【インタビュー】「ナツさんのために勝ちたい」山口復帰の高井和馬、名塚監督へ“恩返し”のスーパーゴール

2022年10月13日(木)8時0分 サッカーキング

[写真]=J.LEAGUE

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 9月の『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間ベストゴール』が発表され、J2はレノファ山口FCに所属するMF高井和馬が受賞した。

 受賞したのはJ2第38節・ザスパクサツ群馬戦の61分に決まったゴール。前貴之からの高速クロスを華麗に右足で合わせてゴールネットを揺らした。「自分の中で思い出に残るゴール」という一発を振り返ってもらった。

取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)

——まずは9月の『明治安田生命Jリーグ KONAMI月間ベストゴール』受賞おめでとうございます! レノファ山口FCとしては、8月の田中渉選手に続いて2カ月連続受賞となりました。
高井 2カ月連続の受賞ということで注目されると思いますし、レノファ山口FCの名前が世にたくさん出ることも嬉しく思っています。自分の中で思い出に残るゴールですし、この試合でハットトリックを達成できたことも嬉しかったです。

——群馬戦で決めた見事なバイシクル弾を改めて振り返っていただけますか?
高井 チームとしてゴール前では相手DFの間に入ることを意識しているので、前(貴之)選手が右足でボールを持った際には、すでにいいポジショニングができていました。クロスが来るのは分かっていましたし、ゴール前では常に速いボールを要求しているのですが、予想以上に低く速かったですね(笑)。最初はヘディングで流そうとしましたが、咄嗟に右足が出て決めることができました。



——ちなみにゴール後のパフォーマンスは、当日23歳の誕生日を迎えた永野芽郁さんに向けたものだったそうですね! 奥様の反応は大丈夫でしたか?(笑)
高井 たぶん大丈夫だと思います(笑)。『3年A組 —今から皆さんは、人質です—』というドラマを見てからファンになり、バラエティも含めて出演番組は全て見ています! サポーターの方からグッズをいただくこともあるので、自宅には永野芽郁さんゾーンもあります(笑)。



——今年1月に水戸ホーリーホックに完全移籍。同年7月に完全移籍での山口復帰が発表されました。改めて復帰を決断した経緯や理由を聞かせていただけますか。
高井 残留か移籍か迷いました。オファーが届いてから周囲の方とも相談を重ねていたのですが、その中でナツさん(名塚善寛監督)と石原(正康)GMとお話しした際に、ナツさんの「お前を救済するのではなく、一人の補強として考えている」という言葉にやられましたね。レノファのために、ナツさんのために一つでも多く勝ちたいと思って復帰を決断しました。

——ちなみに今日10月7日(※インタビュー実施日)は、名塚監督の誕生日ですね!
高井 練習後にみんなで水をかけてお祝いしたのですが、どさくさ紛れてペットボトル当てたらちゃんとバレました(笑)。

——名塚監督に対する思いの強さ、信頼を感じますが、改めてどんな方ですか?
高井 昨年途中まではコーチを務めていたので、選手たちとすごく近い存在でした。今年はより監督らしくなったと感じていますが、変わらずとても話しやすいですね。オンオフがはっきりしていますし、選手たちといい距離感だと思います。

——水戸時代についても聞かせてください。すごく若いチームでプレーして感じたことや学んだことはありますか?
高井 本当に若いチームで年齢は上から5番目でした。秋葉(忠宏)監督からは「攻撃の部分で言うことはない。あとは守備」と言われていました。水戸は攻守一体がコンセプトのチームで、試合に出るためには切り替えの速さや守備時のスプリントが求められました。そこは意識して取り組み、自分の中で変わることができた部分でした。もしかしたら「高井ってこんなに守備でスプリントしていたっけ?」と思われるかもしれませんね(笑)。山口に帰ってきて、水戸ほどのインテンシティがないと正直感じていて、そこは選手たちに伝えました。水戸で成長することができたと思っていますし、秋葉監督、ベテランの本間(幸司)さんや金久保(順)さんの存在も刺激になりました。

——ベテランといえば、菊地光将選手と渡部博文選手の現役引退が発表されました。
高井 2人とも尊敬していて大好きな先輩です。引退を聞いた時には「まだまだできるでしょ!」とは思いましたが……。試合中の頼もしさはもちろんのこと、ピッチ外での振る舞いも素晴らしいです。自分が所属してきたクラブのベテラン選手は全員リスペクトしていますし、日々の準備やチームを最優先に考えられる部分など勉強になることが多かったです。自分も引退する時に、後輩たちからそう思ってもらえるような選手になりたいなと思います。

——今季も残り試合が少なくなってきました。残り2試合に向けた意気込みを聞かせてください。
高井 昇格も降格もない状況ですが「一つでも上の順位で今季を終えよう」とナツさんも言っていますし、目の前の試合に向けて全員が一生懸命トレーニングに取り組んでいます。あとは菊地選手と渡部選手を勝って送り出せたら、2人も気持ち良く引退できると思うので、一人ひとりがチームのためにやらないといけないと思っています。個人としてはあと2得点でキャリアハイを更新できるので、モチベーションは高いです。目標を達成できるように準備していきたいと思います。

——では、最後にファン・サポーターへメッセージをお願いします。
高井 チームとしても、個人としてもいい終わり方ができるようにしたいと思います。チームのために精一杯プレーするので、残り試合も応援よろしくお願いします!

サッカーキング

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