揺らぐバルサ、レアルの牙城。リーガに波乱を起こすチームはどこか

8月16日(金)16時37分 Sportiva

<メッシ・ロナウド時代>

 過去10年ほど、リーガ・エスパニョーラは2人のスーパースターを中心に動いていた。それは同時にバルセロナ、レアル・マドリードの”絶対王権時代”だった。それは国内だけでなく、欧州全体についても当てはまり、2013−14シーズンから2017−18シーズンまでの5シーズン、どちらかのチームが欧州王者に君臨した。

 しかし昨シーズン、クリスティアーノ・ロナウドがセリエAのユベントスに移籍。時代はひとつの終焉を迎えている。均衡は崩れ、群雄割拠の様相を呈しつつある。

 来るべき2019−20シーズン、どこが下剋上を果たすのか。


32歳になったリオネル・メッシが率いるバルセロナ。優勝候補の筆頭ではあるが...

 総合力を考えれば、リオネル・メッシを擁する昨季の王者バルサが中心になる可能性は高い。日本ツアーでは、チェルシーに1−2で敗れたものの、ヴィッセル神戸に2−0で勝利し、カンプ・ノウで行なわれた「ガンペール杯」ではアーセナルに2−1で快勝。そして、米国ツアーではナポリとの2試合で連勝を飾っている。

 メッシが不在のなか、ナポリとの2試合目では新加入のフランス代表アントワーヌ・グリーズマンが存在感を示した。ルイス・スアレス、ウスマン・デンベレとの3トップは、合計4点と猛威を振るった。同じく新たに加わったオランダ代表フレンキー・デ・ヨングも自在のプレーメイキングで、「新時代の旗手」のような予感を感じさせる。

 一方、復権を目指すレアル・マドリードはジネディーヌ・ジダン監督が復帰したが、プレシーズンは低調な戦いが続いている。

 絶対的ゴールゲッターだったロナウドがいなくなって、戦い方の変更を余儀なくされた。ジダン監督はリトリートからのカウンターではなく、プレッシングとポゼッションを新機軸にしたが、戦術は浸透していない。エデン・アザール、ルカ・ヨビッチなど新加入選手が?み合わず、ローマ戦は3バックで挑むも守備が蹂躙を許した。

 クラブはネイマール獲得競争にも参戦したが、ジダン監督が熱望したポール・ポグバ(万チェスター・ユナイテッド)を獲得することはできていない。一方、ガレス・ベイル、ハメス・ロドリゲスら構想外の有力選手は売却できないまま。進境著しい久保建英の処遇など、混とんとしたチーム状況と言える。

 いずれにせよ、2強の牙城は揺らいでいる。

 今シーズン、旋風を巻き起こしそうなのは、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリードだろう。プレシーズンマッチでは、ド派手な攻撃力で7−3とレアル・マドリードを粉砕。ロナウド擁するユベントス戦も、猛烈な攻撃を浴びながらも最少失点に抑え、2−1で勝利した。

 その2試合で、ひときわ輝きを放ったのが、ポルトガル代表FWジョアン・フェリックスだ。

 ジョアン・フェリックスの才能は、卓抜したスキルとビジョンの広さ、判断の適切さにあるが、単に”うまい”選手には収まらない。2試合ともゴールを決めたように、抜群の得点能力を誇る。ユベントス戦で決勝点になったシーンで見せた、ロングパスに滑り込みながら合わせたダイレクトボレーなど、アクロバティックなゴールも得意とする。メッシ・ロナウド時代を継ぐ有力候補だ。

 アトレティコは鉄壁を誇る守備がクローズアップされてきたが、ジョアン・フェリックスを得てポゼッションにシフトし、烈火の攻撃力を見せつつある。

 伏兵として名前を挙げたいのは、昨シーズンも4位と健闘したバレンシアだ。4−4−2でポジション的優位を作り、攻守のバランスが向上。スペイン代表MFダニエル・パレホのかじ取りは、バルサのセルヒオ・ブスケッツにも比類する。前線に配したフランス代表ケヴィン・ガメイロ、ポルトガル代表ゴンサロ・グエデスらによるスピードと馬力を持つカウンターの威力は欧州屈指だ。

「このレベルでプレーできたら、上位に食い込める」

 前哨戦となったインテル戦で1−1と互角に戦った試合後、マルセリーノ・ガルシア監督は言い、自信を深めている。

 大穴は、レアル・ソシエダか。主力の半数は下部組織出身者で、その団結力がチームの土台になっている。なかでも22歳のスペイン代表FWミケル・オヤルサバルは、ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)が獲得を熱望する左利きのファンタジスタで、覚醒の予感がある。同じ22歳のスペイン人MFイゴール・スベルディアも、「将軍」と言われたシャビ・アロンソの後継者だが、今シーズンはセンターバックとしてゲームを操る役を担うことになるかもしれない。そして17歳のスペイン人アタッカー、アンデル・バレネチェアも鋭いドリブルで抜け出し、力強いシュートを見せ、凄みを感じさせる。

 さらにドルトムントからスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサク、レアル・マドリードからノルウェー代表FWマルティン・ウーデゴールをレンタルで補強。攻撃力は格段に増した。9位だった昨シーズン以上の成績が期待できるはずだ。

 日本代表MF乾貴士が復帰したエイバルは、5年連続の1部残留に成功している。ホセ・ルイス・メンディリバル監督は堅実だが、戦闘力の高い集団を作り上げた。派手さはないが、上位に泡を吹かせるだけの力量はあるだろう。

 8月16日、バスクの古豪アスレティック・ビルバオが王者バルサを本拠地サン・マメスに迎撃し、リーグは幕を開ける。波乱は起こるのか。どのチームも真っ向勝負する不敵さに、リーガの醍醐味はある。

Sportiva

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