終戦迎えた西武・森と外崎が早くも宣言に含み?!今年のFA戦線は捕手と二塁手が熱い

2022年10月10日(月)11時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 西武は9日、ソフトバンクとのクライマックスシリーズ・ファーストステージに連敗を喫し、敗退が決まった。今季が終戦となり、チームは2017年から6年間指揮を執った辻発彦監督の退任を発表。それと同時に注目を集めたのが2人の中心選手だった。

 ともに今季中に新たに国内フリーエージェント(FA)の権利を取得した森友哉捕手と外崎修汰内野手の2人である。ともに口をそろえて「シーズンが終わったばかり。少し時間をおいて、ゆっくり考えたい」と熟考していく構えを示した。

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 同時に奥村剛球団社長は「私どものチームで頑張っていただけるように伝えていく」と残留交渉にあたる方針を示した。当然であろう。要であるセンターラインを守り、クリーンアップに座ることもある2人。攻守の中心で、2018、2019年の連覇に大きく貢献した。

 宣言すれば争奪戦は間違いなし。ところが今年はここに、もう一つの事情が重なってくる。FA宣言が可能と見込まれる有力選手に、2人とポジションがかぶる捕手と二塁手が豊富なのだ。

 まずは捕手から。ロッテでは田村龍弘が国内FA権を取得。退任した井口前監督の方針でここ数年は出場機会が激減していたが、若くして侍ジャパンの捕手にも選ばれるほど世間の評価は高い。まだ28歳と老け込む年齢ではなく、売りである守備だけでなく、勝負強さが光る打撃でも一定の数字を残してきた。

 オリックス・伏見寅威もFA権を取得した。不動の正捕手という地位はなかなか築けていないが、やはり攻守ともに評価は高く、第2捕手では十分期待できるレベル。またDeNAの嶺井博希もFA権をゲット。こちらも伏見と似たタイプか。2人に共通するのは、獲得した代償としての人的補償で選手の放出が必要ない年俸Cランクである点。気軽に獲得へ動けるメリットがある。

 いわゆる1軍で戦力になるクラスの捕手が4人も市場に出る可能性がある。捕手というのは育成が難しく、代えがきかないポジション。超大物と呼べるのは森だけかもしれないが、ある意味「豊作」と言っていい年なのかもしれない。

 二塁手に目を移そう。宣言すれば目玉となりそうなのが、ロッテの中村奨吾。今季は打率・257、12本塁打、68打点と数字をやや落としたが、勝負強い打撃と的確な守備は未だ健在だ。4月に新型コロナウイルス感染で途切れたが、そこまで630試合連続出場という数字が選手としての価値の高さを物語る。今季は史上15人目となる全打順本塁打を達成。スタミナ面や野球脳を含めて、ここまで使い勝手のいい選手もなかなかいない。

 もう一人が楽天の浅村栄斗。こちらは獲得には莫大な資金が必要となる。それでも一人でチームのバランスを大きく変えられるだけの打撃を持つ。市場に出れば、二塁手の強化を目指したいチームからすれば、喉から手が出るほどの存在だ。

 捕手も二塁手も、例年になく多士済々の面子がそろう。そしてどちらのポジションにも言えるのが、育成が難しく、チームの根幹を成す鍵となる守備位置ということだろう。これらの候補選手のうち、何人が市場へと出て行くのか。総シャッフルとなるような事態を起こり得るのか。動きようによっては、激動のオフとなるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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