原巨人 「勝利至上主義」でふるい落とされる「選手の名前」
2022年10月6日(木)11時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images
鬼となるか。2年連続V逸、今季は4位と5年ぶりのBクラスに沈んだ巨人・原監督が燃えている。
4日に行われたオーナー報告の際にはシーズンを振り返って「どこかで老け込みつつある私自身を逆にその悔しさというものが奮い立たせてくれました」とキッパリ。その上で「このままで終わってたまるかと。新しい情熱、血液の中に燃えたぎるものが生まれてきた」と続投も正式に決まり、V奪回に意欲を示している。
【関連記事】原巨人 打撃コーチ総退陣でも「貧打」が解消されない「理由」
すでに3年ぶりに宮崎での秋季キャンプ開催も決定。選手にとっては「地獄の秋」となりそうだ。今季はリーグワーストのチーム防御率、チーム打率、倍増した失策数と課題は山積みとあって、指揮官もフル回転で課題改善に臨む構えだ。
さらに「勝てるチーム」にするための選手選別の目も厳しさを増しそうだ。
「今季は復帰を見込んでいたFA砲の梶谷が誤算でした。梶谷は移籍1年目からシーズンの半分をケガで出場できていない。秋季キャンプで状態をしっかり確認することになるのではないでしょうか」(球界関係者)
2021年から4年契約を結ぶ梶谷はシーズン1年目は開幕当初こそ好調だったが、7月にはプレー中のケガで欠場。さらに勝負どころの9月に腰を痛め、10月に椎間板ヘルニアの手術を行った。迎えた22年、今度は調整中に左ひざを痛め、5月に再び手術。今季は1度も一軍に合流できずに終わった。これには原監督の落胆も大きかったという。DeNA時代から故障がちなところがウイークポイントとされたが、35歳を迎える来季に向け、どのように巻き返しを図るかも注目されている。
さらに同じく、厳しい目を向けられそうなのは「育成の星」といわれる松原だ。21年シーズンは135試合に出場し、27試合連続安打記録を作るなどブレイク。今季から亀井コーチがつけていた背番号「9」をつけるなど更なる飛躍が期待されるも、今季は50試合出場にとどまり、打率・113、0本塁打、4打点に終わった。
「シーズン終盤も結局外野はウォーカー、ポランコを併用し、打撃重視ともいわれたが、裏を返せば、足も使えて、攻守ともに安定している松原がいればもっとバランス良く戦えたという声は多かった。来季に向けては課題とする選球眼をどのように克服していくかも大事になってくる」(同)
ほかにもチーム打率がリーグワーストに沈む中、結局最後まで「救世主」となる選手は現れなかった。シーズン通じて不振にあえいだ岡本和や、今季は3度の故障離脱など衰えが目立つキャプテン・坂本にもメスが入れられそうだ。
今季は育成を主眼に置き、若い選手もある程度目をつぶって起用した面もあったが、2年連続V逸となったことで来季はそんな余裕もなさそうだ。オフには久々に大補強に乗り出すことも決定。なりふり構わず勝ちにいくつもりだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]