ジャッジに続き、大谷の三冠王も阻止 華麗なる200安打で首位打者獲得のアラエスが漏らした“安堵”「オオタニも完璧じゃない」
2024年9月30日(月)11時46分 ココカラネクスト

大谷を上回る形で首位打者となったアラエス。(C)Getty Images
「ショウヘイ・オオタニの三冠王は阻止された」(米紙『USA Today』より)
現地時間9月29日、メジャーリーグのレギュラーシーズンが終わりを迎えたこの日、多くの米メディアは大谷翔平(ドジャース)の偉業が“未遂”に終わった事実を報じた。そして同時にルイス・アラエス(パドレス)の個人としては3年連続となる首位打者獲得を称えた。
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敵地でのダイヤモンドバックス戦に「1番・一塁手」で先発したアラエスは、空振り三振、中飛と2打席連続で凡退。それでも6回の第3打席に外角高めに抜けたチェンジアップを強振。完璧に捉えた打球は右中間を破る二塁打となった。この長打で2年連続シーズン200安打を達成するとともに打率.314とし、3年連続の首位打者を当確させた。
最終戦までにわずか4厘差に迫っていた大谷の猛烈な追い上げを最終的に逃げ切った。現地メディアの大半は「オオタニの三冠王が阻止された」と伝えたが、やはりアラエスの偉業は称えられるべきだろう。シーズン中には左手親指の靱帯断裂し、右膝にも痛みを抱えていた。そんな満身創痍とも言える状況でタイトルを掴んだのである。
地元紙『San Diego Tribune』は、アラエスが、2022年にも当時リーグ二冠王だったアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の“三冠王”を打率で阻止した過去を紹介。「結果的にふたたび彼は球界の偉業を台無しにしたわけだが、これは特別なことだ」と強調した。
さらに同紙は、満身創痍の身体でシーズンを戦い抜いたアラエス本人のコメントも伝えている。
「(手を痛めてからの)最後の3か月は本当に大変だった。昨日の晩は色々なことを考えてしまって眠れなかった。僕も人間だ。考えたくなくても考えてしまう。だから、今回のタイトルは本当に特別だ」
「オオタニは何でもできる。本当に異次元だ。でも、そんな彼も完璧じゃない。人間なんだ。彼は本塁打を期待されているだろうが、それは僕のゲームじゃない。僕は常にインプレーを生みたい。とにかく塁に出たり、ヒットを打ちたいんだ。こうして首位打者がとれてうれしいよ。感謝している」
最終的に大谷はリーグ10冠という異次元の成績を残した。文字通り歴史的なシーズンを過ごした偉才を振り切り、首位打者となったアラエスは見事と言うほかない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]