「完全なる恥」森保ジャパンに完敗が“トラウマ”に!? トルコ国内で広まる衝撃と批判「日本はサッカーを教えてくれた」

2023年9月14日(木)16時0分 ココカラネクスト

日本の勢いを食い止められずに敗れたトルコ。国内では精彩を欠いた代表チームへの批判の声が続いている。(C)Getty Images

 サムライブルーに喫した完敗は、小さくない波紋を呼んでいる。現地9月12日にベルギーのヘンクで行なわれた親善試合で、トルコ代表は日本代表に2-4と敗戦。本拠地でアルメニアと1-1で引き分けたEURO2024に向けた予選に続き、9月の代表シリーズは未勝利となった。

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 日本の成長と充実ぶりを物語るゴールラッシュに列島が沸いた。一方でトルコは前半に3点を失ってから60分までに1点差に強めるも、79分に稚拙なレイトチャージによって与えたPKでダメ押しの1点を奪われて勝負を決められた。試合後の会見でステファン・クンツ監督が「今日はフィジカル面で日本に全く対応できない選手もいた。何かを勝ち取りたいならあれではいけない」とチームへの怒りを露わにしたのも無理はない内容に終始した。

「いくつかの問題を解決する必要性がある」

 クンツ監督がそう語ったように、日本と明らかな差を示されたトルコ。そんな代表チームには、試合を目の当たりにした母国記者からも厳しい声が飛んでいる。スポーツライターのビラル・メシェ氏は、地元紙『MILLIYET』で「前半の3失点はあまりに重かった」と指摘。そして、60歳のドイツ人監督が率いる現チームに改善を求めた。

「日本には確率されたゲーム哲学があり、最後の最後まで妥協をしてなかった。我々にも理想的なチームと戦術があればいいと思わせた。1点が欲しい展開で、左右どっちつかずの攻撃はあまりにリスクがある。私はクンツ監督と選手たちが日本戦の教訓から学ぶことを願う」

 指揮官にも厳しい目は向けられている。試合後に「責任があるのは私だけではない! 選手たちはもっとトルコ代表のために100パーセントの力を発揮できるレベルでなければならない」とチームを叱咤したクンツ監督について、『MILLIYET』のアッティラ・ギョクチェ記者は「我々を震撼させ、花瓶を割ったのは監督自身だ」と批判。日本戦のパフォーマンスを糾弾した。

「この日本戦によって、トルコ代表は非常に重いトラウマ的な状況を抱えることになった。信頼は喪失し、コミュニケーションもなく、共感性も消え去った。我々はチームへの忠誠心も損傷するなど酷い状況に直面している。何より監督と選手たちが互いに疎遠になっていることが明らかになり、心が傷ついた」

 クンツ監督への逆風は強まる一方といった感がある。「一体いつまでクンツに我慢をしなければいけないのだ」と訴えるのは、日刊紙『SABAH』レヴェン・トュゼメン記者だ。かねてからドイツ人指揮官の手腕に問題があったとする同氏は、「日本戦は完全なる恥だ」と断じた。

「日本は素早い攻撃と、素早いプレー、さらに果敢な前線からのプレスとパス回しで、我々にサッカーが何たるかの教訓を教えてくれた。クンツに頼る必要はもはやない。彼はゲームやシステムの面で何の貢献もしていない。

 10月には、EURO2024出場に向けた非常に重要な試合がある。いまの選手たちには、彼らをより理解し、感情に訴えられる監督が必要だ。もしも、ドイツ(EURO2024の開催地)に行くことができなければ、私たちは質の高い世代を失うことになる。この日本戦の敗北と前半の恥ずべきプレーは、クンツの責任である」

 トルコに小さくない衝撃をもたらした日本のゴールラッシュ。その反響はしばらく続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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