F1第7戦ベルギーGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2020年8月30日(日)18時6分 AUTOSPORT web
2020年F1第7戦ベルギーGP予選でポールポジション〜5番手に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。
■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
アレクサンダー・アルボン 予選=5番手
5番手には満足している。ここからなら明日の決勝にはあらゆるチャンスがあると思う。4番手も可能だったと思うが、最後のランでターン1への進入の際に小さなミスをして、少しタイムを失った。あれがなければ4番手タイムを出すことができたと思う。今日の僕のベストタイムはQ2で出したものだった。つまり本当ならもっといい予選タイムを記録できたということだけど、それでもこの結果には満足だよ。
今回の週末はこれまでと比べるとかなりスムーズに過ごしている。FP1序盤の時点からマシンの感触がよく、そこから大きな変更をする必要はなかった。こつこつと微調整を進めていき、いい週末を送っている。
僕自身も一歩前進したと思うし、この調子でさらに前に進めればいいね。
マックス(・フェルスタッペン)とは違う戦略を採り、僕はソフトタイヤでレースをスタートする。ここではスタートはとても重要だ。ターン1まではとても短いから、スムーズなスタートを切ることを目指していく。
雨が降る可能性があるし、状況を見ながら戦っていくが、エキサイティングなレースになりそうだね。
■ルノーDPワールドF1チーム
ダニエル・リカルド 予選=4番手
今日の予選にはすごく満足している。トップ3にかなり近づけたけれど、最後にはマックス(・フェルスタッペン)に0.2〜0.3秒の差で抜かれてしまった。でも僕のラップはこれ以上は望めないほどにクリーンなラップだった。コース上で全力を尽くしての2列目獲得は大きな結果だ。マシンは低ダウンフォース仕様でもうまく機能している。去年もそうだったね。
明日は面白くなりそうだ。ドライでは良いペースで走れているけれど、ウエットになっても悪くないことは過去に証明済みだ。雨になったらより多くのチャンスが発生するだろうし、コンディションがどうであれ受け入れて、できる限り最高の仕事をすることを目標にするよ。
■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=3番手
ここまでは全体的に見てとてもいい週末を過ごしていると思う。かなり苦労すると予想してこの週末に臨んだが、実際にはバルテリにこれほど近いタイムで予選3番手というのはいい結果だ。
まずまずのラップだったと思う。もちろん僕が念頭に置くのはいつも最速のマシンであり、その差は0.5秒あった。とはいえ今年の予選のなかではメルセデスに最も近づくことができたと思う。
通常予選では僕らとの相性がいいコースではないことを考えれば、この結果には喜んでいいと思う。レースが楽しみだよ。
決勝がウエットとドライ、どちらがいいということはないが、決勝中に天候が変われば、状況に変化がもたらされる。
このコースを予選で走ると最高の気分を味わえる。今から決勝も楽しみだ。去年のホッケンハイムのように天候の影響が出た場合、特別なレースになる可能性がある。
マシンバランスには満足している。そういう意味で一歩前進したと思う。決勝ではいいスタートを決める必要がある。メルセデスにプレッシャーをかけて、また最大限の結果をつかめるといいね。
(予選後の会見で語り)優勝争いできるかどうかは分からない。ルイスとのラップタイム差を見ると、決勝で突然彼と戦えるようになるとは思えない。でも、ここは何が起こるか分からないサーキットだ。天気の影響が出るといいね。雨が降れば皆が苦労するけれど、同時に面白い展開になるだろう。
ここは長いストレートがあるから、苦労すると予想していた。でも、FP1の時点でいいマシンバランスを見つけ出すことができたので、それが役立っている。こういうタイプのコースでの予選でメルセデスに今年一番近づけたことには、ものすごく満足しているよ。
■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
バルテリ・ボッタス 予選=2番手
予選にはとても満足している。特に今日は、Q3での2回目のアタックラップがいい感触だった。その走行でミスを犯したとは思っていないから、ルイスとの差がどこにあったのかは定かでない。これからデータを見てみる必要がある。
とはいえポールを逃したことをそれほど気にしてはいない。スパでは2番手や3番手スタートが有利になる可能性があるんだ。1周目にトウ(スリップストリーム)を使ってターン5の入口で先頭を走るマシンを追い抜くことが可能だという例が、実際にあるからね。
明日、いい結果を目指して戦うチャンスに恵まれることを願っている。エキサイティングなレースになるといいね。
ルイス・ハミルトン 予選=1番手
今日のような日にポールを獲ることができたことに心から感謝する。今朝起きるなり、チャドウィック・ボーズマンのとても悲しいニュースを知った。とても謙虚な人物である彼は、黒人のアイコン的な役をいくつか演じてきた。
子供のころの僕は、スーパーマンになりたかった。今の時代、黒人の若者たちにとって、自分たちと同じ見た目の、尊敬するスーパーヒーローが存在することはとても大事なことだ。
心に重くのしかかるものを抱えているとき、ベストのパフォーマンスを発揮するのは簡単なことではない。ネガティブなことを振り払って、並外れたものに導いていくのは、正直言ってとても難しい作業だ。だがチャドウィックはそれが可能であることを示してきた。
F1キャリアのなかでたくさんのラップを走ってきたが、今日のQ3での2周はほぼ完璧だった。走行中、外から顔は見えないだろうけど、ヘルメットのなかで、僕は笑顔だった。このコースはただただ素晴らしい。そこを限界ぎりぎりで走ることができた。
僕らは早めにコースに出て行って、前があいている状態で走ることを決めた。トウを得ようとしても、ブロックされたり、イエローフラッグが出たりすれば、台無しになってしまうからね。間違いなく正しい判断だったと思う。
明日は大変なレースが待ち受けている。レッドブル勢は金曜のロングランが好調だったようだ。でも今日はこのポールをチャドウィックに捧げることができて光栄だ。彼は僕にインスピレーションを与えてくれる存在だった。彼のご家族に対してお悔やみを申し上げたい。