ニュルで6分30秒切り! F1技術を用いた『メルセデスAMG ONE』が量産車最速タイムを更新

2024年10月4日(金)18時18分 AUTOSPORT web

 メルセデス・ベンツは10月2日、マーロ・エンゲルがドライブした『メルセデスAMG ONE』がドイツ・ニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)における量産車の最速タイムを塗り替えたと発表。全長20.832kmの同コースで6分29秒090という公式ベストタイムをマークしたことを明らかにした。


“グリーンヘル(緑の地獄)”の異名を取るニュルブルクリンク北コースにおいて、市販モデルが6分30秒の壁を破ったことはこれまでになく、従来のレコードタイムは6分35秒183だった。これは2022年11月にAMG ONEが記録したものであり、メルセデスのハイパーカーは今回、当時のレコードから5秒以上タイム縮めることに成功した。


 公道走行が可能な2シーター・ハイパーカーであるメルセデスAMG ONEは、F1のハイブリッド・ドライブテクノロジーをレーストラックから公道に初めて持ち込んだ量産ロードカーだ。心臓部にはF1譲りの1.6リッターV型6気筒ターボエンジンが搭載され、4基の電気モーターとの組み合わせによって“E PERFORMANCEハイブリッド”を構成する。システムの合計出力は782kW(1063PS)でトップスピードは352km/hに達する。


 モータースポーツ譲りのテクノロジーはパワートレインだけにとどまらず、トランスミッションをはじめ、カーボンモノコック、同じくカーボン製のボディ、アクティブ・エアロダイナミクス、プッシュロッド・シャシーなど多岐にわたる。また、足元にはミシュランと共同開発したパイロットスポーツ・カップ2R MOタイヤが装着された。


 このタイヤは、気温15℃、路面温度20℃のドライコンディションのなか、2024年9月23日に行われたタイムアタックでAMG ONEに最適なグリップを提供し、新記録達成の一翼を担うこととなった。

メルセデスAMG ONEは、1.6リッターV型6気筒エンジン+4基の電気モーターで最高出力1063PSを発揮する


 その日の3回目の挑戦で見事、新しいレコードタイムを樹立してみせたエンゲルは、すべてを出し切れることができたと満足気に語った。「2年前はコンディションが理想的ではなく、コースの一部はまだ少し湿っていたんだ。だから、自分たちにはもっとできることがあると思っていたし、それを見せたかった」


「今日はAMG ONEのポテンシャルを最大限に発揮することができた。僕を信頼してくれたアファルターバッハのチーム全員に感謝したい。このようなユニークなクルマで、このレコードラップを走ることができたことは、明らかに大きな喜びであり、光栄なことだ」


 メルセデスAMG GmbH会長兼メルセデス・ベンツGクラスおよびメルセデス・マイバッハ部門の責任者であるミヒャエル・シーベは次のように語った。


「私たちはほぼ2年間、ロードカーの記録を保持してきた。しかしAMGでは、つねに可能性の限界を最大限に、あるいは少しでもさらに押し広げたいと考えている。だからこそ、唯一無二のAMG ONEで可能性をふたたび示すことができたのだ」


「チーム全体の努力とコミットメントが報われた。この断固としたチームの努力と、この素晴らしいレコードタイムを誇りに思う。私たちはAMGの精神と専門性をふたたび印象的に示すことができた」


 メルセデスは、この新記録が誕生する一部始終を収めたオンボードビデオを公式YouTubeチャンネル(@Mercedes-AMG)で公開している。

ノルドシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)を走るメルセデスAMG ONE
メルセデスのワークスドライバーでありAMGのアンバサダーでもあるマーロ・エンゲル
6分29秒090の新レコードは、2021年11月にメルセデスAMG ONEがポルシェ911 GT2 RSのレコードを破ったタイムをさらに5秒以上縮めるタイムだ
メルセデスAMG ONEによる新記録樹立を喜ぶマーロ・エンゲルとAMGチーム


投稿 ニュルで6分30秒切り! F1技術を用いた『メルセデスAMG ONE』が量産車最速タイムを更新autosport webに最初に表示されました。

AUTOSPORT web

「メルセデスAMG」をもっと詳しく

「メルセデスAMG」のニュース

「メルセデスAMG」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ