コルベット、GT3化によって広がる新たなプログラム展開の可能性に「大いに期待」

2021年8月27日(金)16時50分 AUTOSPORT web

 ゼネラルモーターズ(GM)のスポーツカー・レーシング・プログラム・マネージャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザーによると、シボレーがGT3車両の製造を正式に決定した場合、カスタマーチームまたはファクトリーがサポートするチームが世界中のGTレースに参加する可能性があるという。


 2023年末でGTEカテゴリーが消滅することを受け、翌年からGT3のフィールドに参加するとことが予想されるアメリカのメーカーは、GT3規則に従った新しいクルマを用意することで、GTE規定車の『シボレー・コルベットC8.R』が現在行っているIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権やル・マン24時間へのワークス体制での参戦に留まらず、その活動範囲を広げることができるというポジティブな効果を認めている。


 GMが公式にGT3プログラムは承認すれば、IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジに代表されるトタルエナジーズ・スパ24時間やバサースト12時間、さらにニュルブルクリンク24時間といった象徴的なGT3エンデューロレースも、カードに含まれる可能性がある。


「カスタマーの領域に入ると、ある時点で顧客はどこでレースをするのかを自由に選ぶことができるようになります」と語ったクラウザー。


「GT3のアイデアを探るにあたって、我々は計画の目的からこれらすべてを検討してきたと思います。もし参加資格があれば、いつかはそこに到達するかもしれないと期待しています」


「私たちはすでに、誰がどのようなタイヤ持っているかなどを特定しており、その観点から開発計画がどのようになるかを理解しようとしているの」


 クラウザーは、GMはGT3のようなカスタマーサポート・プログラムの成長を期待しているが、1年目にコルベットのフルグリッドを見ることは期待していないと述べた。


「何事にも言えることですが、新しいスペースに入るときは通常、段階的に進めていきたいものです」


「最初の年にGT3を走らせる場合でも、100台のマシンが走り回ることを期待する人はいないでしょう。しかし、それはゆっくりと成長し(フィールドに)ある程度の影響を与える機会になるはずです」


「(コルベットC8はIMSAとWEC世界耐久選手権の)GTEカテゴリーでしかレースをしてこなかったので、これまで参戦したことのないレースでコルベットを見ることができたら素晴らしいと思います」


「ニュルブルクリンクでは、プロダクションカーを使って多くのテストやチューニングを行っています。レースカーでニュルブルクリンク24時間レースに出られたらどんなにいいことでしょう。それは素晴らしいことです!」


「これらはすべて、私たちが将来の計画を立てる際に考えていることです」


■サポート体制の構築が課題


 コルベットがウェザーテック・スポーツカー選手権で、カスタマーのエントリーと一緒にファクトリー・プログラムを継続できるか、と尋ねられた彼女は、顧客との競争は望んでいないと答えた。


 これはIMSAが2021年シーズンにGTDプロクラスを設けた際に起こりうることだが、メーカーとしてはそれを快く思わないようだ。一方、コルベットのカスタマーチームはプロ/アマカテゴリーであるGTDクラスでレースを行うことができるようになる。


「それは間違いなく私たちが取るべき道です」と述べたクラウザー。


「サポート面が最大の課題です。我々は何をどの程度、どのように設定するのかを検討し理解を深めています。もちろん、すべての顧客が同じレベルのサポートを望んでいるわけではありません」


「GT3の道を歩むことになれば、それにともないカスタマーも増えていくと思いますが、サポート面は私たちにとって非常に重要であり、きちんとしたものにしたいと考えています」


「私たちはコルベットを走らせるすべての人に、成功を収める機会を提供したいと思っているのです」

第89回ル・マン24時間レースに出場したコルベット・レーシング
コルベット・レーシングのシボレー・コルベットC8.R
IMSAでは2021年限りでGTEカテゴリーのGTLMクラスが消滅。来シーズンよりGT3ベースのGTDプロクラスが創設される。

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