噂のニューマシン、トヨタ/レクサスの新型GT3車両か。カモフラージュ柄のレーシングカーが国内で目撃される
2023年8月29日(火)10時0分 AUTOSPORT web
早ければ2025年にレースデビューすると見られる、トヨタ/レクサスの新型GT3車両は、日本国内のサーキットで開発テストを続けているようだ。このほど編集部は、この新型GT3カーと思われる開発車両が国内のサーキットで走行している写真を入手した。
トヨタ/レクサスは現在、レクサスRC F GT3を世界のレースに投入しているが、2022年1月に開催された東京オートサロンでは、レース専用コンセプトカー『GR GT3コンセプト』を発表。次世代のGT3規格の車両開発を進めてきたが、そのオートサロン以降の発表はなく、開発の進捗は不明なままだった。
そんななか今年の8月下旬、トヨタ/レクサスの新型GT3と思われる車両がサーキットでテスト走行している写真が撮影された。飛び交う噂や情報をまとめると、この新型車両の実車でのテスト走行は、遅くとも2023年3月には開始されていたようだ。
編集部にも国内のいくつかのサーキットで走行していたという情報は入っていたが、今回のカモフラージュ柄が施された車両の写真は縁石のカラーリング、そして背景から栃木県のモビリティリゾートもてぎで撮影されたものとみられる。
撮影された写真から、そのフォルムを見る限り、2022年のオートサロンで展示されたGR GT3コンセプトの特徴が活かされた、いわゆる“ロングノーズ・ショートデッキ”のコンセプトを受け継いでいることが分かる。
現行のRC F GT3は、北米ではIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTDプロおよびGTDクラスに参戦しているが、その活動を統括するTRD USA社長のデイビッド・ウィルソンは2023年1月のSportscar365の取材に対し、後継モデルの開発はすでに「順調に進行中である」ことを認めていた。
彼は当時、「タイムラインに関しては、我々はリミットを設定する準備ができていない」として、次のようにコメントしていた。
「そこには我々の希望と、そして現実というものがある。今年の後半には、もう少し具体的な話ができればと思う」
この新型車両は、IMSAやスーパーGT・GT300クラスだけでなく、WEC世界耐久選手権のLMGT3クラスにも参戦する可能性がある。
2024年のWECで現行レクサスを走らせるための積極的な取り組みが進められており、既報のとおりアコーディスASPがその候補チームのひとつとなっている。
まだまだ噂レベルではあるが、レースでのデビューは2025年と目されている。GT3車両はレース専用モデルだけでは登録できず、量産車としての販売も必要なことから、レクサス、トヨタ、そしてGRのどのブランドからの販売となるのか。
そしてもちろん、レース車両、量産車、それぞれの販売価格も気になるところ。この次世代車両のさらなる情報、そして正式なアナウンスを待ちたいところだ。