F1メキシコGP木曜会見:地球環境に関心をもつハミルトン「プラスチック製品を買わず、歯ブラシもリサイクル可能なものにしたい」

2019年10月25日(金)12時41分 AUTOSPORT web

 F1第18戦メキシコGP木曜日のFIA会見の出席者は、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、そしてセルジオ・ペレス(レーシングポイント)の5人。


 まずは母国グランプリとなるメキシコGPの前に、ファンを同乗させて、コースを走る「タクシーサービス」など、さまざまなイベントに参加したペレスだ。


「8kmだけど、マラソン大会に参加したよ。まあ、いつもよりはちょっと忙しかったけど、メキシコGPは僕にとって特別なグランプリだから、僕が出席可能なイベントにはすべて参加した。もちろん、本番は今週末だから、いまはレースに集中している。最高の締めくくりにしたい」


 前戦日本GPでポイントを獲得しているペレスは、それが99回目の入賞となった。今回、メキシコGPで入賞すれば、記念すべき100回目となる。


「できれば、地元で多くのファンとともに祝いたいね。昨年のメキシコGPはリタイアに終わったし、その前も入賞はしているけど、セーフティカー導入のタイミングで不運なレースが少なくなかったから、今回はいいレースになればいいと思っている」


 2週間前の日本GPで自己最高位となる4位フィニッシュしたアルボン。ドライビングスタイルやセットアップでいつもと違うことを試したのか?


「4位はちょっと出来すぎだったね。正直、何も特別なことはしていない。ただ、あの週末はすべてが心地よかった。鈴鹿でレースするのは初めてだったけど、素晴らしいサーキットで本当に気に入ったよ。ちょっとだけ、ほかのサーキットよりも僕のドライビングスタイルに合っていたのかもしれないけどね。いずれにしても、いい週末だった」


 アルボンが所属するレッドブルは、メキシコGPで2017年から2連勝している。F1初の表彰台のチャンスはあるのか?


「どうかな。今年はおそらく昨年までのようなアドバンテージは僕たちにはないようだ。ここ数戦いいレースをしているフェラーリがここでも力強いだろうからね。それはそれとして、僕は自分の仕事に集中するだけ。もちろん、表彰台に上がることができればうれしいけど、それだけに縛られずに、ベストを尽くすよ」


 ジョビナッツィは最近の3グランプリの予選で、チームメイトのキミ・ライコネンを上回っている。最近好調の秘訣について、こう答えた。


「最近というより、僕の記憶では前半戦からキミとはかなり接戦だったと思う。確かに後半戦は1戦ごとにパフーマンスが改善されて、それが自信につながっている。でも、それ以上でもそれ以下でもない。だから、それ(最近の3レースでライコネンを予選で上回っていること)については、特に答えることはない。いまは、予選でのペースをいかにレースで維持するかを考えているからね。それと来年についても、新しいニュースは何もない。いまは今週末のレースに集中している」


■地球環境の危機に声を上げるハミルトン


 タイトルに王手をかけて今週末のメキシコGPに臨むハミルトンは、グランプリ前のイベントでメキシコの英雄フリオ・セサール・チャベス(ボクシングの元世界王者)に会った。


「僕は8歳からボクシングをやっていたから、ボクシング界のレジェンドに会えて光栄だった。一緒にリングにあがって、いくつかコツを教わったよ。そうしたら、『いいパンチになった』ってほめてくれた」


 ハミルトンといえば、日本GP後にインスタグラムに、地球の環境を危惧するメッセージをいくつか投稿し、話題を集めている。その件について尋ねられると、次のように自論を展開した。


「多くの人がいろいろ意見を言うけど、僕は自分の意見を自分のソーシャルメディアを言っているだけ。確かに、僕の言っていること(二酸化炭素の排出量と吸収量が同じにして、カーボンニュートラルにすること)は簡単なことじゃない。僕らは(飛行機に乗って)世界中を旅しているし、F1マシンでレースをしているんだからね。僕らが排出しているCO2は平均的な人たちよりも明らかに高い。だからといって、改善しようとする声を挙げてはいけないなんてナンセンスだ」


「僕は真剣に今年の終わりまでに自分の生活をカーボンニュートラルにするつもりだ。プラスチック製品を買わない。歯ブラシなんかもリサイクル可能なものにしたい。すでに1年以上前にジェット機を売ったし、必要のない旅行も避けている。家ではスマートに乗り始めた。ハイブリッドじゃなく電気で動くモデルだ。僕はメルセデスから車を何台か提供してもらっているけど、それもEQC(メルセデスの電気自動車)に変えてもらった」


 ハミルトンの発言について、ベッテルはこう語った。


「僕はソーシャルメディアはやっていないから、ルイスが何を発言したのかはわからないけど、ひとつだけ明確なことがある。それは世間を知らないと無知になるということ。だから、僕たちはいま世の中で起きていることに積極的に興味を持つことべきなんだ。F1は世界中の人たちに大きな影響力があるから、こういう地球規模の問題に対して、何か発信すべきだと思っている」


「もちろん、ルイスも言っていたように、(世界を変えることは)簡単なことじゃない。いずれその日が来るのは避けられないのかもしれないけど、世界中の人々ができることを何かひとつずつでもやれば、それによっていつの日か世界が変わるときが来るかもしれない。僕はそう願っている」

2019年F1第18戦メキシコGP木曜会見 セバスチャン・ベッテル、セルジオ・ペレス


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