全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は今週末が最終大会。名取が王座か、アレジが止めるか

2021年10月13日(水)14時5分 AUTOSPORT web

 2021年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、10月16〜17日に栃木県のツインリンクもてぎで開催される第6大会で今季の最終大会となる。12台がエントリーしているが、最終大会は名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が105ポイントで選手権をリードして迎えることになる。


 今季のスーパーフォーミュラ・ライツは序盤戦から速さが拮抗しており、参戦2年目の名取が開幕大会の富士の第1戦で優勝。第2大会の鈴鹿での第6戦まで4勝、全戦表彰台とタイトル争いをリードしてきた。ただ、第3大会のオートポリス、SUGOでの第4大会こそ1勝ずつを飾るも、ツインリンクもてぎでの第5大会では思わぬ苦戦を強いられ、本人も第5大会で王座を決めたかっただけに悔しい週末となっていた。


 そんな名取に続き、85ポイントでランキング2位につけるのは、抜群の安定感を誇るジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM’S 320)だ。今季ここまで、14レースを戦いノーポイントはゼロ。11レースで表彰台に立っている。優勝こそSUGOでの2勝のみだが、逆転王座へ望みを繋いでいる。


 これに続くのは、抜群のスピードを見せながらも、第2戦での優勝以来苦戦を強いられてきた佐藤蓮(TODA FIGHTEX)。第5大会のもてぎでフルマークを達成し、72ポイントでわずかながらチャンピオンの可能性も残す。今回も舞台は同じもてぎで、その勢いは続くかもしれない。なお、今季スーパーフォーミュラ・ライツは有効ポイント制だが、佐藤は0ポイントだったことも複数あり、“捨てられる”レースが多い。


 今回、渦中の3人のドライバー以外にもタイトル争いに影響を及ぼしそうなエントリーがある。今季は小林可夢偉に代わってスーパーフォーミュラに参戦してきた小高一斗が、可夢偉のSF復帰にともない、今季初めてスーパーフォーミュラ・ライツにエントリーしたのだ。


 小高は本来、今季スーパーフォーミュラ・ライツのタイトル争いが至上命題だった。ひさびさのライツでどんな走りをみせるかで、タイトル争いにも影響があるだろう。またアレジにとっては、前大会は新型コロナウイルスの影響で出場できなかった平良響(Kuo カローラ中京 TOM’S 320)も重要な存在だろう。


 是が非でもチャンピオンを決めたい名取にとっても、前大会から参戦したチームメイトの神晴也(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が頼もしい存在とも言える。前回は1ポイント獲得のみだったが、もともともてぎを得意とするだけに、今回はさらに上位進出を狙っているはずだ。また、河野駿佑(RS FINE K&N 320)も上位争いに割って入るはずだ。


 2021年の締めくくりとなるこのもてぎ大会で、どんなドラマが展開されるか。名取が優位な状況ではあるが、スーパーフォーミュラととともに、ぜひ注目しておきたい。


全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権
第6大会ツインリンクもてぎ エントリーリスト












































































































NoMasterDriverCar NameTeamCar
1小高一斗Kuo カローラ中京 TOM’S 320TOM’Sダラーラ320/トムスTAZ31
2佐藤蓮TODA FIGHTEXTODA RACINGダラーラ320/スピースA41
4M今田信宏JMS RACING with B-MAXB-MAX ENGINEERINGダラーラ320/スピースA41
10三宅淳詞MAX RACING 320ルーニースポーツダラーラ320/スピースA41
11M植田正幸MAX RACING RN320ルーニースポーツダラーラ320/スピースA41
30DRAGONTEAM DRAGON B-MAX 320B-MAX ENGINEERINGダラーラ320/スピースA41
35河野駿佑RS FINE K&N 320RS FINEダラーラ320/トムスTAZ31
36G.アレジDeloitte. TOM’S 320TOM’Sダラーラ320/トムスTAZ31
37平良響Kuo カローラ中京 TOM’S 320TOM’Sダラーラ320/トムスTAZ31
50名取鉄平Byoubugaura B-MAX Racing 320B-MAX RACING TEAMダラーラ320/スピースA41
51MSYUJIB-MAX ENGINEERING 320B-MAX ENGINEERINGダラーラ320/スピースA41
52神晴也Byoubugaura B-MAX Racing 320B-MAX RACING TEAMダラーラ320/スピースA41


スーパーフォーミュラ・ライツ第11戦を制した名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)
SUGOでの第4大会で2勝を飾ったジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM’S 320)
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第13戦を制した佐藤蓮(TODA FIGHTEX)
2021年はスーパーフォーミュラで戦ってきた小高一斗
神晴也(Byoubugaura B-MAX Racing 320)

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