日本ハムはドラフト3位以降がキモ。注目野手で主力と控えの差を埋める

10月13日(日)6時30分 Sportiva

チーム事情から見るドラフト戦略〜日本ハム編

 今シーズン、日本ハムの試合を見て感じたのは、「点を取るのに時間がかかるなぁ……」ということだった。ひと言でいえば、攻撃にスピード感がない。

 たとえば、ランナーが一塁に出て、バントで送る。その後、シングルヒット2本でようやく1点というシーンを何度も見た。出た目が「1」ばかりのすごろくを観戦しているかのようなじれったさを感じたものだ。


俊足を生かし外野手として出場することもあるホンダの辻野雄大

 シーズンが終わり、あらためてチームの成績を見ると、「なるほど……」と思ったことがあった。

 チーム本塁打数93本は、リーグトップのソフトバンク(183本)のおよそ半分。チーム盗塁数48は、楽天と並びリーグワーストで、リーグトップの西武(134個)に大きく引き離されている。

 つまり飛び道具が弱いから、シングルヒットでコツコツつないでいく野球しか選択肢がなくなる。それでも夏までは上位争いを繰り広げていたのに、そこからズルズル後退。レギュラー選手の頑丈さも、控え選手の層の厚さも、西武やソフトバンクに比べると物足りなく映ってしまう。

 とくに主力にケガ人が出てしまうと、戦力は急激に落ちてしまう。試合巧者ぶりを発揮して接戦に持ち込むが、最後のひと押しができない。清宮幸太郎、野村佑希、さらに今季イースタンリーグで14本塁打を放った万波中正など、有望株はいるが、まだ一軍でバリバリのレギュラーとしてやっていくには、もう少し時間がかかりそうだ。

 ならば、今年のドラフトはそのを埋めるためのドラフトにするもの一考だ。

 日本ハムのドラフト1位は「その年のナンバーワン選手を獲る」と一貫しており、今年に限っては早くから「佐々木朗希の1位指名」を公表している。そこについて異論はまったくない。そして2位も投手、できれば即戦力でいきたいところだ。

 注目は3位以降だ。野手陣のレギュラーと控えのを埋めるため、高い技術と総合力を持った大学、社会人の選手を指名するのはどうか。

 たとえば捕手なら、辻野雄大(たけひろ/ホンダ)が面白い。社会人野球の日本代表にも選ばれたことがあり、実戦経験は豊富。強肩・強打のみならず、俊足も兼ね備えるアスリート型捕手である。攻守において対応力が高く、1年目からレギュラーとしてやっていけるだけの実力を備えている。

 一塁手は中田翔の後釜に清宮が控えるとして、二塁手なら久保皓史(三菱日立パワーシステムズ)を推す。ポカのない安定した守備ワークに、状況に応じたバッティングができる実践力、さらに勝負強さも兼ね備えおり、1年目からレギュラーになっても不思議ではない実力者である。

 三塁手なら柳町達(慶応大)という万能選手がいる。スローイング能力の高さは、アマ球界では間違いなくトップクラス。また、しなやかで瞬発力を秘めたバッティングは、西川遥輝を彷彿とさせる。

 外野手なら、金子莉久(りく/白鴎大)、宮田輝星(福岡大)の快足コンビだ。とにかくスピード感がハンパない。走れる選手が非常に少ないチームの泣きどころにフィットしている。彼らのような選手がいると、作戦の幅は一気に広がり、得点パターンは確実に増えるはずだ。

スカウティングと育成の日本ハムというキャッチフレーズでチーム強化にあたってきたが、残念ながら、その成果が反映されているようには見えない。一軍はまだしも、二軍は2年続けてイースタンリーグ最下位で、昨年は首位の巨人に27.5ゲーム差をつけられ、今年も首位・楽天に26ゲーム差。

 ファームに勝敗は関係ないという人もいるが、勝ちグセというのはどのカテゴリーであってもつけておかなくてはならない。

 たとえばソフトバンクは、ウエスタンリーグ優勝を果たし、ファーム選手権でも勝利して日本一を達成した。今年なら、高橋礼、高橋純平、田文丸、周東佑京(しゅうとう・うきょう)を一軍戦力として送り出した。勝ち方を知っている彼らの活躍は、周知のとおりである。

 日本ハムのことだから、少ない戦力でもやりくり上手な栗山英樹監督のもと、なんとか勝負できるチームをつくり上げてくるだろう。とはいえ、一軍で使える選手は多ければ多い方がいいに決まっている。

 はたして、今年はどんな指名をしてくるのか。日本ハムのドラフトは要注目だ。

Sportiva

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