ウイリアムズF1の成績低迷がグループ総収入に大打撃。2019年上期の中間決算は約25億円の損失に

2019年9月11日(水)19時12分 AUTOSPORT web

 ウイリアムズ・グループを保有する公開会社のウイリアムズ・グランプリ・ホールディングス(ウイリアムズGPH)は、2019年の前半の6カ月間に1880万ポンド(約24億9700万円)の財政損失が出たとする中間決算を発表し、損失の主な理由として厳しい成績に終わった2018年のF1シーズンを挙げた。


 ウイリアムズF1チームの低迷は2018年から始まり、残念なことに現在も続いている。そしてこのことが、グループの総収入や最終損益に打撃を与えている。


 2019年上期のグループ総収入は7780万ポンド(約103億3400万円)で、前年同期の8260万ポンド(約109億7200万円)と比べて減少した。また金利・税金・償却前利益(EBITDA)においても、損失額が前年同期の270万ポンド(約3億5900万円)から1880万ポンド(約24億9700万円)へと大幅に拡大した。


 驚くことではないが、賞金額が減りスポンサーシップ収入も少なくなったために、グループのF1事業における1月から6月30日までの半年間の収益は4630万ポンド(約61億5000万円)にまで落ち込んだ。これは2018年の同時期と比べて1440万ポンド(約19億1300万円)の減少となる。


 また2018年上期は20万ポンド(約2700万円)の利益が上がっていたEBITDAも、今年の上期は1680万ポンド(22億3200万円)の損失へと大幅な落ち込みを見せた。


 一方で、グループを構成するウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングは、2019年上期の収益を前年同期の2150万ポンド(約28億5600万円)から3090万ポンド(約41億400万円)に伸ばし、250万ポンド(約3億3200万円)のEBITDAを生みだした。


 グループCEOのマイク・オドリスコルは、「今回の当社決算は、半年間の厳しいF1事業を反映しているが、同時にウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングの継続的な成長も示している」と述べた。


「F1事業の決算結果には、主に昨年のコンストラクターズ選手権における我々の最終順位と、それに伴う賞金の減額が反映されている(ただし賞金の支払いは1年遅れで行われる)。またスポンサー収入についても、新たに『ロキット』と『PKNオーレン』との大型契約が始まったものの、2018年上半期と比べると全体では減少した」


「コース上では今シーズンも厳しい戦いが続いているが、最近になって改善の兆候も見えている。我々は、最も長い期間戦い続けているF1チームのひとつとして、今後も各企業からスポンサー契約への関心を得られるよう活動を続けていく」


「実際に、最近も『ロキット』とタイトルスポンサー契約の2年延長が決まったところだ。これで彼らとの関係が少なくとも2023年まで続くことになった」


「フォーミュラワン・マネジメント(FOM)やリバティ・メディアとの間で、2021年以降のF1規則に関して生産的な交渉が続いている。各チームの活動を財政的により均衡させる内容や、新たな技術規則など、確定すればウイリアムズとしては待望の機会につながるだろう」


「非常に変化が激しい環境下で、今後も我々にとっては厳しい挑戦が続くと考えている。ただし現段階で、EBITDAに影響する1年分の要素の大半は今回の中間決算に盛り込まれたと考えている」


「我々にはワールドクラスの設備と強力かつ有能な組織があり、目の前にあるチャレンジに適切に対応していけると確信している」


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