HS40m/sでも扱える軟鉄鍛造のツアーアイアン『241CB』 クセがなくて“独特”な打感が魅力!

2024年9月18日(水)17時15分 ALBA Net

ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。


ブリヂストンスポーツの『241CB』アイアンは、2024年9月6日に発売。“キレと操作性を研ぎ澄ました軟鉄鍛造ツアーアイアン。”というコピーです。もう一つ、新しいBシリーズのアイアン(『242CB+』が同時発売)と込みで、“快芯の鍛造”というコピーもあります。

『241CB』は前モデルと比べてシャープになりました。ヘッドがギリギリまで小さくなったように見えます。そして、バックフェースの膨らみが目立ちます。「マッスルキャビティ形状」と呼びますが、打点の後ろ側にボリュームを出すのは、ツアーモデルのトレンドになりつつあります。打感を良くするのが狙いですが、打つ前にどんな感触になるのか楽しみになります。

「ツアーコンタクトソール」という新しいソールを採用しました。『241CB』は、リーディング、トレーリングの両方をカットした「デュアルカットタイプ」のソールになっていて、ツアーユースのアイアンとして、“抜け”にこだわって作られています。

面白いのはロフト角で、7番で32度です。クラシックなロフトのアイアンより半番手分(2度)立っているのは、ツアーモデルのアイアンのロフトも、ちょっと立ってきた流れで、設計段階から32度に設定したのだと想像させます。

『241CB』は、極上の打感、顔、そして、抜けの良さ、というコンセプトで作られたツアーアインです。試打するのがワクワクしました。試打した日は、薄曇りで、気温は24℃〜29℃。やや風ありでした。ボールは、使い慣れていて、クラブの影響に集中できるので『TOUR B X』を使用しました。『241CB』は、僕のヘッドスピード40m/sでも使えるのか? たっぷりと打ってみました。


【打感・打ち応え】
『241CB』の打音ですが、音量はちょうど良い大きさ。音質は濡れた鞭系で通好みの音。打ち応えは、独特の乗り感が気持ち良い。手応えは、敏感で、芯感は真空みたいなクリアさ。


【弾道・球筋・スピン】
『241CB』の弾道は、高弾道です。伸びがあるボールが出ます。曲がりには、やや鈍感で意外でした。スピンはツアーモデルらしくその場で止まろうとします。


【距離性能】
『241CB』は、クラシックなロフトのアイアンより半番手飛ぶという感じです。番手間に大きな隙間がなく、ほぼキャリーで計算できます。


【ロマン派ゴルフ作家語る】
『241CB』は、前モデルの後継機種というよりも、全く新しいアイアンだと感じました。シンプルで、無味無臭なのです。打ち手のゴルフを剥き出しにするリアルなアイアンです。狙ったところに、狙った弾道で、打つためのアイアンが『241CB』です。

バックに入った状態で見えるソールが、前後削られている状態なのを見て、無言の圧力を感じるなら問題ですが、抜けが良さそうだと頼もしく思うゴルファーに『241CB』はオススメです。

さて、『241CB』の打感は、独特の乗り感があると書きました。表現が難しいのですが、ただクリアな芯感なのではなく、厚みというか、時間差みたいなものを感じさせるのです。これが、変な違和感ではなく、実に気持ちが良いのです。全く新しいアイアンに感じた原因は、この感覚だったのです。癖がないことが特徴でもあるのに、独特の打感を持っているというところに、物語を感じさせるのが『241CB』です。

また、『241CB』は、ヘッドスピードが速めのゴルファー向けにチューニングされていますが、ヘッドスピード40m/sでも十分に機能してくれることが分かりました。

『241CB』は、基本的にマッスルバックと同じアイアンです。キャビティにすることで生まれる許容性は、ほとんど感じません。マッスルバックよりも、吹け上がらないようになっていると感じられた程度です。その辺りは、好き嫌いの範囲で、良し悪しではありません。

ブリヂストンスポーツが、シビアなツアーの世界で戦うために作ったのが『241CB』です。プロのようなゴルフがしたいというゴルファーに、挑戦してもらいたいのが『241CB』だと言えます。


【試打ギアスペック】
『241CB』

ヘッド素材 軟鉄(S20C)
ロフト #4/22度、#5/25度、#6/28度、#7/32度、#8/36度、#9/41度、PW/46度
シャフト N.S.PRO MODUS3 TOUR105 (S)


【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」

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