フォーミュラE、東京大会のコースレイアウトを発表。東京ビッグサイトを囲む全長2.582km

2023年10月25日(水)23時0分 AUTOSPORT web

 10月25日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権は2024年3月30日に開催する第7戦東京E-Prix(東京大会)のコースレイアウトを発表した。江東区有明の東京ビッグサイト(東京国際展示場)を囲むように公道と東京ビッグサイトの敷地を用いたレイアウトとなり、コーナー数は18。アップダウンもある全長2.582kmのストリートサーキットとなる。


 化石燃料を使用しない電動パワートレインを搭載したフォーミュラカーで競われるフォーミュラEには、2024年シーズンも11チーム22台が参戦。日本の自動車メーカーであるニッサンのワークスチーム、ニッサン・フォーミュラEチームが参戦するほか、ニッサンはNEOMマクラーレン・フォーミュラEチームにもパワートレインを供給している。


 そんな2024年の“シーズン10”は、フォーミュラE日本初開催となる東京E-Prixが3月30日に第7戦として開催される。日本初の本格公道レース開催ということもあり、舞台となるコースのレイアウトに関しても大きな注目を集めていた。


 2022年10月に東京都とフォーミュラEオペレーションズが東京開催に向けた協定を締結。その当初から『開催場所は、東京ビックサイト周辺とする』という文言が明記されていた。10月25日に発表された待望のコースレイアウトは、まさに東京ビックサイトを取り囲むようにレイアウトされている。


 オートスポーツwebでは、さっそく現地に足を運んだ。今回発表となったコースレイアウトと照らし合わせてみると、ホームストレート、ピットレーン、ターン1までは東京ビッグサイト敷地内の東棟屋外臨時駐車場に設けられることがわかる。

最終ターン18方向から望む東棟屋外臨時駐車場。ホームストレート、ピットレーン、ターン1が設けられる
右上の観光バスが見えるあたりからターン1を立ちあがり手前のターン2に至る


 続いて、ターン2からターン3にかけては下り坂となり、隣接する東京ビッグサイト東雲臨時駐車場内に入る。駐車場内をぐるりと回るかたちでターン4、ターン5、ターン6が設けられ、ターン6を立ち上がると駐車場を出てターン7で港湾道路東雲線へ至る。なお、このターン7周辺の路面にはひび割れも見られたるめ、開催を前に再舗装を含めた対策が必要となるだろう。

ターン2(左奥)から坂を下りターン3(右)に至る。最近工事されたようで、Google Mapの航空写真には写っていない(10月25日時点、地形図には反映済)
ターン6を立ち上がると駐車場を出てターン7で港湾道路東雲線へ入る。10月25日時点では段差や路面の割れが目立つ
東京都交通局有明自動車営業所の手前で港湾道路有明20号線に左折するターン8


 続くターン8を回ると緩やかな上り坂の港湾道路有明20号線に入る。高速右コーナーとなるターン9を立ち上がると2車線道路から3車線道路となり、道幅の広いストレートでサイド・バイ・サイドのバトルが繰り広げられそうだ。その先、東京ビッグサイト前交差点の手前、右折レーンが入り4車線となるあたりにターン10とターン11のシケインが設けられる。

高速右コーナーのターン9を出口から望む
ターン9を立ち上がると2車線道路から3車線道路に。この先はシケインとなる
ターン10〜11のシケインが設けられる東京ビッグサイト前交差点の手前


 ターン10とターン11のシケインを立ち上がり、東京ビッグサイト前交差点を左折するかたちでターン12があり、そこからはゆりかもめ(東京臨海新交通臨海線)の回送線の高架下を進み、途中には東京ビッグサイトの西館と東館を繋ぐ連絡通路を潜る。

東京ビッグサイトの西館と東館を繋ぐ連絡通路の下は緩やかな右コーナーのターン13。写真は出口方向より撮影


 緩やかなターン13、ターン14を進み、東京ビックサイト鉄鋼ゲート(ターン15)から再び東京ビックサイトの敷地内に入り、遠くにゲートブリッジを眺めながら細い下り坂のターン16へアプローチ。下り切った先のターン17で再び東棟屋外臨時駐車場に入り、最終ターン18を経てホームストレートに至るという全長2.582kmのテクニカルなレイアウトとなった。

東京ビックサイト鉄鋼ゲート(ターン15)から再び東京ビックサイトの敷地内に入る。ここでも公道との段差が見られる
3本目のストレート区間は東京ビッグサイトの敷地内
高速左コーナーとなるターン16(ターン17方向から撮影)
ターン16出口からは下り坂。ターン17〜18のS字を経てホームストレートに戻る


 随所に見られるアップダウンも見応えのあるバトルを演出する要素となりそうだという期待も抱きつつ、駐車場と公道の舗装の違いや段差などが気になった。ただ、開催までに5カ月以上の期間があるため、今後開催へ向けて改修が進められるに違いない。なお、各チームのガレージが置かれるパドックについては、東京湾に面して設置される予定だ。


 フォーミュラEの共同創設者兼チーフ・チャンピオンシップ・オフィサーのアルベルト・ロンゴは、東京E-Prixのコースレイアウト発表にあたり「我々は、モータースポーツの世界選手権として初めて、東京の街でレースを開催できることを光栄に思う」とコメント。


「今回発表された東京のコースは、ドライバーたちにとって、彼らの高度なドライビングスキルを披露し、東京のファンに忘れられない体験を提供する絶好の場となるだろう」


 3本のストレートに高速コーナーから低速のシケインまで、多様な18のコーナーで構成されたストリートコースを舞台に開催されるフォーミュラE東京E-Prix。日本初の本格公道レースはいったいどのような一戦となるだろうか。記録、そして記憶に残る一戦となるに違いない。

ホームストレートエンドから最終コーナー方向を望む。ここからどのように姿を変えるか、ストリートコース誕生の日を心待ちにしたい
2022/23年フォーミュラE第13戦ローマE-Prix 決勝レーススタートの様子

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