ホンダが6戦連続表彰台「トップ8に3台はまずまずだが、もう少し上も狙えたかもしれない」と田辺TD【F1第7戦】
2020年8月31日(月)7時7分 AUTOSPORT web
2020年F1ベルギーGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3位、アレクサンダー・アルボンは6位だった。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトは11位、ピエール・ガスリーは8位となり、3台がポイントを獲得した。
フェルスタッペンはミディアムタイヤで3番グリッドからスタート、オープニングラップでダニエル・リカルド(ルノー)と激しく競り合うが、3番手をキープ。11周目にアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が相次いで激しいクラッシュを喫し、セーフティカーが導入され、その際にフェルスタッペンはタイヤ交換に入り、ハードタイヤに交換した。その後も3番手を走り、終盤はタイヤの摩耗に苦しんだが、メルセデス2台に続く3位でフィニッシュした。フェルスタッペンは6戦連続で表彰台を獲得した。
アルボンはソフトタイヤで5番グリッドからスタート、オープニングラップでひとつポジションを落とし、6番手に。セーフティカー出動中にピットインし、ミディアムタイヤに交換、エステバン・オコン(ルノー)の前に出てレースを再開。終盤、タイヤを労わりながら5番手を走行したが、最終ラップでオコンにオーバーテイクされ、6位でチェッカーフラッグを受けた。
ガスリーは唯一ハードタイヤでスタート、12番グリッドから3周目には8番手にポジションアップした。セーフティカー出動時にステイアウト、ほとんどのマシンがピットインしたため、ガスリーは4番手にポジションを上げた。ガスリーは徐々に順位を落とし、26周目にミディアムタイヤに交換し、16番手に後退。しかしここから追い上げを開始し、40周目には古いタイヤで走るクビアトの前に出て、トップ10圏内に入った。その後、2台のレーシングポイント勢をパスして、8位でフィニッシュ。このレースの“ドライバー・オブ・ザ・デイ”に選出された。
クビアトはミディアムタイヤで11番グリッドからスタート、1周目に12番手に落ち、セーフティカー出動時にピットインし、ハードタイヤに交換。18周目には10番手に上がり、26周目から9番手を走るが、ペースで上回るガスリーに譲るとともに、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)に抜かれ、ポイント圏外の11番手でレースを終えることとなった。
■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
今日のベルギーGP決勝では、ホンダのPU(パワーユニット/エンジン)を積むマシン4台のうち3台が入賞し、我々にとってまずまずの結果になりました。
フェルスタッペン選手は、終盤かなりタイヤの劣化が厳しい中でうまくペースをコントロールしながら、3位でフィニッシュ。6戦連続となる表彰台を獲得してくれました。チームメイトのアルボン選手もトラフィックのある難しいコンディションの中で厳しいレースとなりましたが、6位入賞となりました。しかし、最終周でポジションを落としたことに悔しさを感じています。
グリッド上で唯一ハードタイヤを履いてスタートしたスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手は、セーフティカー中にピットインせず、ほかのマシンとは異なる戦略を選択。数々のオーバーテイクを見せ、8位入賞となりました。レースを通して非常に力強い走りをしていたので、展開次第ではもう少し上の順位も狙えたのではと思っています。クビアト選手も粘り強くレースを続けましたが、惜しくもポイント圏外の11位という形になりました。
次週からはイタリアでモンツァ、ムジェロの2連戦を迎えます。PUモードの使用制限という新たな制約下で初めてのレースになりますので、十分にPUの使い方などのシミュレーションを行った上で戦いに臨みます。