WRCイタリア:トヨタ、オジエが総合3位フィニッシュ。4位完走のエバンスと選手権1-2守る

2020年10月12日(月)12時29分 AUTOSPORT web

 10月11日、WRC世界ラリー選手権第6戦イタリアのデイ3が行われ、SS13〜16を戦ったTOYOTA GAZOO Racing WRTはセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3位表彰台を獲得。チームメイトのエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)も総合4位でフィニッシュした。


 地中海に浮かぶサルディニア島で行われたWRCイタリアの最終日は、サービスパークの北側エリアを舞台に、2本のステージを途中のサービスを挟むことなく各2回走行するスケジュールで実施された。


 4SS合計41.90kmと今大会でもっとも短い距離で争われたこのデイ3に、トヨタは前日のデイ2からライバルと熾烈な総合2番手争いを続けるオジエと、選手権リーダーのエバンスが臨んだ。


 選手権でもランキング2番手につけるオジエはこの日最初のステージ(SS13)でベストタイムを記録し、総合2番手を争うティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)とのギャップをわずかながら広げることに成功する。
 
 続くSS14では反対に差を縮められたものの、SS15ではふたたび最速タイムをマークし、その差を1.7秒とした。しかし、最終パワーステージでオジエはSS3番手となるも、ライバルがそれを上回るタイムを記録したため順位を守ることができず。結果、総合2位と1秒差の3位でフィニッシュすることとなった。

セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(トヨタ・ヤリスWRC) 2020年WRC第6戦イタリア


 総合4番手でラリー最終日を迎えたエバンスは、8.5秒差に迫っていた5番手のライバルとの差を広げ、最終的に31.6秒差をつけて総合4位フィニッシュを飾った。この結果、ドライバーズランキング首位を守り、初のタイトル獲得に向け残る2戦に挑むことになっている。なお、選手権2番手のオジエとのポイント差は17点、3番手ヌービルとは24ポイント差だ。


「とても興味深いラリー最終日だった。もちろん、最終結果が我々の思いどおりにならなかったことは少し残念だよ」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTのトミ・マキネン チーム代表。


「セブ(セバスチャン・オジエ)は今朝、首位との差を縮めようと素晴らしい仕事をした。それは本当にエキサイティングなバトルだったよ」


「金曜日のステージで出走順が早くタイムを失ったことが、最終結果に影響を及ぼしている。そのことを考えると、セブもエルフィン(・エバンス)も非常に良い仕事をしてくれた」


「また、ドライバー選手権でも多くのポイントを獲得したので、最後のターマック連戦に自信を持って挑むことができる」


 最後の最後でライバルに先行を許し3位フィニッシュとなったオジエは「自分達のパフォーマンスには失望していない。また、充分なポイントを獲得することもできた。ヤリスWRCにはかなり慣れ、パフォーマンスも感じている」とコメント。


 僚友エバンスは「このラリーを出走順1番手で戦うのは難しく、デイ1の最後には表彰台争いから脱落してしまった」とラリーをふり返るとともに、「次戦のターマックラリーでは通常、1番手スタートが有利なので、そうなることを期待している」と語っている。
 
 その次戦はWRC初開催となるベルギーの『イプルー・ラリー』だ。1965年スタートという長い歴史を持つこのイベントはターマック(舗装路)で争われるが、側溝のある農道を走行する非常にトリッキーなラリーとして知られている。


 今年の大会ではラリー最終日に、F1やWEC世界耐久選手権でお馴染みのスパ・フランコルシャンでのステージが予定されているWRC第7戦ベルギー。開催日は11月19〜22日だ。

エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 2020年WRC第6戦イタリア

AUTOSPORT web

「WRC」をもっと詳しく

「WRC」のニュース

「WRC」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ