日本サッカー界の「天才」ランキング。「リアル翼くん」は誰だ?

8月24日(月)6時20分 Sportiva

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プロ野球界の「天才」と言えば、長嶋茂雄落合博満イチロー......といった名前が挙がるのだろうか。では、サッカー界の「天才」と言えば、誰か? 今回、サッカー界に精通する識者に、そんなアンケートを実施してみた。結果は、以下のとおりである。
【写真】「天才」が語る、日本サッカー史に残る快挙の真実
第3位:久保建英(9ポイント)

photo by Getty Images
「日本人ナンバー1選手になろうとしているのか、すでに到達しているのか。日本サッカー界にとって、『不世出』と言える選手であることに間違いない。
 子どもの頃から有名だった選手が、その後も順調に育っていくケースは、実は少ない。当初の期待値を下回る選手で終わる場合が大半だが、久保は19歳になった今なお、順調だ。疑心暗鬼になりながら、目を凝らしてきたつもりだが、翳(かげ)りはない。壁に当たっていない。
 何より、日本のどの選手よりも、醸し出す雰囲気がサッカー的。サッカー選手らしい匂いがする。そこに、天才性がうかがえる。本物の匂いを感じる選手だ」(スポーツライター・杉山茂樹氏)
「"天才"——久保は、その象徴的選手である。
 幼くして名門バルサに才能を見初められ、日本に戻って16歳にしてプロデビューし、もてはやされている。しかし真骨頂は、そこからだろう。17歳のプロ選手としては、凡庸の域を出なかったが、1シーズン後に激変。わずか半年の間にFC東京の主力、エースとなり、18歳で代表に選ばれ、レアル・マドリードに入団。その変化は激しく、"変異"に近い。
 マジョルカでの挑戦1年目も、成長を続けた。活躍により、リーグ5位のビジャレアルへの移籍が決定。19歳になった今、市場価値は30億円以上に高まっている。環境に適応し、劇的に進化していく姿は、まさに天賦の才だ」(スポーツライター・小宮良之氏)

第2位:釜本邦茂(19ポイント)

photo by Kyodo News
「銅メダルを取った1968年メキシコ五輪。5人のDFで守り、ウイングを経て、釜本にボールを送る。それが、日本の"戦術"だった。
 相手チームのGKを負傷させるほど、強烈で正確な右足のシュート力。しかし、相手DFが右足を抑えにかかると、左足でも決めきる力があった。そして、欧州のDFにも引けを取らない強靭なフィジカルを生かした、強烈なヘディングシュート。右足、左足、そして頭と、どこからでも点が取れる万能型のCFだ。
 運動量は決して多くなかったが、相手DFの視野から消えてからの、一歩、二歩のスピードでフリーになる速さがあった。日本が生んだワールドクラスのストライカーだった」(サッカージャーナリスト・後藤健生)
「天才? やっぱりガマさん(釜本)だろう。モノが違う。天性のものがある。プレーも、身体的にもワールド級。次いで、ワシ、キンボウ(金田喜稔)、(中村)俊輔といったところ」(サッカー解説者・木村和司氏)
「まずは日本代表の歴代最多得点記録(75点)を持つ、釜本さんでしょ。カズさん(三浦知良/55点)や岡崎(慎司/50点)もゴールを積み重ねてきたけど、いまだ誰も追いつけないわけだから。あとは、久保建英。そして、中村俊輔かな」(サッカー解説者・名波浩氏)

第1位:小野伸二(29ポイント)

photo by AP/AFLO
「現在ほど世の中に情報があふれていなかった時代(だからこそ、かもしれないが)、当時高校生だった小野は、高校選手権には一度も出場できずとも、サッカー好きなら誰もが知る別格の天才だった。彼自身が優れた技術、アイデアを備えていたことは言うまでもないが、周囲の選手を一様に刺激し、同世代全体のレベルを引き上げた、まさに"リアル翼くん"。
 高校3年時に、「来年のワールドカップにはオレが出る!」と思っていた(そして、実際に出た)というのだから、発想からして常識を超えていた。そんな選手は後にも先にも、他に見当たらない」(スポーツライター・浅田真樹氏)
「今をときめく久保建英がメッシ風の日本人天才プレーヤーだとすれば、小野はマラドーナ風の天才と言えるだろう。
 何もないところから何かを生み出せる超高級なボールテクニックや多彩なキックは、まるで南米出身選手のような異国情緒あふれるテイストで、他の日本人には真似のできないクオリティがある。個人の能力としては、歴代日本代表の中で間違いなくナンバー1だ。
 努力やハードワークという泥臭いワードがこれほど似合わない選手も他にいない。まさに『ザ・エレガント』。小野という選手が日本で生まれ育ったことが不思議でならない」(サッカージャーナリスト・中山淳氏)
「小野は『ボールはともだち』を地で表現するテクニシャンです。利き足は右足と左足、どちらでもOK。プレーも若い頃から余裕があり、恐ろしいほどの落ち着きでピッチ上の心理を察し、誰も予想できないパスを出してきました。
 どんなに努力しても、そこにはたどり着けない。負けず嫌いのライバルさえ畏怖し、いつの間にか拍手を送る観衆の1人に変えてしまう。そんな圧倒的な才能の持ち主が『天才』だと思います。
 1999年ワールドユース(現U−20W杯)準優勝を成し遂げて、『ゴールデンエイジ』と呼ばれた同世代の選手たちからも、『あいつは別格』と言わしめるのが小野でした。日本の天才と言えば、真っ先に思い浮かぶ選手です」(サッカーライター・清水英斗氏)


※今回の「天才ランキング」は、「日本サッカー界の天才と言えば、誰か?」というアンケートを識者15名に実施。天才と思う選手を1位〜3位まで挙げてもらい、1位の選手を3点、2位の選手を2点、3位の選手を1点という形で集計。その合計ポイントによって、順位を決定した。
◆各識者のランキング
浅田真樹氏(スポーツライター)
1位=小野伸二、2位=柿谷曜一朗、3位=宇佐美貴史
飯尾篤史氏(スポーツライター)
1位=小野伸二、2位=柿谷曜一朗、3位=礒貝洋光
井川洋一氏(スポーツライター)
1位=小野伸二、2位=釜本邦茂、3位=久保建英
川端康生氏(フリーライター)
1位=小野伸二、2位=金田喜稔、3位=藤田俊哉
木村和司氏(サッカー解説者)
1位=釜本邦茂、2位=木村和司、3位=金田喜稔
小宮良之氏(スポーツライター)
1位=久保建英、2位=小野伸二、3位=中田英寿
後藤健生氏(サッカージャーナリスト)
1位=釜本邦茂、2位=中村俊輔、3位=小野伸二
清水英斗氏(サッカーライター)
1位=小野伸二、2位=柿谷曜一朗、3位=久保建英
杉山茂樹氏(スポーツライター)
1位=釜本邦茂、2位=小野伸二、3位=久保建英
中山 淳氏(サッカージャーナリスト)
1位=小野伸二、2位=釜本邦茂、3位=木村和司
名波 浩氏(サッカー解説者)
1位=釜本邦茂、2位=久保建英、3位=中村俊輔
西部謙司氏(サッカージャーナリスト)
1位=釜本邦茂、2位=香川真司、3位=久保建英
原田大輔氏(スポーツライター)
1位=小野伸二、2位=中村憲剛、3位=大島僚太
原山裕平氏(サッカーライター)
1位=本田圭佑、2位=中田英寿、3位=三浦知良
渡辺達也氏(サッカージャーナリスト)
1位=小野伸二、2位=遠藤保仁、3位=中村俊輔

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