元GPライダー青木拓磨のル・マン挑戦に密着した特集番組が10月16日、BS1で放送

2021年10月13日(水)16時53分 AUTOSPORT web

 フランス・サルト県のル・マンで2021年8月、元GPライダーの青木拓磨が長年夢見てきたル・マン24時間レースへの参戦が実現した。この挑戦に密着し、青木の秘めた思いを伝える特集番組『BS1スペシャル・車いすレーサー青木拓磨 ル・マンに挑む』が10月16日(土)、NHK BS1で放送される。


 元GPライダーである青木は1998年にテスト中の事故により脊髄を損傷して以来、車いす生活を送っている。しかし彼はバイクを降りることになったものの、その闘志が失われることはなく2輪から4輪に舞台を移し、ふたたびモータースポーツの世界へ戻ってきた。以来、車いすレーサーとして活躍する青木は“世界一のレース”であるル・マン24時間に出場することを夢のひとつとした。


 事故から23年が経った今年、ついにその夢が実現した。青木は、2016年に四肢切断という身体的ハンディキャップを持ちながら“特別枠”でル・マンに初参戦し、完走を果たしたフレデリック・ソーセが立ち上げたチーム、アソシエーションSRT41に加入。


 3カ年計画でプロジェクトを進めるチームの下、同じく2輪の事故によって下半身不随となったナイジェル・ベイリーらチームメイトともに、ル・マン参戦を目指すステップアップカテゴリーで耐久レースの経験を積み一度は2020年大会への切符を掴んだ。


 しかし、同年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、マシンの習熟など諸々の参戦準備が完全には整わないことから、チームはこの年の出場を断念。その上で計画を変更し2021年に向け、事前にELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにスポット参戦するなど、改めて万全の体制を構築し“世界三大レース”のひとつに臨むこととなった。


 番組では、下半身を動かすことのできない青木とベイリーのために特別に改造されたハンドドライブ仕様のマシンで、健常者レーサーを相手に24時間にわたる長丁場の戦いに挑んだ青木に密着。長年の夢を叶えた青木の秘めた思いを伝える。初回放送予定は2021年10月16日(土)22時〜22時50分だ。

青木拓磨のドライブでル・マン24時間レースのチェッカーフラッグを受ける、アソシエーションSRT24の84号車オレカ07・ギブソン

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