【角田裕毅F1第12戦密着】「5m以上離れると先行車のランプも見えない」終盤は霧も発生。視界不良が問題に

2021年8月30日(月)20時48分 AUTOSPORT web

 予選13番手のランス・ストロール(アストンマーティン)が、前戦ハンガリーGPでのペナルティによって5グリッド降格となり、予選17番手に終わった角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)のF1第12戦ベルギーGP決勝レースの最終グリッドは16番手となった。


 さらに雨が降り続くなかで開始されたレコノサンスラップで、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がコースアウトしてマシンをクラッシュ。フォーメーションラップに参加できなかったため、角田のポジションはまたひとつ上がって15番手となった。


 しかし、雨脚が一向に弱まらないなかスタートが切られたフォーメーションラップは直後にスタート進行が中止となり、赤旗に。角田は15番目にピットレーンに帰ってきた。

雨脚が弱まらず、フォーメーションラップ直後にスタート進行が中止に
角田の僚友ピエール・ガスリーもピットへ戻ってきた


「前がまったく見えませんでした。だから、あの判断は仕方がなかったと思います。前車の水しぶきでコーナーがどこにあるかも勘で走るような感じでしたから。前のクルマのテールランプも5m以上離れるとまったく見えなかったので仕方がないと思います」


 そう語る角田は一旦コクピットを降り、次の案内までガレージで待機していた。

一度マシンを降りた角田


「軽くスナックを食べたり栄養補給しながら準備していました」という角田だが、再開までの中断はじつに2時間47分も費やすこととなった。


 午後6時6分に、11分後にレースが再開されるというアナウンスが発表されると、その数分後に角田はガレージを出て、マシンに乗り込む。

レース再開に備え、角田もマシンに乗り込んだ
レース再開に備え、角田もマシンに乗り込んだ


 午後6時17分にセーフティーカー先導でレースが再開され、角田は15番手でコントロールラインを通過するが、視界はさらにひどくなっていた。

レース再開後、メインストレートを通過。視界はさらにひどくなっているようだった


「視界は最初と同じでまったく見えなかったですね。むしろ霧も混ざって、よけい見えにくくなっていたように感じました」(角田)


 そのため、レースディレクターのマイケル・マシは再び赤旗を出し、全車ピットへ。角田は再び15番目にピットレーンに帰ってきた。

角田は15番手でピットレーンへ戻ってきた


 その直後、マシはコンディションが回復する見込みがないと判断し、レースを終了させた。それを聞いてコクピットを降りた角田のベルギーGPはピットレーンで幕を閉じることとなった。

コンディションの回復が見込めずレース終了。角田は15位となった


 レースを終えた角田は、FIAの判断は仕方がなかったと振り返った。


「雨自体はそこまでひどくなかったんですけど、視界が悪すぎました。(路面の雨量自体は)やれなくはなかったですが、とにかく前が見えなかった。オー・ルージュで前が見えないと視野が狭まって、とても危険な状況になりますから」


 ポイント獲得はならなかったが、ベルギーGPの週末は多くのマシンが事故を起こしていたこと考えると、アクシデントを起こさずに3日間を乗り切ったことは評価したい。

2021年F1第12戦ベルギーGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

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