鹿島への帰還が待ち遠しい!期限付き移籍先で活躍する選手3選【J1リーグ2024】

2024年10月15日(火)15時0分 FOOTBALL TRIBE

染野唯月(左)荒木遼太郎(中)林尚輝(右)写真:Getty Images

残り試合数も少なくなり、大詰めを迎えている2024明治安田J1リーグ。サンフレッチェ広島、町田ゼルビア、ヴィッセル神戸の3チームを中心に優勝争いが繰り広げられる中、鹿島アントラーズは今季も上位を維持しながらタイトルを巡るデッドヒートからは脱落しつつある。


2016年に年間王者を獲得して以降、国内タイトルからは遠ざかっているものの常に1桁順位で5位以内をキープしている鹿島。他クラブと比較すれば十分に安定した戦績を残していると言えるが、Jリーグ屈指の名門クラブにとっては必ずしも満足のいく結果を得られているとは言えない。


今季ここまでも首位広島と勝ち点12差で4位につけているが、下位との勝ち点差も詰まっていることに加え後半戦に入って以降は6試合未勝利など停滞気味。もちろん優勝の目が消えているわけではないが、現実的には今の順位を守り切れるかが注目ポイントになるだろう。


その上で、来季を見越して期待されるのがこの冬の補強による戦力アップだ。とはいえ、今季開幕前の補強を見ても上位を走る3チームと比較するとやや遅れをとったと言わざるを得ない。そこで注目されるのが、他クラブへ期限付き移籍中の選手たち。もちろん帰ってくることが必ずしも決まっているわけではないが、今季の活躍からも帰還すれば間違いなくチームの力になると期待できる選手は複数いる。ここでは、来シーズンに向けてチームへの復帰が待ち望まれる選手を3名紹介していく。




荒木遼太郎 写真:Getty Images

荒木遼太郎(FC東京)


高校卒業後の2020年に鹿島アントラーズへ入団したMF荒木遼太郎。プロ2年目の2021シーズンには36試合で10ゴール7アシストと大きな存在感を示し、翌年以降の活躍にも期待を寄せられていた。しかし、2022〜2023シーズンは怪我の影響などもあり出場機会に恵まれず、数字面も自ずと低迷。今季はプロ入り後初めて期限付き移籍先で開幕を迎えた。


新天地であるFC東京では、開幕戦でスタメン出場を果たすといきなりの2ゴールをマーク。第2節でも得点を挙げ、まるで水を得た魚のようにシーズン序盤から多くのゴールでチームに貢献している。さらに、しばらく遠ざかっていたパリ五輪世代の代表にも改めて招集されるようになり、五輪予選も兼ねたAFC U-23アジアカップでは準決勝のイラク戦でチームに2点目をもたらすなど日本の優勝と本大会出場に大きく貢献した。


今季は特にシュートの上手さや狭い場所でのキープ力で技術の高さを見せており、鹿島にとっては復調した荒木を簡単に手放したくはないだろう。さらに、出場が減っていたとはいえ長年チームの攻撃を支えたMF土居聖真が今夏J2のモンテディオ山形へ移籍したこともあり、中盤の選手層に厚みを持たせたいことも荒木の復帰が必要と言える要素だ。期限付き移籍で改めて能力の高さを発揮し、国際大会での経験も積んだ荒木。鹿島復権のための重要なピースの1つとしてその去就が注目される。


林尚輝 写真:Getty Images

林尚輝(東京ヴェルディ)


16年ぶりにJ1へ帰ってきた東京ヴェルディに期限付き移籍中のDF林尚輝も、来季鹿島への復帰が望まれる選手の1人だろう。昨年も東京VでJ1昇格へ貢献した守備の要は、今季も開幕からスタメン出場を続けここまでは28試合に出場。現在8位と上位でのフィニッシュを狙うチームで存在感を放っている。


高い危機察知能力を活かしたカバーリングやラインコントロールなど多くのタスクをこなし、クロスやロングボールに対しては空中戦の強さも発揮。鹿島に在籍していた2022年シーズンに続き、2023シーズンも怪我による離脱でゲームに絡めない期間もあったが、今季はコンスタントに出場機会を得ており成長も見せている。


今季鹿島のセンターバックは、昨季に続きDF植田直通とDF関川郁万という鉄板の2枚看板がほぼすべてのゲームに出場。頼れる2人がいる一方で、バックアップという面では人数・経験値ともに足りているとは言えない。だからこそ、今季J1復帰初年度のクラブで存在感を見せる林がチームに帰還するか否かは極めて重要だと言えよう。




染野唯月 写真:Getty Images

染野唯月(東京ヴェルディ)


2022シーズンに続き2023シーズンも途中から東京ヴェルディへ再度期限付き移籍し、18試合で6ゴールを挙げる活躍でJ1復帰に大きく貢献したFW染野唯月。J1昇格プレーオフ決勝の清水エスパルス戦では、最終盤に得たPKを落ち着いて沈め同点ゴールを挙げるなど、文字通りJ1復帰の立役者にもなっている。


移籍期間を延長して東京Vで戦う今季もチームにおける重要性は変わらず、ここまで29試合に出場。シーズン序盤からFW木村勇大ともに強力な前線を形成し、現時点で6ゴールをマーク。エリア内でも冷静に相手を見ながらボールをコントロールしゴールを決めきるなど、特にゴール前で技術の高さを披露している。


所属元である鹿島の前線は、FW鈴木優磨が絶対的な存在となっている。今季も昨年に続いて2桁ゴールを挙げ、アシストも7つと多くのゴールに絡んでいることから鈴木がエースであることに疑いの余地はない。一方で代わりを務められる選手が少なく、負担が大きくなっていることも事実だ。今季の新戦力FWアレクサンダル・チャヴリッチや下部組織出身の17歳FW徳田誉と今後も楽しみな選手はいるが、Jリーグでの経験値を考慮すると来季染野が戻れば必ずや頼りになるはず。鹿島の新たな得点源として、帰還が待ち望まれる選手の1人であることは間違いない。

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