15年スコットランド戦での敗戦を知る男、山下裕史、リベンジへボコれ!

10月13日(日)8時31分 スポーツ報知

山下裕史

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 2015年W杯日本代表で19年大会は最終選考で落選したプロップ山下裕史(33)=神戸製鋼=が、15年W杯で先発して敗れたスコットランド代表戦のリベンジを代表メンバーに託した。4年前の悔しさを知るスクラム職人は、リーチ主将の「ボコりたい」発言に共感。

 山下はW杯バックアップメンバーとして現在、神戸製鋼で自主トレに励む。負傷離脱者が出た時などの緊急招集へ準備する日々だ。「いつ呼ばれても良い状態。日本代表トレーナーから時々、コンディションを尋ねられる」。W杯は自宅でテレビ観戦。「外国同士の試合はビールでも飲みながら見るけど、日本戦は飲まない。第三者ではない」と共闘モード。アイルランド戦の勝利を「やってくれると信じていた」と笑顔で振り返る一方、「スコットランドは、日本—サモア戦にヒントを得たのでは」と警戒した。

 ベテランFWは「ラック(の球出し)を遅らせてしっかりディフェンスに立てば、突っ込んで来る(日本の)選手は止められると思っている」とスコットランド代表の心理を推測。「逆に日本は、より速くサポートして少ない人数でリサイクルし、いいボールを好調なフィニッシャーたちに運べばいい。強いスコットランドに勝って8強を決めてほしい」と4年前のリベンジを熱望した。

 その15年W杯は1次L初戦の南アフリカ戦で途中出場し、歓喜の大金星を味わった後、中3日でスコットランド戦に先発出場。7—12で折り返すも後半5トライを奪われ10—45と大敗した。「後半20分頃から勝負というゲームプラン。きついとか、しんどいとかはなかったが、(その時間まで)こちらが辛抱できなかった」と悔やむ。リーチ主将が雪辱へ向けて発言した「ボコりたい」は、同じ気持ちだ。「スコットランドは(過去10勝1敗の)日本に対して自信があるはず。それを覆したい思いからだろう。相手を必死にさせてほしい」

 8月27日、網走合宿でのW杯メンバー発表時。右プロップは具智元(ホンダ)、ヴァル・アサエリ愛(パナソニック)、木津悠輔(トヨタ自動車)が呼ばれ、山下の名はなかった。「やるだけやった。すっきりした気分」。ポジションを争った8歳下の具が気を使い、申し訳なさそうに「ありがとうございました」と礼を述べてきた。「何でそんな顔してんねん。頑張ってや」と返し、W杯での活躍を託した。代表合宿では所属の垣根を越え、具らに細かいスクワムワークも伝えた。

 落選した選手には絆を示す意味で、日本刀(模造刀)が贈られた。「ほとんどのラグビーグッズがある実家の床の間にある。網走から一度自宅へ送ったきり、自分では封を開けていない」と感傷に浸ることなく、万が一のオファーに備える。スコットランド戦に臨む“侍”たちへ「ボールを動かして動かして、スコットランドがチャンスの時にモールも押せないぐらい疲れさせればいい」とエール。神戸にいながらも、その闘魂はリベンジの舞台・横浜にある。(田村 龍一)

 ◆山下 裕史(やました・ひろし)1986年1月1日、大阪・四條畷市生まれ。33歳。小、中学時代は野球少年で捕手、一塁手。都島工でラグビーを始めプロップ一筋(主に右)。京産大から08年、神戸製鋼入り。09年、日本代表初キャップ。15年W杯は全4戦出場。16年、スーパーラグビー(SR)のチーフス(ニュージーランド)でプレー。神鋼では環境防災部の社員選手で昨季トップリーグ優勝に貢献。今季SRはサンウルブズ(日本)で出場。183センチ、122キロ。家族は妻と1男1女。愛称は「やんぶー」。

 ◆前回W杯のスコットランド戦 15年9月23日、1次リーグB組の日本は大金星を挙げた南アフリカ戦から中3日で、この試合が初戦のスコットランドと対戦。前半だけでSHレイドローに4本のPGを決められた。NO8マフィ、FB五郎丸のPGで後半6分に10—12まで迫ったが、ミスをきっかけに5トライを許し10—45の完敗に終わった。通算11度の対戦で日本が唯一勝ったのは30年前の89年。だが、主力を欠いた相手がテストマッチ(代表同士の試合)として認定していない。

スポーツ報知

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