F1第7戦ベルギーGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)
2020年8月31日(月)20時50分 AUTOSPORT web
2020年F1第7戦ベルギーGPの決勝レースで5位〜優勝のドライバーたちが日曜日を振り返った。5位〜優勝のドライバーは、エステバン・オコン(ルノー)、ダニエル・リカルド(ルノー)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)だ。
■ルノーDPワールドF1チーム
エステバン・オコン 決勝=5位
5位は僕が入って然るべき順位だったから、最終ラップにその位置を確保できて良かった。4位と5位というのは、チームにとって素晴らしい結果だ。この週末全体を通して速かったし、上位のクルマとも十分に勝負ができた。レースもしっかり戦えたと思う。
スタートで(アレクサンダー・)アルボンを抜いたのに、ピットストップでかわされてしまった。クルーは素晴らしい仕事をしていたから、どうしてあそこで抜き返されたのか、これから調べてみるつもりだ。
そこからはハードワークを続ける必要があり、ギャップを徐々に縮めていって、最後にオーバーテイクのチャンスをつかんだ。こういうタイプのサーキットで、クルマのパフォーマンスが良かったのはいいことだ。次も行けそうだと感じながら、モンツァへ向かえるよ。
ダニエル・リカルド 決勝=4位
すごいレースだった。チームにとって最高の結果になったのは間違いない。今日はペースも良かったし、4位なら文句なしだ。レースのファステストラップを獲るなんて、ずいぶん久しぶりのことで、それもまたうれしかった。担当エンジニアにその時点でのファステストラップを聞かされて、「それならイケる!」と思ったんだ。
あのラップは思いっきり攻めて、それがうまく決まった。コースをいっぱいまで使い切ってアタックしたよ。もしかすると、昨日の予選ラップより良かったかもしれない! このコースは去年も相性が良くて、モンツァはさらに良かった。まあ、実際にどうなるかは行ってみないと分からないけど、強い自信を持ってイタリアへ向かえるのは確かだ。
■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=3位
このコースは大好きだけど、今日のレースは僕にとってはあまりエキサイティングなものではなかった。バトルがほとんどなく、自分自身のレースに集中し、最大限の結果を出すことを目指した。
ミディアムタイヤではあまりグリップがなかった。ハードに履き替えた直後にはバルテリにプレッシャーをかけようとしたが、彼はペースを上げるよう指示された後、遠ざかって行った。その後は単独走行になったんだ。
残念ながら上位に大きな動きはなかったし、タイヤの摩耗がとてもひどかったためにプッシュすることができなかった。レース終盤にはバイブレーションを感じたので、タイヤを労わり、リスクを避けて、確実にフィニッシュすることを目指した。
全体的に見ていい週末だったし、マシンバランスもよかったから、それについては満足できる。僕らは3位でフィニッシュするためにここにいるのではない。もっと上を目指しているんだ。それでも表彰台に上れるのはうれしいことだよ。
(レース後の会見で語り)すごく退屈だった。彼ら(メルセデス)がプッシュし始めると、全くついていくことができなかった。その上、僕の方は終盤タイヤが終わってしまったので、最後の8周はペースを落としてフロントタイヤを労わって走った。だから今日はあまり楽しくはなかった。
(後ろを走るダニエル・リカルドの影響で、2回目のピットストップを行わないという判断をしたと説明し)ルノーのトップスピードを考えると、リカルドを簡単にパスできるという確信は持てなかった。それでステイアウトすることに決めたんだ。タイヤはもう少しでパンクしそうな状態だったと思うが、それでも3位でフィニッシュできた。今日はそれ以上の結果を出すのは無理だったと思う。
大満足の3位ではないかもしれないが、何もないよりはいい。だから十分ハッピーだよ。
(自身の公式サイトのインタビューで、最後に2回目のピットストップを行ってファステストラップを狙うという選択をしなかった理由について聞かれ)チームからピットストップしたいかと聞かれた。でもピットに入ったら、ダニエルの1秒半から2秒後ろに出ることになる。それは避けたかった。最後の数周はタイヤがパンクしないようにペースを落として走った。優勝できるチャンスはなかった。失うものしかなかったんだ。
■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=2位
波乱のないレースだった。1周目とセーフティカー後のリスタートの時にチャンスが訪れることを願っていたけれど、今日はターン5に向けて十分なトウ(スリップストリーム)を活用することができなかった。1コーナー出口の時点ではルイスにかなり近づいていたが、最近の数年と比べると今日はトウの効果がかなり小さく感じた。理由は分からない。ターン5に追い風が吹いていたからかもしれないね。
他にルイスをつかまえるチャンスはなかったと思う。彼はポールからスタートし、とてもいいレースをした。今日の勝者にふさわしい。
レース終盤はタイヤの管理に集中しなければならなかった。シルバーストンでの決勝終盤にタイヤがパンクしたが、その直前に感じたようなバイブレーションが出始めた。だからタイヤを守るために大幅にペースを落とさなければならなかった。でもそれがうまくいき、今日はポイントを失わずに済んだからよかったよ。
今回が僕にとって51回目の表彰台だと聞いた。ミカ・ハッキネンはキャリアで51回表彰台に上った。彼は僕にとって子供のころのアイドルだから、こういう形で並ぶことができたのはうれしい。もちろん、彼の偉業としては2回のタイトル獲得の方が有名だけどね。
ルイス・ハミルトン 決勝=優勝
スパは特別なサーキットだ。ここをただ走り続けろと言われても僕は平気だよ。それでも僕にとって楽なコースではないから、ここでポールを獲って優勝できたなんて、最高の気分だ。
ここでの1周目は、ストレートで大きなトウ(スリップストリーム)が発生するから(それを利用されると)、悪夢になりかねない。でもなんとかバルテリ(・ボッタス/メルセデス)の前を維持し、そこから強力なレースをした。
毎戦、ホイール・トゥ・ホイールの戦いの末に勝つことができるなら、その方がいいけれど、今日のレースには特別な難しさがあった。とにかくタイヤをうまく管理して、後方とのギャップを維持して走ることが重要だったんだ。終盤、シルバーストンで起きたようなタイヤトラブルがまた発生するのではないかと思って少し心配になったが、ありがたいことにタイヤは最後まで持ってくれた。
現場に来ているスタッフ、ブラックレーとブリックスワースのファクトリーで働いているスタッフ全員のおかげで成し遂げられた勝利だ。僕らは数年にわたり、たくさんの成功を積み重ねてきたけれど、全員が今も変わることなく、改善を目指して懸命に努力し、集中して仕事にあたっている。素晴らしい精神だし、こういう環境で働くことで僕は力をもらっている。