阪神・金本監督 電撃辞任は表向き…解任だった 後任は矢野2軍監督最有力

10月12日(金)3時8分 スポーツニッポン

球団事務所を後にする金本監督(撮影・北條 貴史)

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 阪神は11日、金本知憲監督(50)が成績不振を理由に、今季限りで退任すると発表した。表向きは辞任だが、真相は電鉄本社主導による事実上の解任。球団は後任として矢野燿大2軍監督(49)に就任要請することを決めており、早急に来季へ向けた新体制づくりを進める。

 西宮市の球団事務所で対応した金本監督は、淡々と言葉を継いだ。電撃退任の経緯として10日の試合後、揚塩健治球団社長に今季限りでの辞任を申し入れ、了承されたと説明。「“もう少し頑張ってみては”ということは言われましたが、僕の意思も固かった」と話した。

 「やり残したことは多々ありますけど、結果の世界ですから。10年かかるところを5年以内で、というのは僕の中でのブレない目標ではあったんですが、なかなか選手も、ケガとか伸び悩みもありまして。それも、私たち現場の責任ですから」

 15年10月、球団から三顧の礼で監督就任要請を受け、受諾。「超変革」を旗印に、老舗球団の改革に乗り出した。昨季で2年契約が満了も、改めて3年契約を結んで臨んだ就任3年目シーズン。だが甲子園で球団史上ワースト敗戦となる年間39敗を喫し、2001年以来、17年ぶりの最下位に沈んだ。その責任を取り、志半ばの退任となった。

 ただ、今回の「辞任」は、額面通りに受け取れない節がある。球団は成績を度外視してでも、金本監督に20年までの指揮を委ねる決意だった。それは指揮官と時を同じくして今季限りでの退任を発表した坂井信也オーナーも全面支援する大方針だった。そして、指揮官自身が来季以降を見据えていた。

 その証拠に球団内では矢野2軍監督の1軍ヘッド、片岡ヘッドの2軍監督、元西武の和田一浩氏の打撃コーチ招へいに1、2軍投手コーチの配置転換など金本阪神4年目に向けた組閣を完了。球団から各コーチに通達している最中だった。そのタイミングで当の指揮官が辞任を申し出るだろうか。

 一部からの心ない批判にも屈してはいなかった。「それはタイガースの監督をやっている宿命ですから。いろんな雑音の中でやっていくのがタイガースの監督。特に気にならなかった」。闘志は、まったく衰えていなかった。では、なぜ、「辞任」に至ったのか。

 疑問が生じるのは、10日の試合後に金本監督から辞意を聞いた際の揚塩社長の対応だ。来季以降も指揮を委ねる予定の指揮官が突如、辞意を口にすれば、寝耳に水の非常事態に違いなく、必死に慰留するはず。せめて数日間をかけ、翻意を促すのが普通だ。だが、同社長は指揮官と話した時間を「そんなに長く、30分とか1時間ではない」と話した。たったそれだけの時間で慰留を諦めたのか。真相は違う。関係者の話を総合すると「辞任」ではなく、電鉄本社が主導した事実上の「電撃解任」だった。

 指揮官は3年間の監督生活を「しんどかったのが一番。でも若い選手が良い成績を残してくれた時は本当にうれしかったし、逆に僕の方がワクワクした。藤浪が完封してくれて、こっちがワクワクした。そういう楽しさはありました」と振り返った。そして「一緒にやった選手や若手には一人前になってほしい。われわれが教えたことを肝に銘じて、それをもとに一人前になってほしい」と続けた。

 金本監督の電撃解任により、阪神の「超変革」は瓦解。描いた長期ビジョンは絵に描いた餅となった。球団は後任として矢野2軍監督に次期監督就任を要請するが…。虎の迷走が始まる予感だ。(惟任 貴信)

 ▼広島・新井 突然のことでビックリしています。野球人生で一番苦しかったのではないか。まずは心身ともゆっくりしてほしいです。

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