【木村和久連載】ゴルフとSNSの微妙な関係。思わぬ問題も起こりうる

8月22日(木)7時37分 Sportiva

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第218回

 ゴルフにおいては、ラウンドする時間よりも、SNSでつぶやいている時間のほうが長い。最近は、そんな気がします。

 1年、365日。ゴルフが好きだからって、そのうち何日ラウンドするでしょうか? せいぜい50日か、多くても80日ぐらいですよね。

 一方、SNSはどうでしょう? ほぼ毎日、スマホをいじっています。SNSで何かしらつぶやいているし、メールや写真のやり取りを頻繁にしています。

 私に限らず、ゴルフが趣味の方なら、その話題が半分ぐらいを占めると思います。結果、ラウンドするよりも、SNSでゴルフについて触れていることのほうが多くなるわけです。

 そのSNSですが、ゴルフでどのように使われることが多いのか。その点について、考察してみたいと思います。

 呟きや報告で多いのは、やはりこれでしょう。

(1)ラウンドレポート
 私も、どこぞの名門コースに行った際には、そこでラウンドしたことをたまに報告します。叩くことが多いので、スコアについてはあまり触れません。いいときがあれば、「ハーフで42が出た。うれしい」とか、その程度です。

 一方、スコアにこだわる人やシングルさんは、コース自慢もさることながら、「ハーフでボギー3つ。まあまあか」なんて、さりげなく書いてあって、あんぐりです。そちらは「ハーフ39でまあまあ」と言いたいのでしょうが、こっちは「ハーフ30台なんて、盆暮に1回出ればマシ」ですねん。

 こうした腕前自慢が、SNSでは頻繁に見受けられます。

 SNSは個人の情報を発信しているので、マナーや法律に触れなければ、何を書いても構いません。けど、そうした腕前自慢を見せられるほうとしてはね、「ちょっと自慢が多いんじゃない?」と。「なんで、いつもあなたの武勇伝を見なきゃならないのかしら」と思うわけです。しかも、多くの方は面識がないので、まるっきり他人事でしかないですし。

(2)友だち申請されて……
 私のSNSは、90%以上、友だち申請されたものです。元来、面倒くさがり屋なので、こちらから申請することはさほどありません。

 最初は、申請されて「ゴルフ関係者だな」「共通の知り合いが多いな」と思って気軽に応じていたのですが、気づくとゴルフのうまい人ばかり。その分、日々さりげない腕前自慢を見せつけられています。

 本来、お互いに友だちと思っているなら、こっちのつぶやきにも「いいね」をくれてもよろしいんじゃないですか。こっちの書き込みをスルーしておいて、ただ延々とラウンド自慢を見せられる……なんだかなぁって思います。ほんと最近、こういうパターンが増えてきました。

 SNSは友だち申請されたほうが、立場が有利って思うでしょ? 相手から「友だちになってください」とリクエストしてくるのだから。で、こっちも「よしよし、そう言うなら、友だちになってあげよう」となるわけじゃないですか。

 でも、実際は逆で、友だち申請してきた人が、毎日自分の自慢話を送りつけてきて、こっちはそれを、なかば強制的に見ざるを得ないのです。おかげで、友だち申請されたほうがストレスをためるって、理解に苦しみます。

 結局、会ったことのない友だちが増えても困ります。目下、友だちの断捨離をしようか、考えています。

(3)使いでのあるSNSとは
 よくSNSで、「明日、茨城のコースで2人足りないので、来られる人はいませんか?」みたいなのがあり、こういうのはなかなか便利だと思います。人見知りなので行きませんが、ネット世代の方は気軽にどんどん参加するんでしょうね。

 最近は、コンペの案内などもSNSで一斉配信されてきます。「来るの? 来ないの?」といった感じで、御用聞きみたいな扱いを受けるのは、ちょっとシャクにさわります。まあ、返事も”参加”にチェックをつけるだけなんですけど、なんか味気ない気がしますよね。

 ゴルフコンペって、上質な封筒に書かれた『招待状』が届いて初めて、「大きなコンペに呼ばれた!」って思うわけです。そういうワクワクした高揚感、セレブ感は、最近ほとんど味わったことがないですね。

 便利だけど、味わいがない。これが、SNS時代のコンペなのでしょう。

(4)自慢しすぎも受難の恐れ
 ゴルフ自慢は、スコアで他者を圧倒する以外に、普段は行けないようなところに行ったことを公開する”セレブ自慢”もあります。そういう行為は「どうぞ、ご自由に」と思いますが、度がすぎると、問題が起きることもあります。

「今日から家族で、ハワイでゴルフ三昧」などと書くと、この人は「家を1週間空ける」情報を自ら漏らしているわけで、それはそれで泥棒に入られるリスクが高まります。

 住所なども、普段から「近所の○○公園で散歩」なんて書いていると、たちまち特定されてしまいがち。そのうえ、日々の”セレブ自慢”が鼻につき、「こいつは金を持っているから、盗んでも大丈夫」なんて思われたら、たまんないです。

 ということで、情報の出しすぎは危険です。だって、こんなこともあり得ますから……。



接待ゴルフなんかで、取引先や上司のミスをSNSで拡散するような若手社員がいたら、それもちょっと怖いですね...


(5)女性関係でのSNSは危険
 たとえば、国内のこぎれいなリゾートに行ったとしましょう。そこで、ラウンドしたことを報告。朝食では「パニーニに、エッグベネディクト」とか、舌を噛みそうな料理を食べたことを画像でアップし、テーブルには2人分の料理がきちんと並んでいる——これは、どう見ても、背後に若い女性がいるのではないか、と勘繰られます。

 その人の家族関係がどうなっているかわかりませんが、不適切な人間関係のゴルフだったら、誰かが告げ口をする可能性も……。

「ちょっとぉ、奥さん! お宅のご主人、若い女性とリゾートに行っているみたいよぉ〜。ネットで流れていたわぁ〜」なんて、近所のクリーニング屋のおばちゃんに言われてみなさい。もう生き地獄ですぜ。

 実際には、そんなことは滅多にありませんが、いいことがあっても、SNSではハシャギすぎないこと。肝に銘じておきましょう。

(6)SNSの水面下で起こっていること
 実は、私もSNSで自慢したいことがたくさんあります。しかし、諸般の事情により、自粛させていただいております。

 本当に人生をエンジョイしている人は、SNSでは無闇にアップしないものです。中途半端に浮かれてしまうから、馬脚を表わすのです。

 どうです? こう書くと「おまえ、裏では酒池肉林のウハウハなのか〜」って思うでしょ。

 そう思わせるのがいいんです。トランプのポーカーで、ワンペアで突っ張って、相手をビビらせて降ろさせる。そういう高等戦術に似ています。

 SNSでさほど自慢をしない人は、「陰で楽しい生活を送っている」という都市伝説を体現すればいいんです。すなわち”SNSポーカーフェイス作戦”ですね。

 それによって、多くの方が大きな誤解をして、「こいつは奥が深くて、なかなか尻尾を出さない。きっと陰で楽しいことをやってんだな」と、激しく妄想してくれれば幸いです……って、ほんまかいな。

Sportiva

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