86/BRZ:ブリヂストン 2017年第9戦鈴鹿 レースレポート

2017年10月24日(火)18時51分 AUTOSPORT web

2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race[Professional Series]第9戦


新商品POTENZA RE-07Dが驚がくの速さを魅せつけ予選上位を独占


開催場所:鈴鹿サーキット
開催日:2017年10月21日(土)〜2017年10月21日(土)


 前戦、スポーツランドSUGOでの第8戦、ライバルのタイヤメーカーが新商品を投入し、表彰台を独占するという結末となった。しかしブリヂストンもまた、約1年ぶりとなる新商品を投入した。POTENZA RE-07Dの登場である。
 
 その進化の大きさは、雨の降りしきる鈴鹿サーキットという難しいシーンだからこそ、より際立つことになる。


 エントリーは34台。シーズンを通してブリヂストンで戦うドライバーだけなく、その速さへの期待感から他のメーカーからスイッチしたドライバーもあり、ブリヂストン装着勢は増えていた。
 
 熾烈なシリーズチャンピオン争いもまた、注目を集めた。前戦でランキングトップに立った#97 近藤翼選手(ブリヂストン)に、2年連続のチャンピオンを狙う#1佐々木雅弘選手(ブリヂストン)は、わずか3ポイント差だ。
 
 ただし10戦中有効ポイントが7戦となるため、ノーポイントが3戦あり、今回を含め2戦分のポイントをそのまま上乗せできる佐々木雅弘選手に対して、すでに近藤翼選手は7戦分のポイントがあり、残り2戦は5位以上でなければポイントが上乗せできない状況となっている。
 


<予選>


 土曜日の午後、雨量は徐々に増えていた。プロフェッショナルシリーズの予選の直前に行われていた、スーパーフォーミュラの予選は何度も赤旗中断となり、スケジュールが押してしまい、さらにコンディションは悪化していた。
 
 しかし、それがPOTENZA RE-07Dの性能を明確に示すこととなる。最初のアタックでトップタイムとなる2分41秒048をマークしたのは#87久保凜太郎選手(ブリヂストン)。今シーズンの中盤戦は、チームメイトの#88井口卓人選手(ブリヂストン)とともに苦戦していたが、ここに来て2人とも速さを見せた。

阪口良平

 
 しかし金曜日に最速だった#90阪口良平選手(ブリヂストン)は一気に2分39秒714までタイムを縮めてトップに。#47蒲生尚弥選手(ブリヂストン)や#88井口卓人選手(ブリヂストン)、近藤翼選手がアタックするものの、39秒台には届かない。
 
 そんな中で阪口良平選手は2分38秒839までタイムアップ。佐々木雅弘選手もわずかに届かず、予選2 位に終わる。


 予選結果は、ポールポジションが阪口良平選手、2位に佐々木雅弘選手、3位には久保凜太郎選手が入った。ブリヂストン装着勢はトップ3だけでなく、実に9位までを占めた。RE-07Dのウエット性能の圧倒的な高さは明らかとなったわけだ。


<決勝レース>


 台風の影響を考慮して、日曜日に予定されていたプロフェッショナルシリーズの決勝レースは中止ということになった。


<コメント>


プロフェッショナルシリーズでポールポジションを獲得した#90 阪口良平選手(ブリヂストン)のコメント
「ブリヂストンの新商品は、今回鈴鹿に来て初めて走ることができたんですが、最初から手応えを感じていたんですよ。雨のコンディションが安定しなかったこともあって、セットアップもドライに近いものにしました」


「予選中に、スペースをかなり開けてタイムアタックに入ったんですけど、前のクルマに追いついてしまって、少しタイムロスしましたね。それくらい、他のメーカーとは差があったと思います。実際、予選結果にも出ていますよね」


※このコメントは予選終了後、翌日の決勝レースが中止になる前のものです。


2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race [Clubman Series] 第9戦


庄司雄磨が雨を制してポールポジションを獲得


開催場所:鈴鹿サーキット
開催日:2017年10月21日(土)〜2017年10月21日(土)


 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceの第9戦は、10月21日三重県鈴鹿サーキットで開催された。2014年以降、シリーズの最終戦という位置だったが、今シーズンは12月上旬のTOYOTA GAZOO Racing FESTIVALに最終戦の舞台を譲り、最終戦直前となった。
 
 前半のタイトなコーナーが続くテクニカルコースと、後半の高速コーナーが続くハイスピードコースの、2つを併せ持つ鈴鹿サーキットは、ドライバーの経験とテクニックが試される難コース。そして、今回はそこに、台風の影響による雨と風というコンディションが加わることが予想された。
 
 エントリー台数は87台。鈴鹿サーキットのフルグリッドは40台なので、決勝Aレースと決勝Bレースの2つのレースを設定しても、まだ7台が予選落ちする計算だ。
 
 シリーズチャンピオン争いは#38神谷裕幸選手(YH)が王手をかけた状態で、ランキング2位の#500小野田貴俊選手(YH)や3位の#771菱井將文選手(ブリヂストン)は残り2戦で2連勝が必須条件、ランキング4位の#84橋本洋平選手(ブリヂストン)の場合には単なる2連勝ではなく、ポールポジション+ファステストラップという加点も必要になる。
 
 つまり、その3人以外が優勝した場合、神谷裕幸選手のシリーズチャンピオンが決まる。
 


<予選>


 2組に分けて行われた予選、鈴鹿の空からは強い雨が降り注いでいた。予選1組は、シリーズランキング上位の強豪が数多く並んでいた。最初にトップタイムをマークしたのは#75手塚祐弥選手(ブリヂストン)で、2分48秒624というタイムは、雨は上がったものの路面はウエットだった前日の専有走行よりも15秒以上遅かった。

大阪トヨタ86レーシング BS

 
 それだけ路面コンディションが悪かったということだ。そのタイムを#126 庄司雄磨選手(ブリヂストン)が上回り、小野田貴俊選手が更新、最終的には庄司雄磨選手が2分47秒209で再逆転して、予選1組を制した。
 
 予選2組は、予選開始2周目、まだ誰もタイム計測できない段階で赤旗中断。再開したものの雨足は強まりつつあり、さらにコンディションは難しくなった。そこでトップに踊り出たのは鈴鹿をホームコースとしている#305 水野大選手(YH)で、タイムは2分50秒189。#886河村直樹選手(ブリヂストン)がアタックを続けるもわずかに届かずに2位。
 
 その結果、ポールポジションは庄司雄磨選手が獲得した。その他のブリヂストン装着勢の予選結果は、河村直樹選手が4位、手塚祐弥選手が5位となった。


<決勝レース>


 土曜日に行われた決勝Bレースでは、強い雨の中で#567田中良平選手(YH)が優勝。しかし日曜日のレーススケジュールについては、台風の接近による影響を総合的に判断し、中止となった。


<コメント>


クラブマンシリーズでポールポジションを獲得した#126 庄司雄磨選手(ブリヂストン)のコメント
「この週末はずっと雨で、走るたびにコンディションが変わってしまう状況でした。それでセットアップも特別変えてはいないのですが、ポールを獲ることができました」


「本当に滑りやすくて、ジワリジワリとグリップを確認しながら走る、という感じでした。明日も雨の予報ですけど、前に誰も居ないところからスタートできるので、レースを楽しみたいと思います」


※このコメントは予選終了後、翌日の決勝レースが中止になる前のものです。


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