スーパーGT:Audi Team Hitotsuyama 第6戦鈴鹿 レースレポート

2017年8月29日(火)16時52分 AUTOSPORT web

Audi Team Hitotsuyama


Press release – 2017.0829 – 007
29/08/2017


Race Report


2017 AUTOBACS SUPER GT
Round-6 / 46th International Suzuka 1000km


最後の鈴鹿1000kmを無念のリタイヤ。
度重なるトラブルに泣く。

 Audi Team Hitotsuyamaは、2017年8月26日、27日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されたSUPER GT第6戦「46th International Suzuka 1000km」に参戦。決勝レース中に発生した電気系のトラブルにより、無念のリタイヤとなりました。


 第5戦の富士で今季初入賞を果たしたAudi Team Hitotsuyamaは、昨年6位入賞となった伝統の「鈴鹿1000km」でさらに上位を狙い、リチャード・ライアンと柳田真孝にマシンを託しました。


▱予選


 46回目を迎えた「鈴鹿1000km」。この伝統のレースも今年がラスト。そして、元F1チャンピオンのジェンソン・バトン選手がGT500に参戦することなどから、鈴鹿サーキットは予選が行われる土曜日から、いつも以上の熱気に包まれました。


 早朝、にわか雨に見舞われた鈴鹿サーキットでしたが、午前中の公式練習の途中にはコースコンディションはドライに回復。ここで、Hitotsuyama Audi R8 LMSは2分0秒348のクラス8番手タイムをマークし、順調な滑り出しを見せます。


 午後2時35分には、Q1、Q2の2段階で行われるノックアウト方式の予選がスタート。曇り空とはいえ気温31℃、路面温度37℃という厳しいコンディションのもと、Audi Team HitotsuyamaはライアンがQ1を担当しました。柔らかめのタイヤを装着したHitotsuyama Audi R8 LMSをライアンはミスなくドライブし、1分59秒517のタイムでQ1を突破しました。「あとコンマ1秒遅ければQ1敗退というギリギリの位置でしたが、いまのマシンの状況を考えると妥当なポジションでしょう」とはチーム代表の一ツ山亮次。


 一方Q2では、タイムアタック中に柳田の小さなミスもあり、1分59秒681のベストタイムで13番手に。これに関してチーム代表の一ツ山亮次は「ミスがなければもう少し上のポジションを手に入れられたかもしれませんが、マシンとタイヤのバランスは良く、また、柳田もタイヤの温め方が良くなってきているなど、彼自身の進化は見逃せません」と語り、決勝での巻き返しに自信を示しました。


予選結果
P1 #25 VivaC 86 MC 松井孝允/山下健太/近藤 翼
P2 #18 UPGARAGE BANDOH 86 中山友貴/川端伸太朗
P3 #5 マッハ車検 MC86 GTNET 坂口夏月/藤波清斗/玉中哲二
P13 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/柳田真孝

Hitotsuyama Audi R8 LMS
リチャード・ライアン


▱決勝


 8月27日、朝から夏の日差しが降り注ぐ鈴鹿サーキットには4万5000人ものファンが集まりました。そして、午後0時30分、グランドスタンドを埋め尽くす大観衆に見守られて、1000km、173周に及ぶ真夏の耐久レースが幕を開けました。5回のピットストップが義務づけられる今回のレース、まずは柳田が第1スティントを担当。「柔らかめのタイヤでスタートする柳田がどの程度までスティントを引っ張れるか分からないので、とりあえず、以降のスティントを組み立てやすくするためにも、ミスなく慎重に走ってもらうことにしました」とはチーム代表の一ツ山亮次。


 柳田は序盤にいくつかポジションを落としたものの、レースが落ち着いたころにはライバルとほぼ変わらないペースで周回を重ねます。20周を前に予選で使ったタイヤのコンディションが厳しくなり始めたところで1回目のピットストップ。ここでチームは硬めのタイヤに交換し、ライアンをコースに送り出します。ライアンは周囲よりも速いペースで順調に走行を重ね、14番手までポジションを回復します。しかし、Hitotsuyama Audi R8 LMSはスローパンクチャーにより、突然左リヤタイヤの空気圧が低下。タイヤ交換のためにピットへ向かうものの、そのタイミングでGT300クラスのマシンが最終コーナーでクラッシュしてしまいセーフティカーが導入されることに。レギュレーションによりピットロードは閉鎖され、ライアンは左リアタイヤを労わりながらコース上に留まりセーフティーカーランを続けます。しかし、レース再開まで1周というところでHitotsuyama Audi R8 LMSは左リアタイヤから白煙を上げ始め、これ以上の走行は困難に。ペナルティを覚悟のうえで閉鎖中のピットロードへ向かい、タイヤを交換し、ドライバーを柳田に交替します。


 再び硬めのタイヤを装着したHitotsuyama Audi R8 LMSを柳田が上手く操り、徐々にポジションを上げていきます。その後、60秒のペナルティストップを消化した柳田に、再び左リヤタイヤのトラブルが発生し、緊急のピットストップを強いられることに。タイヤを交換したチームは、ライアンにポジションアップを託しましたが、それから程なくして今度はエンジンが吹け上がらないというトラブルが発生。そしてついにエンジンが停止してしまいました。なんとかエンジンを再始動してピットにマシンを戻しましたが、原因不明の電気系トラブルは解消のめどが立たず、Hitotsuyama Audi R8 LMSは72周でリタイヤを決めました。


決勝結果
P1 #65 LEON CVSTOS AMG 黒澤治樹/蒲生尚弥
P2 #88 マネパ ランボルギーニ GT3 織戸 学/平峰一貴/山西 康司
P3 #87 ショップチャンネル ランボルギーニ GT3 細川慎弥/佐藤公哉/元嶋佑弥
リタイヤ #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/柳田真孝

Hitotsuyama Audi R8 LMS
柳田真孝


チーム代表 一ツ山亮次のコメント


昨年の鈴鹿1000kmは12番手からスタートし、ミスなく走りきって6位入賞。Audi R8 LMSにとっては相性の良いレースですし、伝統のレースが今年最後の開催ということで、チームとしては少なくてもトップ6、できれば表彰台を狙って、ここ鈴鹿サーキットに入りました。決勝が始まるまではほぼ順調に進んでいましたし、決勝が始まってからも良い感じで周回を重ねていましたから、序盤にタイヤのパンクでポジションを落としたときにも、まだまだ巻き返しが可能とチームは前向きでした。ところが2度目のパンクやペナルティ、そして最後は電気系のトラブルと、いずれもチームとしては手の施しようのない事態が続いて、レースが折り返しを迎える前にリタイヤ。不完全燃焼のまま終わったのが悔しくてなりません。


ただ、次のタイに向けてマシンの送り出しまでの時間はあまり残されておらず、ダメージの修復や電気系のトラブル解消など、やるべきことは山積しています。いまは気持ちを切り替えて、次のレースに万全の体制で臨めるようチーム一丸となって準備を進めています。


レースでここまで悪いことが重なると、もうこれ以上悪くなることはないでしょうから、次のタイこそは思う存分暴れたいと思っています。


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