【Fリーグ】練習再開から12日でFの舞台に復帰した大分FP仁部屋和弘「2回目のデビューのよう」

2018年9月30日(日)21時42分 サッカーキング

Fリーグ史上有数のドリブラー仁部屋和弘が復帰

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[9.30 F1第15節 立川・府中 2−1 大分 立川立飛 1,086人]

 バサジィ大分のファンだけではなく、多くの人が、この男の復帰を待っていた。FP仁部屋和弘。現フットサル女子日本代表の木暮賢一郎監督が現役を退いてから、日本代表の10番を受け継ぎ、世界の猛者をも翻弄してきたFリーグ史上有数のドリブラーだ。

 仁部屋は今年4月より、家庭の事情により活動を休止。プライベートなことにつき、その詳細は非公表だが、フットサルのプレーに戻れる状況になったことは確かだ。

 とはいえ、仁部屋が復帰を発表したのが15日。それまでの約5カ月間、「数日間、一歩も外に出ないこともあった」という生活は、一般人よりも運動量の少ないものだったという。18日から練習を再開したが、リーグ登録が終わった直後の試合に、伊藤雅範監督から遠征メンバーに選ばれたのは、本人にとっても驚きだったという。

 プレー時間は、プレーイングタイムで4分間。持ち味のドリブルを仕掛けた回数、シュートを放った回数はゼロ。プレーオフ出場争いの真っただ中のチームで、これまでのように違いを出せる明確な戦力になるには、まだ時間がかかるだろう。

 それでも、それが早まれば早まるほど、大分はプレーオフに近づく。伊藤監督も、その圧倒的な個の力に期待しているがゆえに、今回のように実戦を経験させながらコンディションを上げさせる策をとったはずだ。

 仁部屋は「(伊藤監督に)相当、ケツを叩かれていますよ」と苦笑したが、「でも、ちょうどいいかもしれない」と話す。大分の10番が本来の輝きを取り戻したとき、ここまで上位をキープしてきたチームは、本当にプレーオフを狙えるチームとなるはずだ。

 以下、立川・府中戦後のFP仁部屋和弘選手のコメント

——お疲れさまでした。
仁部屋 お疲れ様です。

——久しぶりのFリーグのピッチはいかがでしたか?
仁部屋 ピッチを楽しめるほど、余裕がありませんでしたね。まだ自分の気持ちがよくわかりません。ただ、新鮮というか、2回目のデビュー戦のような感覚がありました。19歳の時にデビューしたとき、こういう感覚でプレーしていたなと、今日最初に出たときに思いました。

——フットサルからは完全に離れていたのですか?
仁部屋 そうですね。チームの結果は気にしていましたし、勝っていることはうれしかったです。ただ試合の映像を見ることを含め、結果以外のことはほとんどわからなかったので。先週から合流して、そこからチームがどういう雰囲気かを感じることができました。それで今日の試合…というながれですね。

——では、まだ1週間くらいですか?
仁部屋 火曜日にチームに合流したので、それくらいですかね。練習を始めたのは、……復帰を発表したのが日曜日で、次の日がオフだったので、火曜(18日)ですね。そこから始めたので、2週間くらいですね。

——ベンチ入りしたのはビックリしました。
仁部屋 僕が一番ビックリしました(笑)。伊藤さんに「(アウェーの遠征に)行くぞ」と言ってもらえて、まず一番はビックリしました。やはり僕が入ることでメンバー外になる選手もいるという気持ちをもって、行くからには何かしらチームのプラスにならないといけないと思っていました。試合に出ないだろうというのはありましたけど…。

——最初、アップしていませんでしたもんね?
仁部屋 そうですね。僕は今日、声を出すのが仕事だと思って、それくらいの気持ちで、チームが勝てるために今できることをやろうと。自分の役割がどうであっても、とにかく勝てばいいやと、そういう気持ちでした。

——残念ながら1−2で敗れ、結果が出ませんでした。
仁部屋 そうですね。やはり悔しいですね、すごく。今後、この悔しい気持ちを糧にできるなというのもあるので、ここから徐々に、ケガはしないように、また良いプレーをできるようにしていきたいなと思います。

——最初の出場時間がプレーイングタイムで1分くらいでした。
仁部屋 わからないですね。きつすぎて。

——前半が1分で、後半が3分でした。
仁部屋 1分ですか? 3分くらいいったかと思っていました。1分なんですね…・・。マジっすか? 正直、3分くらい出て、「なんでまだ使っているんだろう?」っていう感覚でした。本当に1分ですか? 本当ですか?

——本当に1分です。(隣にいた広報さんに)1分でしたよね?

広報 はい。1分です。
仁部屋 いや、もうあれ以上はなかったです。あれ以上いったら、倒れていましたね。

——上げないといけませんね。
仁部屋 それはもう間違いありません。

——ドリブルも1回も全然なかったです。
仁部屋 ドリブルしたら、コケちゃいますよ(苦笑)。

——今まで長期にわたる負傷もありませんでした。感覚的にどれくらいで戻せるっていうのは、つかめていますか?
仁部屋 見当がつかないですね。でも、監督も言っているのですが、体よりも気持ちの方が戦えないとなというのが、すごくあります。体は二の次かなと思っています。

——気持ちを上げるのが大変なのですか?
仁部屋 常にチームが勝つために…。練習からですが、僕が入ることで強度を落としてはいけないですし、そのためには気持ちを常に毎日試合というか、それくらい強くもっていきたいと思っています。それをやっていけば、体も徐々に付いてくるのかなと思いますし、体を一番に考えるよりは、気持ちからですね。

——周囲からの期待は大きいですからね。頑張ってください。
仁部屋 いやいや、徐々にいきますよ(笑)。

——大分は昨シーズン、最下位でした。今はプレーオフも狙える良い順位にいます。
仁部屋 個人というよりは、チームがとにかく勝つことを一番に考えてやりたいですね。今シーズンは。そのためにはプレーオフに進まないといけませんし、プレーオフに進めば、優勝するというチャンスも出てきます。そのための力になっていけるように、まずは頑張っていきたいです。そこまで、まずいけるように頑張ります。

——まだ代表の話をする段階ではなさそうですね。新しいドリブラーが10番をつけていますが。
仁部屋 いやいや、まだそんな話できないので、まずは自分のチームで、自分のペースで上げていきます。

——伊藤監督なら上げてくれるでしょうからね。
仁部屋 はい。相当、ケツ叩かれていますよ。「バシーン」「ブヒーン」って(笑)。でも、ちょうどいいかもしれないですね。頑張ります!

記事=futsalX

サッカーキング

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