日本は「黄金期を迎えた」 韓国メディアがこぞって森保Jを称える理由は「無色無臭な」クリンスマン新体制への不満
2023年9月14日(木)11時56分 ココカラネクスト
久保らヨーロッパで確かな実績を残す若武者を中心に、連戦連勝を収める日本。そんなサムライブルーに韓国メディアは羨望の眼差しを向ける。(C)Getty Images
ドイツ、そしてトルコから4点をもぎ取って撃破した森保ジャパン。いずれも過渡期にある相手とはいえ、ヨーロッパの難敵から怒涛のゴールラッシュを決め込んだパフォーマンスは、チームの成長を感じさせた。
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充実のヨーロッパ遠征にあって、とりわけ圧巻だったのは、現地9月9日に行われたドイツ戦だ。直近5試合で1勝1分け3敗と苦心する大国が相手ではあったが、舞台は彼らの本拠地。「絶対に負けられない」と意気込むヨーロッパの雄に対して、サムライたちは球際で競り負けず、鮮やかな速攻を次々と得点に繋げた。日本がドイツから4点を奪うのは史上初。この4-1での快勝劇は、歴史的だった言えよう。
世界に衝撃を与えた日本の連勝は“永遠のライバル”の刺激となった。韓国メディアはユルゲン・クリンスマン監督の下で苦心が続く母国代表を引き合いに、連日のように日韓両代表の比較論を展開している。
韓国代表は現地6月13日に行われたサウジアラビア戦に1-0で勝利。新体制発足後6戦目にして初勝利を飾った。しかし、薄氷を踏むような内容に日刊紙『釜山日報』は、同代表について「決定力ではいまだ物足りない。ソン・フンミンに頼りきった単調な攻撃パターンばかりが目立つ」と指摘。そのうえで「クリンスマン号と森保一が率いる日本の上昇ムードは劇的なまでに違う」とし、こう続けている。
「主力選手たちを見れば、韓国もソン・フンミンやキム・ミンジェ、ファン・ヒチャンなど、個々の能力は日本には負けていない。にもかかわらず、試合結果や内容に極端な違いが生じているのはリーダーシップの欠如があるからだ。クリンスマンのチームは初勝利をあげたが、依然として無色、無臭な戦術に加え、不安なビルドアップ、組織的だった連携の不足など、解決すべき課題が山のようにある」
さらに韓国のスポーツサイト『My Daily』は「2023年。日本サッカーは新たな黄金期を開いた。これは偶然ではない」と、ドイツとトルコを打ち破った森保ジャパンの勢いを絶賛している。
「今の日本はヨーロッパで活躍する選手を中心に、最高の組織力を発揮する。とくに試合状況や展開に合わせて、基本的な戦術に変化を加え、安定感のある形で試合を進められる。無理に攻撃一辺倒にならず、時には鋭いカウンターを織り交ぜている。
一方で韓国がまだ個々の能力に頼ったサッカーを展開している。とくに前線の重厚感と破壊力で優位に立つあまり、試合によって浮き沈みがかなりあり、やや格下のチームにすら簡単に勝てない部分は弱点と言える」
来年1月にカタールで開催されるアジアカップも目前に迫っている。はたして、日韓両代表はいかなる形でアジア制覇への道を歩むのか。双方のパフォーマンスに引き続き注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]