エレケも続け!Jリーグに強烈なインパクトを残したアフリカ出身選手たち

2022年9月17日(土)18時0分 FOOTBALL TRIBE

パトリック・エムボマ(左)マイケル・オルンガ(中)ピーター・ウタカ(右)写真:Getty Images

終盤戦を迎えた2022明治安田生命Jリーグ。優勝争いはもちろん、来年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権をかけた順位争いや降格争いなど、各クラブ1つでも上の順位でシーズンを終えるため緊張感のある試合が続いている。


高い順位を目指す上でより多くの勝ち点を得ようとするとき、当たり前だが勝つことが必要であり、そのためには得点を上げることが必須だ。この得点力を高めるために、今夏も多くの外国籍ストライカーがJリーグへと参入。中でも話題となったのが、これまでブラジルと韓国以外の国から選手が来たことのない鹿島アントラーズに、アフリカ出身の選手が加入したことだ。


8月1日に鹿島に加入したFWブレッシング・エレケは代表経験こそないものの、ナイジェリア出身で欧州のクラブを渡り歩き、レネ・ヴァイラー前監督(8月7日鹿島退任)とはスイスのルツェルン時代(2018-2020)に指導者と選手という間柄であった。今季チームトップの10得点を上げるなど絶好調だったFW上田綺世(サークル・ブルッヘへ移籍)を、7月に手放した鹿島。当然エレケは、ポスト上田として期待値の高い選手であることは間違いない。特にアフリカ出身のストライカーはJリーグの歴史を見ても強烈なインパクトを残している選手が多いだけに、鹿島サポーターでなくともエレケに注目しているサッカーファンは多いだろう。


ここでは、エレケの活躍により期待感を込めて、これまでJリーグで活躍してきたアフリカ出身のストライカーたちを紹介していく。




FWパトリック・エムボマ 写真:Getty Images

パトリック・エムボマ(カメルーン)


所属Jリーグクラブ


  • ガンバ大阪(1997-1998)
  • 東京ヴェルディ(2003-2004)
  • ヴィッセル神戸(2004-2005)

「浪速の黒豹」の愛称で親しまれ、Jリーグでは3クラブで79試合48得点と高い得点力を誇ったパトリック・エムボマ。その圧倒的な身体能力とシュート力は、Jリーグを席巻しガンバ大阪時代にはシーズン25得点を上げ得点王にも輝くなど、強烈なインパクトを残した。


カメルーン代表でもその評価は極めて高く、2000年のシドニーオリンピックにオーバーエイジ枠で出場すると、4ゴールを上げ母国を優勝に導いた。加えて2004年のアフリカ選手権では得点王も獲得。カメルーンにとっては、まさに英雄と呼べる活躍を果たしていると言えるだろう。


2004シーズン以降は故障の影響もあり、残念ながら全盛期の存在感は鳴りを潜めた。しかし、Jリーグ3クラブを渡り歩き、2002年のFIFAワールドカップ日韓大会にも出場していること。また、現役引退後の2010年には、日本が2度目のW杯招致に動く中で招致アンバサダーに就任するなど、変わらず日本との関係性は深い。ゆえに日本において、忘れられないレジェンドであることは間違いない。


FWマイケル・オルンガ 写真:Getty Images

マイケル・オルンガ(ケニア)


所属Jリーグクラブ


  • 柏レイソル(2018-2020)

柏レイソルに所属していた3年間で、72試合58得点と驚異的な得点力を見せたマイケル・オルンガ。ケニア人初のJリーガーとして、加入当初より注目された選手でもあった。


初年(2018年)は大きなブレイクはなく、シーズン途中加入ということとチームが残留争いの只中ということもあってか、10試合3得点という数字に終わる。しかし、2年目以降は出場機会を確保すると持ち前の身体能力と得点力を遺憾なく発揮。高さ、速さ、しなやかさを武器に2019年はJ2で30試合27得点でチームの昇格に貢献。2020シーズンJ1に舞台を変えても32試合28得点と、変わらず圧倒的な攻撃力を見せつけた。


残念ながらJリーグで活躍した他のストライカーと同様、2021年に中東のクラブ(アル・ドゥハイル)へ移籍してしまったが、近年最も印象深く、他クラブの選手やサポーターにとっては畏怖の対象となった選手と言える。




FWピーター・ウタカ 写真:Getty Images

ピーター・ウタカ(ナイジェリア)


所属Jリーグクラブ


  • 清水エスパルス(2015-2016)
  • サンフレッチェ広島(2017)
  • FC東京(2017レンタル移籍)
  • 徳島ヴォルティス(2018)
  • ヴァンフォーレ甲府(2019)
  • 京都サンガ(2020-)

実に6つものJリーグクラブを渡り歩き、昨2021シーズンまででJ1、J2で合計224試合105得点と、今やJリーグを代表するストライカーの1人となったピーター・ウタカ。Jリーグ参入前には中国リーグにおいても3クラブでプレーしており、アジアのサッカーをよく知るアフリカ出身の選手でもある。Jリーグではどのクラブでも得点を記録しており、特にここ3シーズンはいずれも20得点を超える活躍を見せる。


2021シーズンは現在も所属する京都サンガの、実に12年ぶりとなるJ1復帰に大きく貢献した。残念ながらJ1復帰初年度となる今シーズンの京都は、残留争いに巻き込まれている。しかし、その中でもウタカはここまで9得点を上げ、得点王候補の1人となっている。


38歳と大ベテランとなったウタカだが、変わらない身体能力の高さに加え、ポジショニングやゴール前での落ち着いたボール処理など円熟味は増すばかり。直近は途中出場が続いているが、決定的な仕事ができることはこれまでの実績で証明済みだ。2017年以来自身2度目のJ1得点王獲得に向け、そして京都のJ1残留のキーマンの1人として、残りのシーズンもウタカの活躍に注目が集まる。

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