「社台グループの運動会」秋華賞 意外な主役が現れるとしたら

10月12日(土)16時0分 NEWSポストセブン

大穴を狙うのも一興

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 かつては大荒れのイメージが強かったレース、今年は前日が台風で大荒れの天気となるが、さてどうか。競馬歴40年のライター・東田和美氏が秋華賞の狙い目について考察する。


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 桜花賞馬もオークス馬も出走しない秋華賞が行なわれた2002年はサンデーサイレンスが死亡した年。秋華賞でのサンデー産駒は、それまでローズバドが連対しただけだったが、翌2003年はスティルインラブとアドマイヤグルーヴのワンツー。その後も2005年にエアメサイアが勝ち、さらに2007年アグネスタキオン産駒のダイワスカーレットからは、サンデー系の産駒が7勝も挙げている。2011年アヴェンチュラの母父もサンデー、17年ディアドラの母父はスペシャルウィークだ。2着馬にいたっては2006年のアサヒライジングからすべてサンデーっ子の産駒だ。なかでもディープインパクトは4勝2着3回3着1回と抜けている。


 ということは、やはり社台グループ。ダイワスカーレットが勝った2007年からの12年間で、社台グループ牧場の生産馬が11勝と独占状態。うちノーザンファーム生産馬が8勝、2着馬が8頭、3着馬も7頭が社台グループ牧場の生産馬。今年の顔触れもノーザンファーム生産馬が9頭、社台ファーム生産馬が5頭の計14頭。古くからのファンは「社台の運動会」などと言ったりするが、だからといってなれ合いになったりするはずもない。見応えのある高いレベルのレースが期待できる。


 普通に考えれば、クラシック2戦で掲示板に載り、前哨戦のローズSを圧勝するなど重賞3勝のダノンファンタジーを筆頭に、オークス2着のカレンブーケドール、藤沢和厩舎のシェーングランツとコントラチェック、底を見せていない3戦3勝のサトノダムゼルといったディープ産駒が中心。


 ノーザンファーム生産馬は、他にエスポワール、クロノジェネシス、ビーチサンバ、パッシングスルー、シャドウディーヴァ、フェアリーポルカ、ブランノワールと、どれが勝ってもおかしくない。ダノン、サトノの他、金子真人HD、サンデーR、社台RH、キャロット、シルクとおなじみの勝負服が勢ぞろいだ、


 なので、ここではあえて「社台グループ以外の馬」について触れてみたい。どれもサンデーっ子の産駒ではあるが、なかなかの「個性派」ぞろいだ。


 まず上位人気に支持されそうなのがシゲルピンクダイヤ。1勝馬ながら桜花賞2着、ローズSでも差のない4着と存在感を見せた。生まれ年によってテーマが決まっている馬名でファンも多い「シゲル」。2016年生まれは「宝石」で、現在中央競馬には「ジルコン」「ネコメイシ」など11頭の登録がある。地方でも佐賀を中心に頑張っており、10月6日には「トラメイシ」と「ブルーダイヤ」が勝っている。


 森中蕃オーナーは1970年代から多数の馬を所有、法人名義の所有馬を合わせれば所有馬は1000頭(以上?)にもなると思われるが、これまで中央の平地重賞で勝ったのはアラブのセイユウ記念を3連覇したシゲルホームランだけだという。


 ブラックタイド産駒トゥーフラッシーは未勝利を脱出したのがなんと15戦目。過去23頭の秋華賞馬のうち13頭はデビュー勝ち。初勝利まで最も時間がかかったのはブゼンキャンドルとティコティコタックだが、たかが5戦目。しかし昇級戦の1勝クラスはブゼンキャンドル同様あっさりとクリアしている。


 ローズテソーロの母ロマンシエールはサンデーRの所属馬で2勝を挙げており、その母は桜花賞馬オグリローマン・・・・ってことは曾祖母がホワイトナルビー、つまり大伯父がオグリキャップ! 勝ったら号泣ファンが続出だ。


 三石・稲葉牧場で生まれたロマンシエールは、オータムセールで社台グループが購入。公営で10勝を挙げているゴールドアリュール産駒・ラガッソ、中央で4勝のステイゴールド産駒・ステイパーシストなどを送り出し、いまは新ひだかで繁殖牝馬となっている。


 パーシスト(存続する)という夢は、ハーツクライ産駒のこの馬、2歳オルフェーヴル産駒、当歳ゴールドシップ産駒の妹たちにも受け継がれていく。来年以降も楽しみだ。


 ところでこの3頭の父は2004年の皐月賞で顔を合わせている。2番人気に推されたブラックタイドは16着、5番人気ハーツクライは14着で、勝ったのは10番人気のダイワメジャーだった。しかし3頭とも産駒は秋華賞未勝利、ハーツクライ産駒が3度2着に入っているだけ。「社台の運動会」で1頭でも馬券対象になったら歴史的な健闘だと称えたい。もちろん配当も大いに期待できる。


●ひがしだ・かずみ/今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。

NEWSポストセブン

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