日本の予選プール突破なるか。スコットランドは控え中心でこれだけ強い

10月10日(木)15時45分 Sportiva

「スコットランド代表、強し……」。日本代表にそう印象づける試合となった。

 ベスト8争いも佳境に入ってきたラグビーワールドカップ。10月9日には予選プールAのスコットランド代表(世界ランキング9位)とロシア代表(同20位)が静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムで対戦した。


松島幸太朗との対戦が楽しみ」と語るWTBダーシー・グラハム

 中3日の10月13日、スコットランド代表は日本代表との対戦が控えている。ロシア代表との一戦で引き分けや黒星を喫すると、日本代表のベスト8が決定。しかも、スコットランド代表は勝っても4トライ以上のボーナスポイントを取らなければ、かなり不利な状況で最終戦を迎えてしまう……。

 そんななか、スコットランド代表を率いるグレガー・タウンゼントHC(ヘッドコーチ)は賭けに出た。

「ロシア代表戦と日本代表戦の準備を、同時に進める」。決勝トーナメント進出をかけた日本代表戦まで中3日という日程を考慮し、9月30日に34−0で快勝したサモア代表戦から14名の先発メンバーを変更して臨んだのだ。

 SH(スクラフハーフ)グレイグ・レイドロー、SO(スタンドオフ)フィン・ラッセル、FB(フルバック)スチュアート・ホッグ……世界的に名を馳せる面々はメンバー外。また、LO(ロック)グラント・ギルクリストやLOジョニー・グレイといった主力FWもスタメンから外れた。

 ハーフ団を仕切るのは、24歳のSHジョージ・ホーンと、23歳のSOアダム・ヘイスティングズ。若手ふたりがスタメン起用された。サモア戦に続いて先発したのは、22歳の若きスピードスターWTB(ウィング)ダーシー・グラハムのみだ。

 スコットランドラグビーをサポートし続ける英国・アン王女もスタジアムで見守るなか、平日の16時15分キックオフながら44123人の大観衆を前に試合が始まった。

 2015年ワールドカップを率いたニュージーランド出身のヴァーン・コッターHC時代から、スコットランド代表はパス、ラン、キックを交えたラグビーを推進している。この日も攻撃ラグビーを貫いてきた。

 前半序盤は拮抗した雰囲気だったが、前半13分にヘイスティングスが先制トライを挙げると試合は動き打出す。前半17分にもロシア代表のキック処理のミスをついてヘイスティングスがトライ。さらに、その4分後にもホーンが相手のパスをインターセプトしてトライを挙げ、前半を21−0で折り返した。

 スコットランド代表としては、あと1トライでボーナスポイント。それを阻止すべく、ロシア代表の反撃に期待したが、すでに抗う力は残っていなかった。後半4分、相手のキックをキャッチしたグラハムがカウンターを仕掛けると、50メートルほど走って最後はホーンがトライ。スコットランド代表が4トライ目を挙げて、ボーナスポイントを獲得した。

 その後は、すべての局面でロシア代表を上回るスコットランド代表の一方的な展開となる。ホーンがハットトリックを決めるなど、後半だけで6トライ。結果、61−0でスコットランド代表が大勝し、勝ち点5を獲得した。プレイヤー・オブ・ザ・マッチには、8つのゴールと2トライを決めて合計26得点を挙げたヘイスティングスが選出された。

 ロシア代表は4連敗となったが、リン・ジョーンズHCは胸を張った。

「準備期間の少ないなかで、選手たちはよくやってくれた。ロシア代表としては大きな成果を得て、ステップアップしたと思う。国を代表する誇りを持って戦っていた。ロシアのフィジカルのポテンシャルは無限大。これからもっと成長していく」

 一方、スコットランド代表のホーンは、ボーナスポイントを獲得しての勝利に胸をなでおろした。

「勝ち点4だと、日本代表戦が難しくなるところだった。だが、やるべきことをやって勝ち点5を取れた」

 現在、予選プールAの順位は、1位=日本代表(勝ち点14)、2位=アイルランド代表(勝ち点11)、3位=スコットランド代表(勝ち点10)。アイルランド代表は10月12日に格下のサモア代表(4位/勝ち点5)と対戦する。

 日本代表との対戦に際して、ヘイスティングスが「彼らは非常に訓練されていて、セットプレーも強い。No.8(ナンバーエイト)アマナキ・レレィ・マフィ(NTTコミュニケーションズ)のビッグボールキャリーは危険だ」と言えば、快速を誇るグラハムは「ボールを取って、早く動かすことに力をいれていきたい。WTB松島幸太朗(サントリー)との対戦が楽しみ」と勝負を心待ちにした。

 2戦連続で相手を零封したタウンゼントHCも、日本代表戦に向けて語気を強めた。

「しっかりとリカバリーして、日本代表戦で一番いいラグビーをしたい。スペースを作ってパスをしたり、キックしてチェイスするなど、精度の高いプレーが必要。守備でもセットプレーでも、最善を尽くすことがカギとなる」

 日本代表戦には温存された主力選手たちが先発してくる。ロシア代表戦で控え選手が活躍しただけに、彼らが闘志を燃やしてないわけはないだろう。プール初戦でアイルランド代表に3−27で敗戦した姿は、もうそこにはない。最高の状態で日本代表戦に臨んでくるはずだ。

Sportiva

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