インディカー2019年カレンダーが発表。ラグナセカとCOTAが新たに加わる全17戦で開催
2018年9月6日(木)14時26分 AUTOSPORT web
インディカー・シリーズが2019年のレーススケジュールを発表。新たにラグナセカとサーキット・オブ・ジ・アメリカのふたつが加わった全17戦で開催される予定だ。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が優勝したポートランド戦の直後、インディカーは2019年のカレンダーを発表した。
全16のサーキットで開催され、デトロイト戦は引き続きダブルヘッダーとなり全17戦が予定される。
今年で姿を消すコースはISMレースウェイ(アリゾナ州)とソノマレースウェイ(カリフォルニア州)。それらに代わってスケジュールに加わるのは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(テキサス州)とウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカ(カリフォルニア州)だ。そして、最終戦はサンフランシスコ近郊は変わらないがソノマからラグナセカへと移った。
■ドライバーもラグナセカを歓迎
1983〜2004年にCARTシリーズ及びチャンプカーのレースを開催した1957年オープンの歴史あるロードコースはインディカーと3年契約を結んだ。
ラグナセカでのレース開催決定は、ソノマでのレースの終焉に繋がった。今年で14年連続してインディカー・レースを行ってきたソノマだが、同じサンフランシスコのベイエリアでのレース開催を拒絶して来ており、インディカーとしてはどちらか一方を選ぶしかなかった。
ソノマは世界に名を馳せるワインの名産地だが、ラグナセカのあるモンテレーは海沿いの風光明媚な地で、世界的に有名なペブル・ビーチというゴルフコースも近くにあり、レースファンだけでなく、シリーズやチームのスポンサーにとってもとても魅力的なエリア。最終戦の舞台により相応わしいだろう。
ラグナセカはアップダウンあり、高速コーナーありのチャレンジングなレイアウトが魅力。そして、低速だが左、右と素早く切り返す急激な下りコーナーのコークスクリューという名物コーナーがある。
コークスクリューといえば、1996年の”ザ・パス”。最終ラップのコークスクリューでアレックス・ザナルディが縁石を乗り越える前代未聞のラインでブライアン・ハータをパスして優勝し、チャンピオンとなった。
ラグナセカを走った経験を持つドライバーたちは誰もがカレンダー復帰を歓迎している。
「オーバーテイクは難しいだろうが、走ったことのない人たちには経験して欲しいし、多くのファンが集まり、楽しめるコースとしての大きな魅力がラグナセカにはある。ソノマは路面が古く、舗装を新しくすればもっとバトルができると思うが、それはついに実現されなかった」とセバスチャン・ブルデー。
ライアン・ハンター-レイは、「ソノマもラグナセカも好きなコース。ソノマはタイヤの摩耗も激しく、オーバーテイクのチャンスも多い」とブルデーと逆の意見を述べつつ、「しかし、ラグナセカを走る楽しさは他では得られない。サーキットのあるモンテレーというエリアも最高だ」とコメント。
そしてトニー・カナーンは、「インディカーでの最初の表彰台が1998年のラグナセカ。あそこには良い思い出しかない。素晴らしいコースでまたレースができるは楽しみ。ソノマもとても良いコースなので、できれば両方でレースが開催されて欲しかったけれど……」と語った。
ラグナセカ復帰をいちばん喜んでいるのはアレクサンダー・ロッシかもしれない。カリフォルニア出身の彼は、「ラグナセカのカレンダー入りは凄く嬉しい。僕がオープンホイールレースにのめり込むことになったコースだからね。子供の頃、8年続けて父親にレースを見に連れて行ってもらった。そこで来年は自分がインディカーのレースができるなんて最高だ」と興奮気味に話した。
もう一つの追加コース、COTAもインディカーと複数年契約を結んだ模様。4年契約とも言われている。F1グランプリ開催コースでインディカーも行う例は非常に珍しい。今のインディカーならF1に対抗するスピードはないので問題なしということかもしれない。
新たなコースが加わったインディカー・シリーズ。2019年シーズンも激しいバトルが繰り広げられることだろう。
■インディカー開幕戦は3月10日に
ここ数年と同じく3月上旬に開幕戦はセント・ピーターズバーグで開催。COTAは3月24日の第2戦にスケジュール。5月は11日にインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコース、そして26日にインディ500が開催。そして、9月22日にラグナセカで最終戦を迎えるスケジュールとなった。
■インディカー・シリーズ2019年カレンダー
Round | Date | Circuit | Type |
---|---|---|---|
第1戦 | 3月10日 | セント・ピーターズバーグ | ストリート |
第2戦 | 3月24日 | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ | ロードコース |
第3戦 | 4月7日 | バーバー・モータースポーツパーク | ロードコース |
第4戦 | 4月17日 | ロングビーチ | ストリート |
第5戦 | 5月11日 | インディアナポリス・モータースピードウェイ | ロードコース |
第6戦 | 5月26日 | 第103回インディアナポリス500マイルレース | オーバル |
第7戦 | 6月1日 | デトロイト | ストリート |
第8戦 | 6月2日 | デトロイト | ストリート |
第9戦 | 6月8日 | テキサス・モータースピードウェイ | オーバル |
第10戦 | 6月23日 | ロード・アメリカ | ロードコース |
第11戦 | 7月14日 | トロント | ストリート |
第12戦 | 7月20日 | アイオワ・スピードウェイ | オーバル |
第13戦 | 7月28日 | ミド・オハイオ・スポーツカーコース | ロードコース |
第14戦 | 8月18日 | ポコノ・レースウェイ | オーバル |
第15戦 | 8月24日 | ゲートウェイ・モータースポーツパーク | オーバル |
第16戦 | 9月1日 | ポートランド・インターナショナル・レースウェイ | ロードコース |
第17戦 | 9月22日 | ラグナセカ | ロードコース |