浦和レッズが最終追い上げに必要な3つのポイント【J1リーグ2023】

2023年8月29日(火)18時30分 FOOTBALL TRIBE

ホセ・カンテ(左)西川周作(中)アレクサンダー・ショルツ(右)写真:Getty Images

2023明治安田生命J1リーグ第25節終了時点で、4位につける浦和レッズ。昨2022シーズンは13位でフィニッシュするも、今シーズンは開幕当初から好調を維持している。ここまで勝ち点44で12勝8分5敗。得点数は30でリーグ11位。失点数は19でリーグ1位。


ここまでは統計データの傾向から、浦和が2023シーズン最終局面に向けて、追い上げに必要なポイントを見ていこうと思う。




浦和レッズ GK西川周作 写真:Getty Images

ポイント1:1失点以上しないこと


2023シーズン、浦和が敗れた試合はここまで25試合中5試合。内訳は以下の通りである。



  • 第1節:対FC東京(アウェイ)0‐2

  • 第2節:対横浜Fマリノス(アウェイ)0‐2

  • 第10節:対サガン鳥栖(ホーム)0‐2

  • 第21節:対セレッソ大阪(アウェイ)0‐2

  • 第23節:対サンフレッチェ広島(アウェイ)1‐2


敗戦時は全て2失点を喫している。ここから言えることは、2失点以上しなければ今シーズンの浦和なら負けないということである。1試合あたりの平均失点数が0.76のため、よっぽどのことがなければ大量失点することがないのではないだろうか。


失点に関する情報を付け加えると、今シーズンの浦和はリーグ戦において、敗戦した試合を除いて先制された試合が6試合あった。内訳は以下の通りである。



  • 第3節:対セレッソ大阪(ホーム)2‐1

  • 第5節:対アルビレックス新潟(ホーム)2‐1

  • 第9節:対川崎フロンターレ(アウェイ)1‐1

  • 第11節:対サンフレッチェ広島(ホーム)2‐1

  • 第13節:対ガンバ大阪(ホーム)3‐1

  • 第19節:対サガン鳥栖(アウェイ)2‐1


驚くべきことに、第23節のサンフレッチェ広島戦の敗戦時を除き、浦和は先制された試合において敗れていない(勝ち点1以上を獲得することができる)。たとえ先制点をとられたとしても、得点を奪うことができれば勝ち点を獲得できる可能性が高いといえる。つまり、失点を1までに抑えることが、追い上げに必要なポイントの1つとなるだろう。




浦和レッズ FWホセ・カンテ 写真:Getty Images

ポイント2:アウェイで勝ち点1以上を取ること


2023シーズン、ホーム戦とアウェイ戦における浦和の戦績は以下の通りである。ご覧の通り、ホームでは無類の強さを発揮するが、アウェイで同様とは言い難い。



  • ホーム:7勝1敗4分

  • アウェイ:5勝4敗4分


仮にアウェイの4敗分を引き分けにできていた場合、浦和の勝ち点は+4、かつ他チームの勝ち点は-8ともなる。あくまでも単純計算上の話ではあるが、負けを引き分けにできていれば、現在首位になっていた可能性さえあっただろう(現時点首位との勝ち点差6)。


今シーズンの残り、ホーム戦は5試合で、アウェイ戦は4試合。ホームで全勝しアウェイで引き分け(勝ち点1)以上にすることができれば勝ち点は+19以上ともなる。追い上げに必要な2つ目のポイントとしたい。


浦和レッズ DFアレクサンダー・ショルツ 写真:Getty Images

ポイント3:セットプレーによる失点を防ぐ


2023シーズン、浦和の失点パターンの内訳は以下の通りである。



  • パスによる崩し:失点数5

  • PK:失点数4

  • こぼれ球:失点数3

  • セットプレー:失点数3

  • その他:失点数2

  • クロス:失点数1

  • ドリブル:失点数1


内訳の比較でも、J1リーグ平均比較でも、特段セットプレーからの失点割合が高いわけではないが、ここではセットプレーからの失点に着目したい。浦和がセットプレーから相手にチャンスを作られていることが多いからだ。


第20節FC東京戦(0-0)は顕著で、浦和はF東京にセットプレーから3回のピンチの場面を作られた。クロスバーと枠外に助けられたものの、失点してもおかしくないシーンであった。どんなに敵陣に押し込んでいたとしても、セットプレーから失点すれば勝ち点を取りこぼす可能性も十分にある。セットプレーからの失点は防いでいきたい。




北海道コンサドーレ札幌 MF浅野雄也 写真:Getty Images

残りのリーグ戦でポイントとなる相手


最後に、浦和がリーグ戦追い上げに向けてこのあと気を付けるべき対戦を挙げると、第28節ガンバ大阪戦(9月24日アウェイ)と、第34節北海道コンサドーレ札幌戦(12月3日アウェイ)となるだろう。G大阪も札幌も、ともに今シーズンの得点数はリーグトップ5に入る力を持っている。かつ、この2試合は浦和にとってアウェイとなるためだ。


ポイント1で挙げたように、失点数を0又は1に抑えつつ、先制点を獲とられたとしても慌てることなく点数をとりにいくこと。ポイント2で挙げたように、アウェイで勝ち点1をとる戦いを選択する方法も視野に入れておくこと。リーグトップの守備力を誇る浦和なら、守り逃げることも十分選択肢としてあるのは間違いない。


リーグ戦も残り9試合となった。直近第25節では、上位3チームのうち勝ち点を積み上げることができたのがヴィッセル神戸の勝ち点1のみ。確実に勝ち点を積み上げることができれば、浦和にも2016年以来のリーグタイトルは見えてくるだろう。

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