偉業に迫る大谷翔平を揶揄した伝説打者に苦言! 元MLB戦士が訴えた偉才の“価値”「オルティスもオオタニに勝てるかは疑問だ」

2024年9月12日(木)18時0分 ココカラネクスト

ただただ打つだけでなく、走ることでも違いを生み出す大谷。(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)がいよいよ金字塔に迫っている。

 現地時間9月11日、大谷は本拠地でのカブス戦に「1番・指名打者(DH)」で先発出場。初回の第1打席で右中間スタンドへ47号本塁打を放つと、第2打席には四球を選んで出塁。すかさず二盗も成功させて今季48盗塁に到達。18試合を残し前人未到の「シーズン50本塁打・50盗塁」まであと「3本塁打、2盗塁」とした。

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 大谷の偉業にむけたカウントダウンが本格化し、いよいよ機運も高まってきている。そうした中で、とあるレジェンドのコメントが波紋を呼んでいる。声の主は「史上最強のDH」と称賛されたデビッド・オルティス氏だ。

 レッドソックスに在籍していた2006年に54発を放ち、アメリカン・リーグの本塁打王に輝き、現役引退後の22年には米野球殿堂入りも果たしたオルティス氏。そんな百戦錬磨のレジェンドは、大谷についてドミニカ共和国の放送局『Z101 Digital』のエクトル・ゴメス記者のインタビューで「今年、『MLBのかわいい女の子』であるオオタニがMVPの獲得レースに出た時には、彼らが何を言うかを見守るつもりだ」とバッサリ。同じDHだった自身と大谷の扱いの違いに苦言を呈した。

「MLBは毎日のようにオオタニが50-50に到達するように奨励している。一方で、フランシスコ・リンドーア(メッツ)のような選手は抑制されている」

 周囲のキャンペーン方法を含め、MLBをけん制。米国内の大手メディアからも「後押しを受けている」とする大谷にMVPを与えるべきではないと改めて主張した。

 ただ、「MLBのかわいい女の子」と揶揄するオルティス氏の辛辣な意見には、“同業者”たちから反発の声も相次いだ。現役時代にヤンキースなど9球団を渡り歩いた経験を持つエリック・クラッツ氏は、米野球専門YouTube番組『Foul Territory』に出演。「殿堂入りもしたデビッドは、驚異的なシーズンも送った。間違いなく、あの時代で恐れられた打者の一人だ」と前置きした上で、こう続けた。

「だが、彼が最高の成績を残したのは何年だったって話さ。それに彼がMVPになれなかったのは、DHだったからというわけでなく、彼がもたらした“Valuable(価値)”が、2006年の他の選手たちほど高くなかったからだ。異なる時代の選手を比較するのは簡単じゃないけど、オオタニはより多くの盗塁をしている。それがデビッドの成績を霞ませている。それに打点数(137)は少し違うが、他の数字はほとんど同じだ」

 歴史上でも稀有な“走れるDH”としての価値を強調したクラッツ氏は、「色んな議論が起きるだろうね」と指摘しつつ、「デビッドの最高の成績を残したシーズンでもオオタニに勝てるかは疑問だ」と断言。「今年に関して言えば、オオタニにはライバルがいない」と論じた。

 議論百出となっている大谷のMVPに対する議論。最終的に記者投票で決する受賞の行方は、しばらく世界的な話題となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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