・232)で1軍に定着する。一方、2軍では同・210と低調だった。2軍の打撃成績を上回る珍しい現象。背景には、逸材のために考え抜かれた指導方針があった。

 オープン戦では1軍に帯同し、2本塁打と結果を残してからスタートした2軍生活。朝山2軍打撃コーチの「小園改革」は、見守ることから始まった。

 「オープン戦から1軍にいたことで打席数が少なかった。だから100打席をメドにして、その時点で結果が出ていなければ打撃フォームを見直そうと思った。本人もなぜ直されるのかを納得しないといけないので」

 100打席に到達したのは、5月5日の2軍阪神戦。降格からの35日間、小園の好きなように打たせた。結果は、26打席連続無安打を経験するなど、打率・175、3本塁打、9打点の苦戦。それは、朝山、森笠2軍打撃コーチがいよいよ小園をイジり始める合図でもあった。

 朝山打撃コーチは、「構えが大きすぎてタイミングが合っていなかった」と課題に気付いていたうえで放置していたのだ。グリップの位置が投手側に寄り、さらに腕を伸ばして構えていた。それによって、トップの位置に入るまでの動作が大きく、プロの球に振り遅れていた。捕手側にグリップの位置を寄せることで、トップを作るまでの動作を省略。指導が本格化した100打席以降は、110打数27安打、13打点で打率・245と目に見えて成績が上がり始めた。

 低調だったチームの起爆剤として6月20日に昇格。11日間の1軍生活で敗戦につながるミスも犯した。「いまはあのときの悔しさをぶつけています」と振り返るように、磨きがかかる技術に加えて集中力のギアも入れ替わった。再降格後の6試合は、打率・360とさらに上昇。後半戦初戦からの再昇格を朝山打撃コーチも迷わず後押ししたという。

 同コーチは、「2軍で成績が残っていなかったように見えるけど、相当打席に立っているから打率が上がらないだけ。最後の方はかなり良かった」と成長を認める。「100打席放任」が英断だったことは、いまの小園の活躍が証明している。(記者コラム・河合 洋介)

スポーツニッポン

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