松井秀喜氏はなぜ「巨人監督」を断り続けるのか

10月22日(月)7時0分 NEWSポストセブン

再び巨人のユニフォームに袖を通す日は(時事通信フォト)

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 家族と暮らすニューヨークの自宅を拠点に、愛車のポルシェ・パナメーラを自ら運転。マイナーリーグのチームの練習に足を運んでは、選手の指導に精を出す──松井秀喜氏の毎日のルーティンは、来年も変わらないようだ。


 高橋由伸監督の辞任に際してファンの期待感が高まった「松井秀喜・読売巨人軍監督」は原辰徳氏の3回目の監督就任により、今回も実現に至らなかった。松井氏の近況について、メジャーリーグに詳しい在米ジャーナリストが語る。


「ヤンキースのGM特別アドバイザーとして、傘下の2Aや3Aのマイナー選手の打撃コーチとして汗を流す日々を送っています。シーズン中は選手同様休みがないし、オフ期間も選手個々が行なっている自主トレの視察に愛車で飛び回っている。


 指導した各選手の評価、課題点などをレポートにしてキャッシュマンGMに報告しており、ヤンキー・スタジアムで行なわれる球団の幹部会にも出席しているほど。球団外でも、2015年にNPO法人を立ち上げ、日米で子ども向けの野球教室を開催している。近くニューヨークの学校で野球教室を開催する予定で、後輩育成に慈善事業と、多忙な日々を送っています。球団の送迎を断わり、愛車を運転することが松井さんに許された数少ない気分転換です」


 日本のメディアの監視が及ばない米国で、現役さながらの野球漬けの日々を送る理由はなぜか。


 その松井の機微が窺える発言が、9月23日放送の『プレミアムゴルフ』(テレビ東京系)であった。松井氏は同番組内で、日本球界への復帰についてこう語った。



「今は向こう(米国内)で修行中の身。それをどこで生かすかまでは、まだ考えていない。でも、将来的には可能性はあると思う」


 これまで日本球界復帰について明言したことはなく、昨年6月には日本のスポーツ番組で、「監督については本当に考えてない」と否定していた。


「日本球界復帰となれば単身赴任生活になりますが、次男はまだ1歳。もう少し家族と過ごす時間が欲しいというのが本音のようです。とりわけ巨人軍の監督となれば、メジャー移籍時に確執が生まれたナベツネさんの存在が大きく、彼が退くまでは受諾しないと見られていました。なので、番組での彼の発言は驚きましたね……」(巨人番記者)


 この1年で起きていた松井氏の変化について、前出の在米ジャーナリストが語る。


「打撃コーチとしてマイナー選手を見るなかで、指導者としての自信を付けてきたのは間違いない。松井氏が2Aで指導したアーロン・ジャッジが2017年にメジャー新人記録の52本塁打を記録するなど、その育成力はヤンキース幹部も認めています。確かな“手応え”が掴めてきたからこそ、『将来的な可能性はある』という発言に繋がった。今すぐではないが、いつかはやる。そんな意思の現われだと思います」


 もうひとつ、松井氏の心を揺らす出来事があった。恩師である長嶋茂雄氏の入院だ。7月に緊急入院して以降、長嶋氏の容態を常に気にかけていたという。



「日テレの地上波の巨人戦に解説者として出演したり、8月以降、読売グループと急接近しています。このところ日本でのイベントも多く、これも長嶋さんのことがあり、日本滞在の時間をあえて作っていると言われている。巨人軍の監督については、長嶋氏の言葉が鍵を握るだろう」


 確固たる自信に、恩師の願い。この二つが重なった時、「松井監督」は初めて誕生する。


※週刊ポスト2018年11月2日号

NEWSポストセブン

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