元F1王者ビルヌーブらが黒白旗の運用を批判「まるでばかげた行為が許されているようなものだ」

2019年9月15日(日)8時0分 AUTOSPORT web

 F1は、長年使用されていなかったスポーツマンシップに反する行いへの警告旗である黒白旗を、レース中に最初の警告である“イエローカード”として再導入することを決定した。しかし元F1ドライバーのジョリオン・パーマーとジャック・ビルヌーブは、F1第14戦イタリアGPにおける黒白旗の使われ方を批判している。


 決勝レースの23周目、フェラーリのシャルル・ルクレールは、ふたつ目のシケインに差し掛かる際にルイス・ハミルトン(メルセデス)をブロックしてランオフエリアに押し出したことで、黒白旗を振られた。


 しかしパーマーは、このような形で警告旗を使用することでレースディレクターがルクレールに軽すぎる判定を下したのではないかと感じたという。パーマーの見解では、ルクレールは彼自身の行動に対してタイムペナルティを受けるべきだったという。


「僕の見解では判定は明らかだった」とパーマーは『BBC Sport』への定期コラムに書いた。


「必然的にレースを台無しにする可能性があるから、僕もペナルティは見たくはないが、ルールはルールだ」


「ルールはショーのエンターテインメント性を超えたところで、スポーツの利益のために厳密に順守されなけれならない」


「残りの30分でよりバランスのとれたレースを皆が見たいと望んだからといって、ルールを曲げることはできない」


「レース後に状況を説明しようとする(F1レースディレクターのマイケル)マシを見て、非常に気まずく感じた」


「黒白旗の復活は、ドライバーがレース中に一度反則を犯し、そのペナルティを受けずに済む可能性があるということだ。それによってどのような性質のレースが生み出されるのか? そしてそれがどう倫理的で公正であり得るのだろうか?」


■元王者ビルヌーブ「他の人と同じ方法でルクレールを裁くべき」


 元F1チャンピオンであるビルヌーブも、その状況に関して同様の見解を示している。


「まるでレース中にばかげた行為をすることが許されているようなものだ」とビルヌーブは『Motorsport-Magazin』誌に語った。


「彼らはすぐにそれを濫用し始めるだろう。イエローカードが次のレースに振り替えられるかどうかによるだろうが、その場合はもちろんドライバーにその選択肢はなくなる」


「(ルクレールが)最も危険な場所であるふたつ目のシケインの前で仕掛けた時、もしそれが他のコースで、他のドライバーだったら、その動きは通常ペナルティの対象になるだろう」


「他のドライバーと同じ方法で彼を裁かなければならない。この日曜日に彼は“マグヌッセン”をした。それが真相だ」


「彼は危険を犯すことができると分かっていたから、限界まで試し、それがうまくいったんだ」


 メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフも、新たなイエローカードのシステムに不満を感じており、ドライバーをさらに無謀にする可能性があると同意した。


「私はさらに多くのマシンが接触して、それが普通のことになり、最後には衝突する羽目になると考えている」


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