【巨人】大幅コンバートの裏で奮起が求められる「選手の名前」
2023年9月12日(火)11時43分 ココカラネクスト

中田は一塁手としてゴールデングラブも獲得している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人のコンバートが大きく注目を集めている。
長く遊撃を守ってきた坂本勇人が9月7日のヤクルト戦から三塁手として先発出場、遊撃をドラフト4位ルーキーの門脇誠が守り、それに伴って三塁手の岡本和真も一塁を守るなど、大改造となった。
【動画】門脇は9日の中日戦、7回に祖父江から東京ドーム初ホームランとなる3号ソロを放った
今回の内野新布陣に関して球界内からも様々な考察の声が出ている。
元巨人のエース、野球解説者の江川卓氏は11日に自身のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」を更新。その中で坂本の三塁転向に関して言及している。
今回の坂本の三塁転向に関して江川氏は「名案」と表現。本人が悩まされていた肉体的な負担軽減につながるとして前向きにとらえた。三塁守備に関しても「上手だと思います」と問題ないという見解を示した。
また坂本に代わって遊撃を守る門脇に関しても元々評価されている堅守に加え、打撃面でも「ボールに負けなくなってきている。適応してきた」と一軍の世界に慣れてきたと認める。実際に門脇は9日の中日戦で本拠地の東京ドームではプロ初となる3号ソロを放つなど、着実に階段を上がっている。
一方で岡本和が一塁を守るとなれば、現在ファームで調整している中田翔が再昇格したときの布陣はどうなるのか。
この点に関して江川氏は「今のところ、代打になるよね」と昇格しても現在の内野布陣では当面の間、代打起用になるのではないかと予想。
チームとしては層が厚くなる一方でベテランの出場機会が少なくなる。「あの打撃は捨てがたい」と、首脳陣も起用法に頭を悩ませるのではないかとした。
「サード・坂本」「ファースト・岡本和」で安定感ある守備を披露している一方で、原辰徳監督は今後の構想として、ゆくゆくは秋広優人に一塁を託す考えも持っているとされる。今季がプロ3年目、一時はクリーンアップの一角を任されるなどスケールの大きな打撃が持ち味の若武者も一塁手争いに加わるとなれば、いずれにせよ、中田は、一層の奮起が求められそうだ。
今季は88試合に出場し、打率・257、13本塁打、33打点。勝負強さが売りの打撃はコンディション不良の影響もあり、後半戦はベンチを温めることも多かった。現在は特例2023の対象選手として9月1日に登録抹消、ファームで実戦に出場し、再昇格のときを見据える。
また中田といえば、一塁手として両リーグでゴールデングラブを獲得するなど守備の名手としても知られる。当然、このまま引きさがるつもりもないだろう。
し烈なポジション争いが起こるほど、チーム力は高まっていく。シーズンも残り試合少なくなってきたが、熱を帯びるCS争いと同時に未来を見据えたチーム布陣にも引き続き注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]