中上、MotoGPクラス初のイギリスGPに挑むも中盤に転倒。「回避しようと粘ったがこらえられなかった」

2019年8月29日(木)19時38分 AUTOSPORT web

 MotoGP第12戦イギリスGPを17位でフィニッシュした中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)。レース中盤に転倒を喫し、2019年シーズンとしては3度目のノーポイントレースとなった。


 イギリスGPが行われるシルバーストン・サーキットは、中上は2017年のMoto2クラス参戦時代に優勝するなど相性のいいサーキット。第8戦オランダGPで負傷した左足も順調に回復。中上自身も「トップ5、6圏内のフィニッシュを目指す」と意気込んだ。


 2019年1月に新たに舗装工事が行われたシルバーストン・サーキットはグリップが向上し、そのために金曜のフリー走行1回目からレコード更新が相次いだ。中上自身もQ2から挑んだ予選では、自己ベストタイムを更新する1分59秒427を記録して10番グリッドを獲得する。


 実はこのQ2、中上にとっては悔しい予選となったようである。「今日は完全に自分のミス」と言う中上。シルバーストン・サーキットはエンジンに厳しい高速サーキットであり、誰かに引っ張ってもらおうと、セッション中盤ではコース上で『お見合い』をするシーンも見られたほど、アタックのタイミングも大事になってくる。


「コースに出るタイミングが悪かっただけでなく、アタックしているときも、欲張りすぎてブレーキングでミス。ラップタイムを含めて、納得のいかない予選となりました」


 それでも、中上が決勝レースで見据える目標は変わらなかった。「目標は大会前に言ったトップ5〜6を目指すという気持ちに変わりはありません」と、決勝レースは後半戦の目標とすると語っていたポジションでのフィニッシュを目指した。


■決勝では予想外のスリップダウンを喫した中上


 しかし、決勝レースの中盤、7周目の16コーナーで中上は転倒を喫する。スタートから8番手付近を走行した中上はポル・エスパルガロ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)とポジション争いを展開。4周目にポル・エスパルガロを交わすとペースを上げた。転倒を喫したのはその矢先のことだった。


「16コーナーでスロットルを開けた途端、フロントが切れ込んでしまいました。転倒を回避しようと最後まで粘ったのですが、リヤがスピンしてこらえられませんでした」そう中上は転倒を振り返る。

決勝レースは中盤で転倒。再スタートは切ったものの17位でフィニッシュとなった。


「ウイークを通して、フロントが切れ込む症状はなかったので、どうしてそうなったのかはわかりません。タイヤの選択は間違っていなかったと思うし、ちょっとプッシュしすぎたのかもしれません」


 マシンを起こした中上は、最後尾17番手でレースに復帰。そのままチェッカーを受けた。


 イギリスGPは2019年シーズン3度目となるノーポイントレースという、中上にとって厳しい結果となった。


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