「イライラがあった」大坂なおみ、2年前の全米初戦がフラッシュバック

8月29日(木)5時57分 Sportiva


フルセットの末、初戦を突破した大坂なおみ

 2019年USオープン(全米)で、大坂なおみが、日本人選手では初めてグランドスラムのディフェンディングチャンピオンとしてプレーする。これは、彼女にとって今までに体験したことがないほどナーバスになる出来事だった——。

 第1シードを初めて獲得した大坂(WTAランキング1位、8月26日づけ/以下同)は、1回戦でアンナ・ブリンコバ(84位、ロシア)を、6−4、6−7、6−2で破り4年連続で2回戦進出を決めた。

 開幕前の会見では、ディフェンディングチャンピオンとして初めて大会に臨む意気込みを次のように語っていた。

「自分にとっては新しい経験であり、今までにないプロセスを踏んでいるわけですから、新しい気持ちになります」

 1回戦の序盤は、大坂に硬さが見られた。動きが鈍いため単調なミスも多く、第1セット第2ゲームで先にブレークをされて1−4のリードを許す。

「もちろん心の中には、たくさんのイライラがありました」と大坂は認めたが、次第に動きがよくなってくると、得意とするフォアハンドストロークも決まり、第6ゲームから5ゲーム連取でセットを先取した。

 第2セットではサービスキープが続いたが、第11ゲームで大坂がブレークに成功。第12ゲームで、大坂はマッチポイントを1回握るがフォアのミスで取りきれず、タイブレークに突入。タイブレークでは大坂のミスが目立ち、ブリンコバが2回目のセットポイントを取ってセットオールとなった。

 ファイナルセットで先にブレークチャンスをつかんだのはブリンコバだった。第3ゲームで15−40のピンチを迎えた大坂は、サービスエース2本と、ブリンコバのストロークミス2本のおかげでキープに成功。ピンチのあとにはチャンスで、第4ゲームの30−40から大坂がフォアのダウンザラインへのウィナーを決めてブレークし、勝負の趨勢は決まった。

 結局大坂は、フォア26本を含む50本のミスを犯したが、ウィナーはフォア26本を含む44本を決めて、勝利をたぐり寄せた。

 この試合中に大坂の頭をかすめたのが、17年のUSオープンでアンジェリック・ケルバー(ドイツ)と対戦した時のことだった。

 当時45位の大坂は、1回戦で2016年USオープン優勝者のケルバー(当時6位)を、6−3、6−1で破るビッグアップセットを演じてみせた。

「ここ(ニューヨーク)で、ケルバーと試合をした2年前を思い出しました。彼女は、ディフェンディングチャンピオンでした。私とプレーをしていたケルバーが、どれほどストレスを抱えていたか、手にとるようにわかりました」

 2年前のことがフラッシュバックした大坂は、ディフェンディングチャンピオンである自分が敗れる姿をファンに見せる事態だけは避けたいと懸命に戦った。

「心穏やかにプレーをしたかったけど、今日(1回戦)はできませんでした。でも、自分の能力にはとても自信があります」

 本来の実力を発揮することができれば、地力に勝るのはもちろん大坂であり、ケルバーの二の舞を演じてしまうことはなかった。

 2回戦で大坂は、マグダ・リネッテ(53位・ポーランド)と対戦する。2人の対戦成績は、1勝1敗で、今年のオーストラリアンオープン1回戦では、大坂がわずか58分でストレート勝ちを収めている。ただ、リネッテは、全米前週のWTAブロンクス大会(ニューヨーク・アメリカ)で、予選から勝ち上がってツアー初優勝を成し遂げており、調子を上げてきているため油断は禁物だ。

 大坂は、左ひざにサポーターをしてのプレーだったが、幸い1回戦でのプレーに影響はなかった。ディフェンディングチャンピオンとしての第一関門突破を好材料にしながら、大坂は全米2連覇に向けてテニスのクオリティーをさらに上げていきたいところだ。

Sportiva

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