PFPの在り方に持論 世界4階級制覇王者カネロが語る“最強”「今のボクシング界にはイノウエもいるし、クロフォードもいる」

2023年9月15日(金)11時39分 ココカラネクスト

世界最強の呼び声もあるカネロ(左)。そんなメキシコの名手がPFPへの考えを打ち明けた。(C)Getty Images

 当代最強は誰か——。ボクシング界ではファンやメディアを中心に絶えず議論が交わされてきた。このテーマに答えを出すべく作られたのが、1950年代に米専門誌『The Ring』のナット・フライシャー編集長が作ったとされる「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」だ。

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 PFPは全階級を通じて誰が最も優秀なボクサーであるかを指す称号だ。しかし、厳密な選定基準がなく、選定する媒体や記者によって主観が異なるため、議論は絶えない。

 そんな「当代最強」を決めるPFPには、選定される選手たちにも持論がある。米メディア『SHOWTIME Sports』のポッドキャスト番組「The Last Stand」で思いの丈を打ち明けたのは、世界4階級制覇王者のサウル・アルバレス(メキシコ)だ。

 カネロの愛称でも親しまれる名手は「世界最強」と呼ばれる一人。だが、当人は「誰もが(PFPの)ナンバーワンにふさわしいと思ってる。誰か一人をトップに据えるのは失礼なんじゃないか」とキッパリ。そして、自らの考えを続けた。

「だってそうじゃないか? 今のボクシング界にはイノウエもいるし、クロフォードもいるし、ウシクだっている。俺を含めて全員がナンバーワンにふさわしいと思うよ」

 自分を含めるあたりは、63戦59勝(2敗)39KOのキャリアを誇る王者の矜持と言えよう。

 日本が生んだ「怪物」井上尚弥(大橋)を含め、PFPの在り方に疑問を投じたカネロは、自らのボクシング人生についても興味深いコメントを残している。

「少なくともあと4年、5年は闘うと思う。15歳からプロボクサーをやってきて、もう18年近く闘ってきた。そのなかで俺は『36歳で引退する』と言っていた。そこまでいけば、十分すぎるほどにボクシングを続けてきたと言えると思う。きっとそのころには、いろいろなことを成し遂げているだろうし、あとは家族との生活やすべてを楽しまないとね」

 現在33歳のカネロ。PFPへ持論を投げかけられるのも、栄光に満ちたキャリアを歩んできたからこそ。そんなカリスマはいかにこの先のボクシング人生を歩むのか。まずは現地9月30日に行われるジャーメル・チャーロ(米国)との4団体統一世界スーパーミドル級タイトルマッチの行方に注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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