攝津正が占う日本シリーズ展望。リリーフの層の厚さでホークスが制する

10月19日(土)6時30分 Sportiva

 日本プロ野球の最高峰の戦いである日本シリーズが10月19日よりヤフオクドームで開幕する。シーズン2位ながらクライマックス・シリーズ(CS)で楽天、西武を破り、3年連続して日本シリーズ進出を果たしたソフトバンク。5年ぶりにリーグ優勝を果たし、CSでも強さを見せつけた巨人。はたして、どんな戦いが繰り広げられるのだろうか。ソフトバンクOBで、日本シリーズの経験もある攝津正氏に展望を占ってもらった。


攝津氏がソフトバンクのキーマンに挙げる柳田悠岐

── クライマックス・シリーズ(CS)ファイナルでは、ソフトバンクが西武に4連勝、巨人は阪神に4勝1敗(1勝のアドバンテージを含む)と、ともに危なげなく勝ち上がりました。両チームの現在のチーム状況は、攝津さんの目にどのように映っていますか。

「両チームとも投打がしっかりかみ合い、”強さ”を感じる戦いでした。ソフトバンクはリリーフ陣が好調で、先発が早めに降板してもしっかり試合を立て直すことができた。そうした粘りが、打線にもいい影響が出たと思いますね。巨人は、4番の岡本和真選手をはじめ、打つべき人がしっかり結果を残して勝った印象があります。ともに、地に足をつけた戦いができていたと思いますし、日本シリーズは拮抗した戦いになると思いますね」

── 日本シリーズではどこがポイントになってくるでしょうか。

「いかに先制するかだと思います。日本シリーズのような短期決戦は、1点の重みがシーズン中とはまったく違います。先制されたほうは焦りも出てきますし、試合の進め方も変わってきてしまう。とくにソフトバンクは先制して、そのリードをリリーフ陣が守っていく野球を得意としていますので、自分たちの形に持ち込みたいですよね。逆に巨人はその形にさせないことが大事になってくると思います」

── 攝津さんは日本シリーズを何度も経験されていますが、具体的にシーズンとの違いはどこにありますか。

「先程も言いましたが、日本シリーズは1点の重みが違います。なので、リードしていたらいいピッチャーをどんどんつぎ込みますし、逆にリードされていたら代打をはじめ、仕掛けが早くなってくる。それにひとつのプレーで大きく戦況が変わってきますし、いかに流れをつかむかが大事になってきます。シーズン中と違って、1試合に出る選手の数が圧倒的に多い。だからこそ、ベンチは選手の好不調を把握しておかなければなりません」

── 日本シリーズでは監督の采配も重要になってくると思います。ソフトバンク・工藤公康監督、巨人・原辰徳監督の印象についてお聞かせください。

「両監督とも経験豊富なだけに、勝負どころを把握されていますよね。とくにCSの戦いを見ていると、積極的に動いている印象を受けました。工藤監督については、試合ごとに打線を組み替えたり、内川聖一に代打を送ったり、シーズン中とは違う采配を見せていました。それが見事に機能したところを見ると、やっぱり勝負勘に長けた監督だなと思いましたね。原監督も同様に、非常に動いてくる印象があります。ダブルスチールを仕掛けたり、継投のタイミングも早い。短期決戦の戦い方を熟知している。采配によって、試合展開がガラッと変わるかもしれません」

── 巨人はケガでCSを投げなかった菅野智之投手の状態が気になります。

「あれだけの実績がある投手ですから、100%じゃなくても投げれば試合はつくってくるはずです。先制点がほしいという戦いのなかで、菅野投手のような経験、実績があるピッチャーがマウンドに上がると、それだけでソフトバンク打線はプレッシャーを感じると思います。それに菅野投手が投げられるとなると、先発投手をひとりリリーフに回すことができる。投げられる状態であれば、巨人にとっては大きなメリットになるでしょうね」

── ソフトバンクの不安要素を挙げるとすれば、どこになりますか。

「先発が安定していなかったところですね。千賀滉大もCSファーストステージではあまりよくなかったですし、いい時と悪い時の差が激しい。ほかの先発投手にしても、早いイニングで交代というのが多かったので、どれだけ我慢して自分たちのペースに持ち込めるかでしょうね」

── それぞれキーマンを挙げるとすれば、誰になりますか。

「ソフトバンクだと、柳田悠岐ですね。シーズン終盤にケガからようやく戻ってきましたが、まだ本調子ではありません。柳田がランナーを還すというのがソフトバンクの攻撃スタイルですから、彼が機能するのとしないのとではまったく変わってきます。

 あと、投手では1戦目先発の千賀です。いい時は手がつけられないピッチングをしますが、調子が悪い時はあっさりと失点を許してしまう。日本シリーズの初戦はものすごく大事ですし、勝ってチームに勢いをつけたい。千賀が普段どおりのピッチングをしてくれれば、巨人打線といえどもそう簡単には点が取れないと思います」

── 巨人はどうでしょうか。

「4番を打つ岡本選手だと思います。前を打つ、亀井善行選手、坂本勇人選手、丸佳浩選手でチャンスをつくってくるはずです。そこで岡本選手がランナーを還せば、ムードは一気に高まります。CSでは岡本選手がいいところで打ち、チームを勝利に導いた。ソフトバンク投手陣にしてみれば、ランナーは出しても還されなければいい。そういう意味で、岡本選手の出来が大きく左右すると思います。

 ピッチャーは、山口俊投手ですね。菅野投手が万全ではないなか、チームを支えてきました。現状では、エースと言っていいと思います。1戦目で千賀と投げ合いますが、そこでどんなピッチングを見せてくれるのか。ソフトバンクの本拠地で圧巻のピッチングをすれば、ムードは一気に高まりますし、シリーズを優位に戦うことができる。そういう意味で、第1戦の行方がシリーズを左右するかもしれません」

── 最後に、勝敗予想をお願いします。

「難しいですね(笑)。CSの戦いを見ていると、両チームとも調子がいいですし、大きな穴も見つからない。それに自分たちのスタイルというのを持っている。いかに自分たちの戦いに持ち込めるかが重要になってきます。

 ただ、近年の日本シリーズを見ていると、リリーフ勝負になる傾向があります。それを考えると、リリーフ陣の層の厚さでソフトバンクのほうが上かなと。武田翔太、石川柊太といったロングを任せられる投手もいますし、どんな展開になっても対応できるのかなと。リリーフの層の厚さで、ソフトバンクが4勝3敗で制すると思います」

Sportiva

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