2020年からスタートするスーパーフォーミュラ・ライツ選手権は6大会16戦を予定。コスト削減も推進

2019年9月28日(土)12時35分 AUTOSPORT web

 2019年まで全日本F3選手権として開催されていたシリーズについて、シリーズを運営する日本フォーミュラスリー協会は9月28日に記者会見を行い、新たな名称として生まれ変わる全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の概要を説明した。


 1979年に誕生して以来、世界共通のF3カテゴリーとして戦われてきた全日本F3選手権。FIA国際自動車連盟が進めるシングルシーター再編をうけ、2020年からはスーパーフォーミュラがもつ“クイック&ライト”のコンセプトに沿った、ダラーラ320シャシーを使った『スーパーフォーミュラ・ライツ』として、若手を育成するカテゴリーの存在感をそのままに生まれ変わる。


 すでに8月にイタリアのバラーノで行われたシェイクダウンでは、ダニエル・ティクトゥムのドライブで120km以上をこなしたダラーラ320は、現行のダラーラF312シリーズのアップデートで最新の安全性を確保。現行車と同じ車重を実現している。また、空力面でもダウンフォースを向上。オーバーテイクを促進するものとしている。今週末は岡山国際サーキットにダラーラ320が持ち込まれており、すでに専有走行で現行車両に混じってルーカス・アウアーがステアリングを握り走行。好タイムをマークするなど、熟成をみせている。


 そんなダラーラ320のワンメイクシリーズとして生まれ変わるスーパーフォーミュラ・ライツは、エンジンについては現行F3と同様のマルチメイクを継続。さらにコストを削減し、現在の全日本F3選手権参戦台数よりも多いエントラントを狙っている。


 コスト削減策については、カレンダーの日程を調整。今季までは8大会20レースで開催されていたが、6大会16レースで開催。レースが減ることでマイレージが減ってしまうことは若手育成に繋がらないが、専有走行の時間を増やし、育成に役立つカテゴリーとしての存在を維持することを狙っている。


 また、コスト削減についてはチームスタッフの人数を制限することで経費を削減するほか、エンジンやパーツの価格、タイヤセット数等を削減することを検討し、今までよりも参加しやすいカテゴリーを目指していくという。


 この週末に行われている全日本F3選手権第8大会は、1979年から続く全日本F3選手権としての最終大会だが、新たなスーパーフォーミュラ・ライツ誕生に合わせ、新シリーズロゴも公表された。日本のトップカテゴリーで戦うためのスキルを学ぶ舞台と言えるスーパーフォーミュラ・ライツは、来季にむけてどんなシリーズとなっていくのか、今から楽しみなところだ。

ルーカス・アウアーがステアリングを握り、専有走行を走ったダラーラ320。現行車両との違いも特徴的
ルーカス・アウアーがステアリングを握り、専有走行を走ったダラーラ320
2020年から生まれ変わるスーパーフォーミュラ・ライツのロゴをお披露目する日本フォーミュラスリー協会の田口朋典事務局長


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