全日本ラリー第7戦:新井敏弘が「危ない思いをせず」優勝、4連勝を飾る。JN3クラスは王者決定

2018年8月28日(火)13時4分 AUTOSPORT web

 JRC全日本ラリー選手権の第7戦『MSCCラリー inいわき2018』が8月24〜26日に開催され、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が優勝。第4戦久万高原から4連勝を飾った。


 2016年以来2年ぶりの開催となる福島県でのJRC。前回までの棚倉町からいわき市小名浜地区に拠点を移し、グラベル(未舗装路)ラリーとして開催された。第8戦ラリー北海道まで続くグラベル5連戦の4戦目となる。


 用意されたSSは14本、SS距離は62.82km、総走行距離は418.11kmで争われる。


 初日のSSは8本。前日に降った雨の影響で路面はウエット、難しいコンディションのなか、新井はSS1〜3で連続トップタイムをマークする。サービスを挟み午後に行われた4本のSSのうち2本も制し、2番手に9.8秒の差をつけ初日をトップで終えた。


 序盤、2番手争いを繰り広げたのは奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)と勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)。両者は2秒以内につけ緊迫した戦いを披露する。しかし奴田原はSS6でコースオフ、続くSS7でパンクに見舞われ、優勝戦線から離脱してしまう。

奴田原と2番手争いを繰り広げた勝田範彦/石田裕一


 2番手に勝田、3番手にはSS1でパンクを喫した鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)がつけ、初日を終えた。


 デイ2は新井と勝田の一騎打ちとなる。勝田は9.8秒の差を逆転すべくSS9でベストタイムをマークし、新井との差を8.5秒に縮めてみせる。しかし、続くSS10、11では新井が反撃に転じる。連続ベストで勝田を突き放すと、最終SSでもベストタイムをマークし、勝田の追撃を振り切り優勝。グラベル連戦で負け無しの4連勝をマークした。

SS1でのパンクを乗り越え3位でラリーを終えた鎌田卓麻/市野諮


■3戦連続同じ表彰台オーダーに。JN3クラスはチャンピオン決定


 勝田が2位、鎌田が3位に入り、第5戦モントレーから3戦連続で同じ表彰台オーダーに。また、4位には柳澤宏至/加勢直毅(スバルWRX STI)が入り、1〜4位をスバル勢が独占する結果となった。

3戦連続で新井、勝田、鎌田が表彰台を獲得した


 新井は「濡れていて難しい路面や、滑りやすい舗装ステージもありました」とコメント。


「そんな厳しい条件でも、クルマのコントロール性がとても良かったので、危ない思いもせず勝つことができました。このクルマのおかげですね。次戦のラリー北海道では気を抜かずに走ります。もちろん優勝を狙います」

4連勝を飾った新井敏弘/田中直哉


 そのほかのクラス、JN5クラスは眞貝知志/安藤裕一(トヨタ・ヴィッツGRMN)がTOYOTA GAZOO Racingへ移籍後初優勝をマーク。JN4クラスは関根正人/草加浩平(スズキ・スイフトスポーツ)が優勝を飾る。


 JN3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、今シーズン負けなしの7勝目。2016年のラリー北海道から続く連勝記録を19に伸ばすとともに、JN3クラス3連覇を達成。2015年のJN5クラス制覇を含め、4年連続でJRCのクラスチャンピオンを獲得してみせた。

圧倒的な強さでJN3チャンピオンを獲得した天野智之/井上裕紀子


 JN2クラスは鎌野賢志/蔭山恵(トヨタ86)が優勝。鎌野にとっては全日本選手権初優勝となる。JN1クラスは小川剛/藤田めぐみ(ホンダ・フィット)が第3戦丹後ラリー以来の今シーズン2勝目を飾っている。


 第8戦『RALLY HOKKAIDO』は9月14〜16日に開催。シリーズ最長のSS距離を有し、与えられるポイントも通常の2倍の重要な一戦となる。

全日本ラリー第7戦 リザルト(PDF)


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