エース戸郷翔征が最短KOで大敗の巨人、バッテリーに球界OBが苦言「キャッチャーがもっと配球を考えないと」
2023年8月26日(土)12時52分 ココカラネクスト
ホームでの阪神戦に大敗した巨人。佐藤氏は大城のリードに注文をつけた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
8月25日、セ・リーグ3位の巨人は東京ドームで首位阪神と対戦した。巨人は戸郷翔征、阪神は村上頌樹が先発し、阪神が5回までに6点を奪うなど中盤で戸郷を攻略、その後も追加点を挙げ8-1で勝利した。阪神はこれで5連勝、マジックを「22」とした。
巨人はここまで10勝を挙げているエース、戸郷翔征を3連戦初戦の先発マウンドに送るも、被安打10、6失点といずれも今季最多、さらに4回1/3で降板も今季最短でのノックアウトとなってしまった。
【動画】戸郷翔征が3回に被弾 甘く入ったストレートを捉えられ、阪神の森下翔太に先制2ランを浴びた場面
阪神は先発野手全員が安打を記録、3番の森下翔太に本塁打が飛び出し、5番の佐藤輝明も2本の長打を放つなど、中軸もしっかりと結果を残している。また、先発した村上も6回を被安打3、9奪三振1失点(自責点0)と好投、さらに自慢のリリーフ陣がこの日も得点を与えずゲームを締めるという、盤石の勝利となった。
現在の両チームの投打での違いが表れる結果となったこのゲームには、敗れた巨人の配球面に対し、球界OBからの厳しい言葉が伝えられている。阪急、オリックスで現役生活を送り、引退後は阪神など各球団でコーチを務め投手育成での手腕を発揮した佐藤義則氏がYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を更新。この日の巨人対阪神戦の内容について語った。
「間違い続ける配球」と銘打たれたこの日の動画では、佐藤氏は巨人バッテリーのインコースの使い方に苦言を呈しており、捕手の大城卓三について「いつもカウント関係なく、インコースを要求する」と指摘。この日の戸郷の投球でもインコースを痛打される場面が目立ったと振り返っている。
4回の坂本誠志郎に適時打を許した投球でも「あれだけバットを短く持っているバッターに対し、インコースは通用しないと言いたい」と強調。さらに、逆球が多かった戸郷の制球にも触れながら「投げ切れなかった戸郷も悪いけど、キャッチャーがもっと違うボールを要求し、粘っこく投げられるように配球をしていかなければいけない」として、リード面に対して見解を述べている。
また佐藤氏は快勝の阪神について、先発の村上には「コースにキッチリと投げていた。際どい所を突いていた」とピッチングを称えており、他にも「大雑把なゲームになった。阪神の勢いが出たゲームになり、(打線も)バットを振ったらヒットになる、そんな感じのゲームだった」として、首位チームの強さを評していた。
巨人はこの日の敗戦で、阪神との対戦成績が4勝13敗1分けとなった。エースが早々に打ち込まれての完敗という、今季の相性の悪さを象徴する試合内容となってしまった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]