ランボルギーニ初のハイブリッド『シアン』見参! カウンタックから得た未来志向のデザインまとう

2019年9月5日(木)12時23分 AUTOSPORT web

 9月3日、ランボルギーニは12日からドイツで開催されるフランクフルトモーターショー(IAA 2019)で初披露する新型ハイブリッドカー『ランボルギーニ・シアン』をワールドプレミアした。


 63台の限定生産モデルとなる『シアン(Sian)』は、ランボルギーニが初めて世に放つハイブリッド・スーパースポーツカーだ。その車名はボローニャ地方の方言で“稲妻の閃光”の意味を持つ。


 搭載されるハイブリッドシステムは最大34hp(34.5ps)を出力する48ボルト電動モーターと、市販車では世界初採用となるスーパーキャパシタの組み合わせとなり、その重量は34kgとコンパクト。1kgあたり1hpという卓越したパワーウエイトレシオを誇る。


 この低電圧ハイブリッドシステムが最大出力785hp(795.5ps)を発揮するV12自然吸気エンジンとパッケージングされ、さらに軽量素材を多用することで軽量化が図られた車体によって、合計819hp(830.4ps)に対するパワーウエイトレシオは同ブランドのV12ファミリー史上最小となっている。


 これは当然、ニュルブルクリンク北コース“ノルドシュライフェ”で量産車最速タイムを誇る『アヴェンタドールSVJ』をも上回る数値だ。シアンの0-100km/h加速は2.8秒以内とニュル最速ロードカーと同等ながら、eモーターを搭載するニューマシンは30-60km/h加速で0.2秒、70-120km/h間の加速では1.2秒のタイム短縮を実現した。また、最高速度は350km/h以上をマークする。


「シアンは、可能性を秘めた最高傑作だ。ハイパーカーのデザインおよび高度な技術を実現しながら、ハイブリッド化が必然的に不可欠になるとしても、この先何十年にわたるスーパースポーツカーブランドとしてのランボルギーニの可能性を高めるものとなる」と語るのは、ランボルギーニのステファノ・ドメニカリCEO。

ランボルギーニ・カウンタックがインスパイアされたシアンのフロントデザイン
ランボルギーニからインスパイアされた6つの六角形テールライトを備えるランボルギーニ・シアン


「EV化へ向けたランボルギーニの最初の一歩であり、次世代V12エンジンを推進するものである」


「シアンはボローニャの方言で”稲妻の閃光”を意味し、ランボルギーニ初のEV化をイメージすると同時に、ランボルギーニの本社がある土地との強いつながりを再認識した名称だ。シアンによって、アウトモビリ・ランボルギーニは、未来への伝説的なスーパースポーツカーブランドとして強さを示していく」


 そんなシアンの外観は、『カウンタック』から“ガンディーニライン”などのインスピレーションを受けつつ、未来的なデザインをはっきりと示したものとなった。


 フロントフードに採用された斜めのラインが伝説のモデルにインスパイされた部分のひとつになっており、この他、6つのヘキサゴン・テールライトもその一部だ。


 特徴的なY字型のヘッドライトは、元来『テルツォミッレニオ』用に設計されたもので、ナイトライトの特徴的デザインを反映するべく、ランニングライトとして初採用されている。


 フランクフルト・モーターショー2019で世界初披露される『ランボルギーニ・シアン』は生産予定の全63台がすでに完売済み。限定車はそれぞれランボルギーニ・アドペルソナムとランボルギーニ・チェントロスタイルによって各オーナーがカスタマイズを実施し、独自の個性が生み出されていくという。

世界初公開されたランボルギーニ・シアン
ランボルギーニ・シアン/インテリア・コクピット
ランボルギーニ・シアン/エクステリア・サイド
フランクフルト・モーターショーでお披露目されるシアンは、Verde Gea(グリーン)に Oro Electrum(エレクトリックゴールド)の
ディテールという特別なデザインとなる。
リヤウイングは走行時にせり上がってくる。停車時は翼端板のみが露出する。


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