FIFA、スペインサッカー連盟会長に90日間の資格停止処分…キス被害者への接触禁止令も
2023年8月27日(日)7時46分 サッカーキング
ルビアレス会長は国内外におけるすべてのサッカー関連活動を暫定的に停止される。この資格停止処分は、ルビアレス氏に対する懲戒手続きが開始されるまでの間、90日間の暫定的なものとなる。
事の発端となったのは、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージランド2023の大会表彰式の最中で起きたルビアレス会長によるセクシャルハラスメントだ。壇上に立った同会長は、大会初優勝を成し遂げたスペイン女子代表の選手たちを祝福していたが、ジェニファー・エルモソに対してはハグをした後に両手で顔を掴んで口にキス。この強引なスキンシップがすぐさま主要メディアで報じられると、国内外から批判が殺到している。
しかしながら、ルビアレス会長は騒動後の会見で自身への批判を「偽りのフェミニズム」と表現して辞任を拒否するなど、反省の色を全く見せていない。エルモーソは自身の公式SNSで同意なしでのキスだったことを強調し、ルビアレス会長が解任されるまで代表活動をボイコットすることを宣言。多くの男女の代表選手がエルモーソに連帯し、ルビアレス会長の辞任を要求している。
この動きに対し、RFEFは「ルビアレス会長の名誉を守るため」エルモーソに対して法的措置を取る意向を発表していた。また、選手たちのボイコット宣言に対しては、「スペイン代表チームの国際試合に参加するかしないかという選手たちの決断を、これまでと同様に尊重する。とはいえ、代表チームへの参加は、招集された場合、連盟に所属するすべての選手の義務であることに留意されたい」と釘を刺していた。
なお、FIFAの規律委員会は「エルモーソ選手の基本的権利と、この規律機関における規律手続きの秩序を守るため」、ルビアレス氏、およびRFEFとその役員に対し、自身または第三者を通じて、エルモーソやその近しい環境に接触したり、接触を試みることを控えるよう命じる2つの追加指令を出している。