今夜対戦…日本代表の相手、モンゴル代表について知っておきたい7つのこと
2019年10月10日(木)17時34分 サッカーキング
■モンゴルってどんな国?
モンゴルは、北はロシア、南は中国と国境を接する海のない国。標高3000〜4000メートル級の山脈がそびえたち、雄大な高原が広がっているのが特徴だ。モンゴルサッカー連盟は1959年に創設。しかし、FIFA(国際サッカー連盟)に加盟したのは日本サッカー協会よりも77年遅い、1998年のことだった。モンゴルと言えば「相撲」が連想されるように、サッカーが盛んな国とは言えない。しかし国内にはプロサッカーリーグが存在し、今年からは3部リーグも発足。日本人選手をはじめ、多くの助っ人外国人がプレーしており、サッカーの普及、選手の育成に国を挙げて取り組んでいるという。
■初のW杯2次予選進出
今年9月に発表された最新のFIFAランキングは183位。5チームが同居するグループFの中では、最も低い順位だ。これまでにワールドカップやAFCアジアカップの本大会に出場した経験はなく、ワールドカップのアジア2次予選に進出するのも今回が初めてのことになる。今年6月に行われた2022 FIFAワールドカップ カタール・アジア1次予選で、FIFAランク191位(最新ランキング)のブルネイ代表を2戦合計3−2で撃破。モンゴル史上初めて、ワールドカップのアジア2次予選へと駒を進めた。
■2次予選でも好スタート
アジア2次予選でもモンゴル代表の快進撃は続いている。9月に行われた初戦では、FIFAランク145位(最新ランキング)のミャンマー代表に1−0で勝利。2次予選のデビュー戦で、歴史的白星を挙げた。続く第2戦も、FIFAランク115位(最新ランキング)のタジキスタン代表を相手に健闘。0−1で敗れたものの、81分に先制点を奪われるまでは接戦を演じた。消化試合数にバラつきはあるものの、今回の日本戦を前にしてグループ3位。初の大舞台で好スタートを切っている。
■過去の対戦は?
日本とモンゴルのA代表はこれが初顔合わせとなるが、年代別代表では対戦経験がある。2015年に行われたAFC U−16選手権の予選では、U−15代表が激突。日本が17−0と大勝した。モンゴルで行われた同試合には、当時14歳の久保建英も出場し、チーム最多の5ゴールをマーク。久保にとってモンゴルは“相性抜群”の相手であり、日本代表最年少ゴール記録更新が大いに期待される。
■日本サッカーを熟知する監督
モンゴル代表を率いるのは、ドイツ出身のミヒャエル・ワイス監督。1965年3月生まれの54歳で、森保一監督とは3歳違いだ。ワイス監督はかつて京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)でコーチを担当。高校サッカーの名門・国見高校での指導経験もある。京都では、同胞のゲルト・エンゲルス監督(現・同クラブコーチ)の下、元日本代表MF松井大輔や元韓国代表MFパク・チソン氏らを指導し、2002年度の第82回天皇杯全日本サッカー選手権大会優勝を経験した。日本を離れた後は、U−20中国代表のコーチやフィリピン代表監督を歴任し、2017年にモンゴル代表の指揮官に就任。日本とアジアのサッカーに精通する、経験豊富な監督だ。
■注目選手は?
今回来日するモンゴル代表メンバーは、全員がモンゴル国内でプレーしている。そのなかでチームをけん引するのが、キャプテンを務めるDFツェデンバル・ノルジモーだ。正確な左足が持ち味の左サイドバックで、ブルネイとの1次予選では、第1戦で直接FK、第2戦でPKを決めて代表のヒーローとなった。また、11番を背負うFWナランボルド・ニャムオソルにも要注意だ。強靭なフィジカルと抜群のスピードを兼ね備えるストライカーで、両足からゴールを奪うことができる。同選手は日本について「とても強いチーム」と警戒しつつ、「我々はモチベーションが高く、大家族のような絆がある。チーム力で戦っていきたい」と決意をにじませている。
■元横綱が観戦予定
『埼玉スタジアム2002』で行われる今回の一戦には、大相撲の元横綱「朝青龍」、ドルゴルスレン・ダグワドルジ氏が観戦に訪れる予定だ。日本の大相撲で成功を収めた同氏はサッカー好きとしても知られており、9日には自身のツイッターで「明日、W杯予選、埼玉スタジアムで会いましょう」とつぶやき、モンゴル代表の応援に駆け付けることを予告した。ワイス監督も「横綱が見てくれることはやる気が出るし、とても素晴らしいことだ」とコメント。“完全アウェイ”の中で戦うチームにとっては心強い味方となるはずだ。
(記事/Footmedia)